機械力学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械力学
科目番号 0065 科目区分 専門 / 【機械系】モデル必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 機械力学(増補):青木繁著(コロナ社)
担当教員 林 浩一

到達目標

・振動問題を理解し,振動の種類や用語を説明できる
・1自由度無減衰系の自由振動,強制振動について解を求めることができる
・1自由度減衰系の自由振動,強制振動について解を求めることができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1振動問題を理解し,振動の種類や用語を説明できる振動問題や振動の種類,用語を知っている振動問題や振動の種類,用語を知らない
評価項目2無減衰系の自由振動,強制振動について解を求めることができる無減衰系の自由振動,強制振動について運動方程式が立てられる無減衰系の自由振動,強制振動について運動方程式が立てられない
評価項目3減衰系の自由振動,強制振動について解の求め方を理解している減衰系の自由振動,強制振動について運動方程式が立てられる減衰系の自由振動,強制振動について運動方程式が立てられない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械の運動に関して,特に振動に関する基礎を学習する.
※実務との関係
 この科目は,他機関において振動検知による回転体の故障診断業務や,振動や騒音の抑制に関する研究を行っていた教員が,それらの経験を活かし,振動をはじめとした機械力学分野の知識や技術について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
講義形式で授業を行うとともに,講義に関連した演習を行う.演習はレポートとして提出する.
注意点:
・関数電卓とA4レポート用紙を持参すること
・「ポートフォリオ」はレポートに関する評価である

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 振動について 振動の種類や用語について説明できる
2週 力学モデル,運動方程式 力学モデルとは何かを説明できる
3週 減衰のない1自由度系の振動(1) 減衰のない1自由度系の振動について,力学モデルをつくり,運動方程式をたてることができる
4週 減衰のない1自由度系の振動(2) 減衰のない1自由度系の振動について,運動方程式の解を求めることができる
5週 減衰のある1自由度系の振動(1) 減衰のある1自由度系の振動について,力学モデルをつくり,運動方程式をたてることができる
6週 減衰のある1自由度系の振動(2) 減衰のある1自由度系の振動について,運動方程式の解を求めることができる
7週 後期中間試験
8週 試験返却,解答
4thQ
9週 減衰のある1自由度系の振動(3) 減衰のある1自由度系の振動を説明できる
10週 衝撃入力を受ける1自由度系の振動(1) インパルス応答関数について説明できる
11週 衝撃入力を受ける1自由度系の振動(2) 任意の入力を受ける系の応答について説明できる
12週 1自由度系の強制振動(1) 力入力を受ける1自由度系の振動について説明できる
13週 1自由度系の強制振動(2) 半パワー法について説明できる
14週 1自由度系の強制振動(3) 変位入力を受ける1自由度系の振動について説明できる
15週 後期期末試験
16週 試験返却,解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。3
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。3
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。3
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3
自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
物体に作用する力を図示することができる。3
慣性の法則について説明できる。3
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
運動の法則について説明できる。3
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
周期、振動数など単振動を特徴づける諸量を求めることができる。3
力のモーメントを求めることができる。3
一様な棒などの簡単な形状に対する慣性モーメントを求めることができる。3
剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野力学力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。4
すべり摩擦の意味を理解し、摩擦力と摩擦係数の関係を説明できる。2
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。4
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。4
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。4
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。4
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。4
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。4
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。4
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。4
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。4
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。4
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。4
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。4
多軸応力の意味を説明できる。2
二軸応力について、任意の斜面上に作用する応力、主応力と主せん断応力をモールの応力円を用いて計算できる。2
部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。4
カスティリアノの定理を理解し、不静定はりの問題などに適用できる。4
振動の種類および調和振動を説明できる。2
不減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2
減衰系の自由振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2
調和外力による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2
調和変位による減衰系の強制振動を運動方程式で表し、系の運動を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力3000020050
専門的能力3000020050
分野横断的能力0000000