組込みシステム工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 組込みシステム工学
科目番号 0066 科目区分 専門 / 【電気電子系】モデル必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 Arduinoで学ぶ組込みシステム入門、森北出版、猪股 俊光、ISBN978-627-81831-6
担当教員 中井 一文

到達目標

1.組込みシステムの概要を説明できる。
2.組込みプロセッサの概要を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1組込みシステムの概要を自ら例を考えながら説明できる。組込みシステムの概要を授業で用いた例で説明できる。組込みシステムの概要を説明できない。
評価項目2組込みシステムのハードウェアとソフトウェアを自ら例を考えながら説明できる。組込みシステムのハードウェアとソフトウェアを授業で用いた例で説明できる。組込みシステムのハードウェアとソフトウェアを説明できない。
評価項目3組込みシステムのモデリングと実装を自らが考えた通りに進めることができる。組込みシステムのモデリングと実装を授業で用いた例の通りに進めることができる。組込みシステムのモデリングと実装ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
組込みシステムとは、特定の機能を実現するために家電製品や機械等に組み込まれるコンピュータシステムのことであり、多くの技術の融合領域である。
基礎的な項目として、組込みシステムの特徴、要求条件、構成を学ぶ。
組込みシステム開発のライフサイクルと要求分析、システム設計、アーキテクチャ設計について理解し、小規模な組込みシステムの要求分析とシステム設計を実施する。
この科目は企業で技術サービスを担当していた教員が、その経験を活かし、組込みシステムの基幹技術やシステム構築について講義・演習形式で授業を行うものである。
授業の進め方・方法:
・ 授業はPCを用いた講義+課題形式で行う、授業中は集中して聴講し課題に積極的に取り組むこと。
・内容確認のため課題を出すので、必ず提出をすること。
注意点:
・組込みシステムにおけるマイコンの基礎について理解していること。
・電気・電子系科目の基礎的事項に対する知識を有していること。
・組込みシステム工学は電気電子、情報分野の広範囲の知識を必要とすることに注意して取り組むこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、組込みシステムの概論 組込みシステムとは何か説明できる。
2週 組込みシステムのハードウェア(1) マイコンのアーキテクチャを説明できる。
3週 組込みシステムのハードウェア(2) メモリの種類、入出力インタフェース、入出力のための電子部品を説明できる。
4週 組込みシステムのソフトウェア(1) ソースコード、コンパイラ、メモリへの配置を説明できる。
5週 組込みシステムのソフトウェア(2) 割り込み、スタック、プログラムの実行順を説明できる。
6週 論理演算とビット演算 8ビット変数を使ってビットマスク、データの範囲、リングバッファの仕組みを説明できる。
7週 中間試験
8週 Arduinoによる電子回路の実装 電子回路をArduinoとブレッドボードで実装できる。
2ndQ
9週 組込みシステムのモデリング 組込みシステムを状態遷移図で表現できる。
10週 組込みシステムの実装法 状態遷移図をプログラムで表現できる。
11週 組込みソフトウェアの作成技術 データ入力、割り込み、ビット演算、コーディング規約を説明できる。
12週 組込みシステムのテスト技法 各種のテスト技法を説明できる。
13週 組込みシステムの応用(1) 組込みシステムの応用例を説明できる。
14週 組込みシステムの応用(2) 組込みシステムの応用例を説明できる。
15週 期末試験
16週 試験返却・解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。3
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。3
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。3
コンピュータシステムネットワークコンピューティングや組込みシステムなど、実用に供せられているコンピュータシステムの利用形態について説明できる。2
デュアルシステムやマルチプロセッサシステムなど、コンピュータシステムの信頼性や機能を向上させるための代表的なシステム構成について説明できる。2
システム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。2
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000