工学数理基礎2

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 工学数理基礎2
科目番号 0047 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 1.大日本図書 柴田、勝山、他著 初歩から学ぶ基礎物理学「力学II」 2.森北出版、中野 友裕著、大学新入生のためのリメディアル数学 3.大日本図書 柴田、勝山、他著 初歩から学ぶ基礎物理学 熱・波動
担当教員 宮崎 孝

到達目標

1. 熱機関について理解し、熱効率に関する計算ができる
2. 剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てることができる
3. 微分積分の応用問題を解くことができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱効率に関する計算ができる熱機関について説明できる熱機関について説明できるない
評価項目2剛体の回転の運動方程式を立てることができる 剛体の回転運動について説明ができる 剛体の回転運動について説明ができない
評価項目3微分積分の応用問題を解くことができる微分積分の基礎問題を解くことができる微分積分の基礎問題を解くことができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱機関と剛体の運動に関する学習をする.
数学の応用として 微積分に関する問題に取り組む.
授業の進め方・方法:
熱機関と剛体の運動に関しては講義形式で行う.
数学は,応用例の解説後に演習を行う.
試験前に,まとめの演習を行う.
注意点:
物理に関しては予習を,数学に関しては復習を中心に自習に取り組むこと.
教科書2は,2年生時の工学数理基礎1の教科書を使用する.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 モル比熱 モル比熱について説明できる
2週 熱機関と熱効率 熱効率の計算ができる
3週 熱力学第二法則とエントロピー 不可逆変化とエントロピーについて説明できる
4週 カルノーサイクル カルノーサイクルについて説明できる
5週 微分の定義 微分の定義について説明できる
6週 多項式の微分 多項式の微分ができる
7週 微分とグラフ 微分の図的解釈と増減との関係が説明できる
8週 基本的関数の微分 有理関数,三角関数,指数関数,対数関数の微分ができる
2ndQ
9週 合成関数の微分と高次微分 合成関数の微分と高次微分ができる
10週 偏微分 簡単な関数について、偏導関数を求めることができる
11週 質点の運動 座標を時間で微分し、速度や加速度を求めることができる
12週 角運動量 角運動量を求めることができる
13週 力のモーメント 力のモーメントを求めることができる
14週 剛体の重心 重心に関する計算ができる
15週 まとめ問題 まとめ問題を解くことができる
16週 期末試験
後期
3rdQ
1週 角運動量,力のモーメントについての復習 角運動量,力のモーメントを求めることができる
2週 剛体の回転運動 剛体の回転運動の運動方程式を立てることができる
3週 剛体のつり合いと慣性モーメント 簡単な形状の物体の慣性モーメントを求めることができる
4週 剛体の力学についての総合問題 剛体の力学についての総合問題を解くことができる
5週 積分の定義 積分の定義説明でき,面積の計算ができる
6週 基本的関数の積分 三角関数,指数関数,対数関数の積分ができる
7週 中間試験
8週 試験の解説 間違った箇所を訂正できる
4thQ
9週 基礎的な積分の復習 基礎的な積分の復習問題を解くことができる
10週 置換積分 置換積分による積分ができる
11週 部分積分 部分積分による積分ができる
12週 重積分1 簡単な2重積分ができる
13週 重積分2 重積分の応用問題を解くことができる
14週 まとめ問題 まとめ問題を解くことができる
15週 期末試験
16週 試験の解説 間違った箇所を訂正できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3前9
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3前9
分数式の加減乗除の計算ができる。3前9
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3前9
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3前9
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3前9
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3前9
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3前9
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3前10
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前10
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3前10
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3前11
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前11
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前11
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3前11
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前11
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前11
角を弧度法で表現することができる。3前11
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3前11
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3前11
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3前11
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3前11
一般角の三角関数の値を求めることができる。3前11
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3後1
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3後1
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。3後1
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3後1
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3前9,後1
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3前10,後1
合成関数の導関数を求めることができる。3前13,後1
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3前12,後1
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3後1
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3前11
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3前11
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3前11
2次の導関数を利用して、グラフの凹凸を調べることができる。3前13
関数の媒介変数表示を理解し、媒介変数を利用して、その導関数を求めることができる。3前13
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3後9
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3後11,後12
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3後9
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3後10
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3後9
簡単な場合について、曲線の長さを定積分で求めることができる。3後9
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。3後9
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。2前13
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。2前13
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。2前13
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。2前13
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。2後13
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。2後13
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。2後13
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3後1
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。3後1
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3後1
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3後1
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3後1
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3後1
物体に作用する力を図示することができる。3後1
力の合成と分解をすることができる。3後1
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。3後1
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3後1
慣性の法則について説明できる。3後1
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3後1
運動方程式を用いた計算ができる。3後1
運動の法則について説明できる。3後1
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3後2
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3後2
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3後2
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3後2
力のモーメントを求めることができる。2後3
角運動量を求めることができる。2後2
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。2後3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。2後6
重心に関する計算ができる。2後4
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。2後6
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。2後5
原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3前1
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3前1
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3前1
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3前1
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3前2
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3前2
気体の内部エネルギーについて説明できる。3前2
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3前2
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。2前3,前4,前5,前6
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。2前4
熱機関の熱効率に関する計算ができる。2前3,前5,前6

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合40000600100
基礎的能力2000030050
専門的能力2000030050
分野横断的能力0000000