機械材料

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成28年度 (2016年度)
授業科目 機械材料
科目番号 0036 科目区分 専門 / 選択
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「図解 機械材料」打越二彌 東京電機大学出版局
担当教員 守山 徹

到達目標

1.機械材料の結晶構造や機械材料に求められる性質を説明できる。
2.材料の機械的性質を説明でき、試験方法についても説明できる。
3.金属と合金の状態変化,合金の状態図及びFe-C平衡状態図を読み取ることができる。
4.熱処理(焼入れ、焼戻し、焼きなまし、焼きならし)の目的と操作を説明できる。
5.金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料それぞれの性質と用途を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械材料の結晶構造や機械材料に求められる性質を説明でき、実際の機械部品に応用できる。機械材料の結晶構造や機械材料に求められる性質を説明できる。機械材料の結晶構造や機械材料に求められる性質を説明できない。
評価項目2金属と合金の状態変化,合金の状態図及びFe-C平衡状態図を正確に読み取ることができ、的確な熱処理を選択できる。金属と合金の状態変化,合金の状態図及びFe-C平衡状態図を読み取ることができる。金属と合金の状態変化,合金の状態図及びFe-C平衡状態図を読み取ることができない。
評価項目3金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料それぞれの性質と用途を説明でき、設計で的確な材質を選択できる。金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料それぞれの性質と用途を説明できる。金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料それぞれの性質と用途を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・金属材料を中心に、その種類、製法、性質、用途、加工性、処理技術について学習する。
・機械材料の基礎的な知識を身につけ、機械の設計・製作に必要な材料の選択、取扱い能力を養うことを目標とする。
授業の進め方・方法:
・授業は講義+グループ演習形式で行う。集中して聴講し、グループワークでは積極的に参加すること。
・化学や機械工作法を理解しておくと本科目の理解がしやすい。
注意点:
・新聞やニュースを通して製品に使用されている材料について関心を持つこと。
・適宜レポートの提出を求めるので期限は厳守すること。
・成績評価は、定期テスト、レポートより行う。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 材料の結晶構造 結晶の構造、単位格子について説明できる
2週 材料の結晶構造 各単位格子中の原子数、充填率を計算できる
3週 材料の結晶構造 合金の結晶構造と格子欠陥について説明できる
4週 材料の機械的性質 機械材料に求められる性質を説明できる
5週 材料の構造・性質 単位格子、面の方向を説明できる
6週 材料の構造・性質 ミラー指数、ブラッグの法則を説明できる。
7週 材料の機械的性質 塑性変形、加工硬化、再結晶などについて説明できる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 金属材料の状態の変化 金属、合金の相変化について説明できる
10週 金属材料の状態の変化 全率固溶体型状態図、共晶型状態図を説明できる
11週 金属材料の状態の変化 包晶型状態図、偏晶型状態図を説明できる
12週 金属材料の状態の変化 Fe-C 状態図を説明できる
13週 鉄鋼の製法 鉄鋼の製法を説明できる
14週 鉄鋼の製法 炭素鋼の性質を理解し、分類できる
15週 前期定期試験 前期定期試験
16週 鋼の熱処理 熱処理の特徴と用途を説明できる
後期
3rdQ
1週 鋼の熱処理 焼きなまし、焼きならしの目的と操作を説明できる
2週 鋼の熱処理 焼入れ、焼き戻しの目的と操作を説明できる
3週 鋼の熱処理 CCT、TTT 線図について説明できる
4週 鋼の熱処理 固溶化処理、時効化処理、サブゼロ処理を説明できる
5週 鋼の熱処理 表面硬化処理について説明できる
6週 構造用鋼 構造用鋼の性質と用途を説明できる
7週 工具鋼 工具鋼の性質と用途を説明できる
8週 後期中間試験 後期中間試験
4thQ
9週 ステンレス鋼 鉄鋼の腐食について説明できる
10週 ステンレス鋼 オーステナイト系ステンレス鋼の性質と用途を説明できる
11週 ステンレス鋼 フェライト系、マルテンサイト系ステンレス鋼の性質と用途を説明できる
12週 非鉄系金属(アルミニウム、チタン、銅)とその合金 アルミニウムとその合金の性質と用途を説明できる
13週 非鉄系金属(アルミニウム、チタン、銅)とその合金 チタンとその合金の性質と用途を説明できる
14週 非鉄系金属(アルミニウム、チタン、銅)とその合金 銅とその合金の性質と用途を説明できる
15週 後期定期試験 後期定期試験
16週 粉末焼結合金、複合材料、機能性材料 粉末焼結合金、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。4
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。4
引張試験の方法を理解し、応力-ひずみ線図を説明できる。4
硬さの表し方および硬さ試験の原理を説明できる。4
脆性および靱性の意味を理解し、衝撃試験による粘り強さの試験方法を説明できる。4
疲労の意味を理解し、疲労試験とS-N曲線を説明できる。4
機械的性質と温度の関係およびクリープ現象を説明できる。4
金属と合金の結晶構造を説明できる。4
金属と合金の状態変化および凝固過程を説明できる。4
合金の状態図の見方を説明できる。4
塑性変形の起り方を説明できる。4
加工硬化と再結晶がどのような現象であるか説明できる。4
鉄鋼の製法を説明できる。4
炭素鋼の性質を理解し、分類することができる。4
Fe-C系平衡状態図の見方を説明できる。4
焼きなましの目的と操作を説明できる。4
焼きならしの目的と操作を説明できる。4
焼入れの目的と操作を説明できる。4
焼戻しの目的と操作を説明できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000