工業力学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 工業力学
科目番号 0050 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 3
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 工業力学(森北出版)
担当教員 亀谷 知宏

到達目標

1. 力は,大きさ,向き,作用する点によって表わされることを説明できる
2. 質点の運動方程式が立てられ,物体の運動を計算できる
3. 剛体の概念を理解し,質点との違いを説明できる
4. 力のモーメントの意味を理解し,計算できる
5. 慣性モーメントを計算できる
6. 剛体の運動方程式が立てられる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1質点の運動を運動方程式に基づいて解くことができる力について理解し,合力の計算ができる左記ができない
評価項目2物体の重心,慣性モーメントの計算ができる物体の重心,慣性モーメントについて説明できる左記ができない
評価項目3剛体の運動方程式を立てることができるモーメントについて理解し,合モーメントの計算ができる左記ができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械工学の基礎である力学を学ぶ.
物理で学んだ運動方程式が微分の形でかけることを理解し,物理で学んだ公式の導出を理解する.
大きさを持つ物体(剛体)の運動について学ぶ.
授業の進め方・方法:
授業は基本的に講義の形式をとり,適宜レポートを課す.
また授業中に演習を行うことがある.
授業内容は授業計画に示す通り.
注意点:
数学(ベクトル,微分積分)及び物理(力学)の知識を要する.
電卓を準備しておくこと.

※評価割合に記載の割合は年度当初のものとなり,令和2年度は以下の評価項目・評価割合とする.学年成績は前期成績・後期成績の平均とする.
【前期】ポートフォリオ(提出点)60 点満点 + ポートフォリオ(課題点)10 点満点 + 期末試験30点満点
【後期】定期試験 50 点満点 + 態度 20 点満点 + 演習,レポート 30点満点(※後期については2020年7月22日時点での予定)

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 力について 力の概念を説明できる
2週 力の合成,分解 1点に働く力の合成と分解を説明できる
3週 合力 複数の力が加わったときの合力の各方向成分が計算できる
4週 力のつりあい 力のつりあいが計算できる
5週 速度,加速度 速度と加速度の概念を説明できる
6週 変位,速度,加速度の関係 変位が与えられたときの速度と加速度が計算できる
7週 前期中間試験
8週 質点の運動方程式(1) 並進運動する質点の運動方程式が立てられる(1次元)
2ndQ
9週 質点の運動方程式(2) 並進運動する質点の運動方程式が立てられる(2次元)
10週 等速度運動 等速度運動について計算ができる
11週 等加速度運動 等加速度運動について計算ができる
12週 放物運動 放物運動について計算ができる
13週 円運動 円運動について計算ができる
14週 相対運動 相対運動について計算ができる
15週 前期期末試験
16週 試験返却,解説 試験で出題された問題の解法を理解する
後期
3rdQ
1週 剛体 剛体の概念,質点との違いを説明できる
2週 物体の重心 物体の重心が計算できる
3週 物体のすわり 物体のすわりについて説明できる
4週 モーメント モーメントの概念を説明できる
5週 物体にはたらくモーメント 物体にはたらくモーメントを計算できる
6週 剛体のつりあい 剛体の静止条件を説明できる
7週 後期中間試験
8週 慣性モーメント(1) 慣性モーメントの概念を説明できる
4thQ
9週 慣性モーメント(2) 簡単な物体の中心軸周りの慣性モーメントを計算できる
10週 慣性モーメント(3) 慣性モーメントの定理を説明できる
11週 慣性モーメント(4) 単純な物体の組み合わさった物体の任意軸周りの慣性モーメントを計算できる
12週 剛体の運動方程式 剛体の運動方程式が立てられる
13週 剛体の運動(1) 剛体の運動について計算ができる
14週 剛体の運動(2) 剛体の運動について計算ができる
15週 後期期末試験
16週 試験返却,解説 試験で出題された問題の解法を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。2
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
平均の速度、平均の加速度を計算することができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
力の合成と分解をすることができる。3
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。2
質点にはたらく力のつりあいの問題を解くことができる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
剛体における力のつり合いに関する計算ができる。3
重心に関する計算ができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。3
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。3
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。2
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。3
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。3
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。2
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。4
速度の意味を理解し、等速直線運動における時間と変位の関係を説明できる。2
加速度の意味を理解し、等加速度運動における時間と速度・変位の関係を説明できる。2
運動の第一法則(慣性の法則)を説明できる。2
運動の第二法則を説明でき、力、質量および加速度の関係を運動方程式で表すことができる。4
運動の第三法則(作用反作用の法則)を説明できる。2
周速度、角速度、回転速度の意味を理解し、計算できる。2
向心加速度、向心力、遠心力の意味を理解し、計算できる。4
てこ、滑車、斜面などを用いる場合の仕事を説明できる。2
剛体の回転運動を運動方程式で表すことができる。4
平板および立体の慣性モーメントを計算できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度演習,レポートその他合計
総合評価割合500020300100
基礎的能力2000010030
専門的能力3000020050
分野横断的能力000200020