マイコン工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 マイコン工学
科目番号 0046 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 はじめての論理回路(河辺義信・森北出版)
担当教員 脇坂 賢

到達目標

1.基数変換,論理式の簡単化ができる.
2.論理ゲートにより組み合わせ論理回路を表現できる.
3.順序回路の動作を説明し,手順に従って簡単な順序回路の設計ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複数の方法で論理式の簡単化ができる.論理式の簡単化ができる.論理式の簡単化ができない.
評価項目2論理ゲートにより組み合わせ論理回路を表現し,設計できる.論理ゲートにより組み合わせ論理回路を表現できる.論理ゲートにより組み合わせ論理回路を表現しできない.
評価項目3順序回路の動作を説明でき,順序回路の設計ができる.順序回路の動作を説明できる.順序回路の動作を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
デジタル回路の内容を取り扱う.デジタル回路に関する理論の理解を深めるため,基数変換,論理式の簡単化,組み合わせ論理回路,順序回路について,講義を行う.ほぼ毎回,デジタル回路シミュレータによる演習を行い,レポート課題に取り組むことで理解を深める.
授業の進め方・方法:
・授業は講義+演習形式で行う,講義中は集中して聴講すること.
・随時、講義内容に関する演習を行うので積極的に取り組むこと.
 なお、講義の進捗や実験室や演習室の都合で演習を行う週が前後することがある.
注意点:
・演習はデジタル回路シミュレータを用いて行う.積極的に取り組み,操作に慣れていくこと.
・レポート課題は,BlackBoardに提出するため,操作に慣れておくこと.
・毎回のレポート等ポートフォリオが30%を占めるため,レポート提出も極めて重要である.

評価割合に記載の割合は年度当初のものとなり,令和2年度に限り、以下の評価項目・評価割合とする。
※学年成績は前期成績・後期成績の平均とする。
【前期】ポートフォリオ(課題提出)60点満点+ポートフォリオ(課題評価)10点満点+前期期末試験30点満点=100点満点
【後期】試験50点分(後期中間試験) + 課題評価50点満点 = 100点満点

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
2進数
2進数と10進数の相互変換が出来る
2週 16進数
文字コード
16進数と、2進数、10進数との相互変換が出来る
コンピュータ上でASCIIコードなどの文字コードを用いてデータを表現していることを説明できる
3週 命題・論理記号・論理式 命題を論理記号と論理式を用いて表現できる
4週 真理値表 論理式から真理値表を作成できる
5週 ド・モルガンの定理 ド・モルガンの定理を用いて論理式の簡単化ができる
6週 論理ゲート素子 基本論理回路の動作を説明できる。各論理素子の動作の真理値表を書くことが出来る
7週 中間試験
8週 組み合わせ論理回路 論理式から論理ゲート素子を組み合わせた回路を作成できる
2ndQ
9週 演習・回路シミュレータ(1) 回路シミュレータを用いて、論理回路を構築し、その動作を確かめることが出来る
10週 NANDゲートの回路 NANDゲートとNOT素子のみを用いた回路を構成できる
11週 回路の簡単化(1) 2変数・3変数の論理式からカルノー図を書くことが出来る.
同カルノー図から論理式の簡単化できる
12週 回路の簡単化(2) 4変数の論理式からカルノー図を書くことが出来る.
同カルノー図から論理式の簡単化できる
13週 回路の簡単化(3) ドントケアを考慮したカルノー図の作成と論理式の簡単化が出来る
14週 演習・回路シミュレータ(2) 簡単化した前とあとの回路をそれぞれシミュレータで動作させ、動作を比較し考察できる
15週 期末試験
16週 試験の解答と解説
後期
3rdQ
1週 回路の設計(1)-4ビット加算器 半加算器と全加算器の動作を説明できる
半加算器と全加算器を用いて4ビットの加算回路を構築できる
2週 回路の設計(2)-デコーダ 7セグメントデコーダを例に、回路を設計できる
3週 順序回路 フリップフロップ回路を説明できる
4週 状態遷移図 状態遷移図と状態遷移表を書くことが出来る
5週 順序回路の設計 カウンタ回路を例に、順序回路を設計し構築できる
6週 順序回路の設計 自動販売機回路を例に、順序回路を設計し構築できる
7週 中間試験
8週 論理回路応用回路-組み合わせ回路 マルチプレクサ、デマルチプレクサ、デコーダ、エンコーダ、を構成できる 
4thQ
9週 論理回路応用回路-組み合わせ回路 二進数の補数表現について、8ビットにおける2の補数を求めることができる
10週 論理回路応用回路-順序回路 FF回路のタイミングチャートを描くことができる
11週 論理回路応用回路-順序回路 FF回路のタイミングチャートを描くことができる
12週 論理回路応用回路-順序回路 順序回路を回路シミュレータで構築し、タイミングチャートを描き動作を確認できる
13週 論理回路応用回路-順序回路 順序回路を回路シミュレータで構築し、タイミングチャートを描き動作を確認できる
14週 HDLによる回路設計 HDLを用いた回路設計について説明できる
15週 期末試験
16週 試験の解答と解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】論理回路の動作について実験結果を考察できる。3
ディジタルICの使用方法を習得する。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力0000000
専門的能力70000300100
分野横断的能力0000000