熱力学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成25年度 (2013年度)
授業科目 熱力学
科目番号 0038 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 基礎から学ぶ工業熱力学:佐野正利、杉山均、永橋優純共著(コロナ社)
担当教員 廣地 武郎

到達目標

・熱力学第1法則、第2法則を理解する。
・気体の状態方程式を理解し利用できる。
・熱機関の出力、効率を算出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学第1法則、第2法則を十分に理解し、エネルギとしての熱と仕事の関連性について説明できる。熱力学第1法則、第2法則を理解できる。熱力学第1法則、第2法則を理解できる。
評価項目2理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを算出できる。理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを説明できる。理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを説明できない。
評価項目3カルノーサイクルを始め各種サイクルの出力、効率を算出できる。カルノーサイクルについて説明できる。カルノーサイクルについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱量も仕事もともにエネルギの一形態であり全体としては増減しないことを学ぶ。続いて、エントロピについて理解を深め熱エネルギの100%の利用は不可能であることを学ぶ。最後に、いくつかの熱機関(エンジン)の出力および効率について学ぶ。
授業の進め方・方法:
テキストに従って講義を進め、章あるいは単元ごとの練習問題に取り組むことによって理解を深める。練習問題の解答例に対しての質疑応答をする。
注意点:
電卓を忘れずに持ってくること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱力学第0法則、温度測定法 熱力学第0法則を理解し、各種温度計を説明できる。
2週 熱量計算、閉じた系、開いた系 熱量、比熱、系の概念を説明できる。
3週 状態量、単位系 示強性状態量と示量性状態量を説明できる。
4週 エネルギ保存則 エネルギの総和は一定であることを説明できる。
5週 熱力学第1法則 熱エネルギもエネルギの一種であることを説明できる。
6週 閉じた系の第1法則 閉じた系における第一法則を利用し各種計算ができる。
7週 開いた系の第1法則 開いた系における第一法則を利用し各種計算ができる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 試験返却・解答 試験結果を検討し、理解不足の点を解消する。
10週 工業仕事、絶対仕事 閉じた系での仕事と開いた系での仕事の区別ができる。
11週 理想気体の状態式 状態方程式を使って、温度、圧力、体積を計算できる。
12週 理想気体の内部エネルギ、エンタルピ、比熱 内部エネルギ、エンタルピと比熱の関係を理解する。
13週 理想気体の状態変化1 等圧、等容変化での状態量の変化を計算できる。
14週 理想気体の状態変化2 等温、断熱変化での状態量の変化を計算できる。
15週 前期期末試験
16週 試験返却・解答 試験結果を検討し、理解不足の点を解消する。
後期
3rdQ
1週 不可逆変化 不可逆変化とは何かを説明できる。
2週 絞り 代表的不可逆変化である絞りにより温度降下が生じることを知る。
3週 混合気体 混合気体の状態方程式を理解し、計算に利用できる。
4週 熱力学第2法則 熱力学第2法則を理解し、永久機関の不可能を知る。
5週 熱機関、冷凍機のサイクル 熱機関と冷凍機は同一のサイクルであることを知る。
6週 可逆サイクル、不可逆サイクル 可逆サイクルと不可逆サイクルの違いを説明できる。
7週 カルノーサイクル 熱機関の基礎となるカルノーサイクルを説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験の解答・解説 試験結果を検討し、理解不足の点を解消する。
10週 クラウジウスの積分 可逆サイクルでのクラウジウスの積分を説明できる。
11週 エントロピの定義、エントロピ増加の原理 クラウジウスの積分を利用したエントロピの定義を説明できる。
12週 熱力学的温度 温度計の種類によらず温度目盛りを定義できることを知る。
13週 ガスサイクル1 オットーサイクルを理解し、熱効率を計算できる。
14週 ガスサイクル2 ディーゼルサイクルやその他のサイクルを理解し、熱効率を計算できる。
15週 後期期末試験
16週 試験返却・解答 試験結果を検討し、理解不足の点を解消する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010300100
基礎的能力100000010
専門的能力50001030090
分野横断的能力0000000