組込みソフトウエア工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 組込みソフトウエア工学
科目番号 0067 科目区分 専門 / 【電気電子系】モデル必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 自作プリント(電子媒体で公開し、紙配布は行わない)
担当教員 脇坂 賢,近藤 正樹

到達目標

1. 実用的な組込みシステムの設計・ソフトウェア作成・動作検証ができる。
2. 開発したシステムについて発表・質疑応答・改善点の修正ができる。
3.今後活用が期待される最新技術の可能性と活用についての調査や検討ができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1実用的な組込みシステムの設計・ソフトウェア作成・動作検証ができる。簡単な組込みシステムの設計・ソフトウェア作成・動作検証が助言を受けながらできる。組込みシステムの設計・ソフトウェア作成・動作検証ができない。
評価項目2開発したシステムについて発表・質疑応答・改善点の修正が自らの発想でできる。 開発したシステムについて発表・質疑応答・改善点の修正が指導通りにできる。 開発したシステムについて発表・質疑応答・改善点の修正ができない。
評価項目3今後活用が期待される最新技術の可能性と活用についての調査や検討を基に議論できる。今後活用が期待される最新技術の可能性と活用についての簡単な調査や検討ができる。今後活用が期待される最新技術の可能性と活用についての調査や検討ができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
ソフトウェア開発の知識あるいは経験はあるが、組込みソフトウェアについては経験のない者を対象とし、組込みソフトウェア開発に必要な知識や技術の体系を学習する。
組込みソフトウェア開発に必要な知識や手法を、ソフトウェア構造、プラットフォーム、開発技術の観点から、ソフトウェア工学の視点で体系的に整理・検討するとともに、今後活用が期待される最新技術の可能性と活用について学ぶ。
授業の進め方・方法:
・授業は与えられた課題に沿った組込みシステムをグループで設計・開発する形で行う
・開発した組込みシステムについて発表を行い、改善点などを受講者で指摘しあう
・開発の進捗状況や最新技術の調査を報告してもらう
・授業時間外学習として、電子回路に関する課題や、システム作成のための図示・プログラミング、説明資料の作成を課す
・講義はTeams上で課題等管理を行い、講義資料はOnenoteで公開し、紙媒体による配布は行わない
・ノートパソコン、スマートホン、タブレット端末等の持参を認める(むしろ使い慣れた環境であれば、利用を推奨する)
・試験は期末試験のみ実施する。
注意点:
・組込みシステムにおけるマイコンの基礎について理解していること
・電気・電子系科目の基礎的事項に対する知識を有していること
・ソフトウェア開発の基本的な手法を理解していること
・組み込みシステム工学は電気電子、情報分野の広範囲の知識を必要とすることに注意して取り組むこと

【2021年度新型コロナウイルス対応】
新型コロナウイルスの感染状況や遠隔授業による実施の可能性によっては、実験キットの衛生管理ならびに遠隔授業に切り替わる可能性等を総合的に考慮し、シミュレータベースでの演習を主体とすることがある。
・演習室では適切な間隔をあけて着席し、密にならないように各自配慮すること。

【参考書】
組込システム工学の教科書
Arduinoで学ぶ組込みシステム入門・森北出版・猪股 俊光・ISBN978-627-81831-6
組込システム工学非履修者が新規に購入する必要はないが、持っている場合には持参を勧める。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 マイコンを利用した基礎的な開発(1) 基本的な組込みソフトウェアを作成できる
2週 マイコンを利用した基礎的な開発(2) センサを用いた組込みソフトウェアを作成できる
3週 マイコンを利用した応用(1) センサを用いた簡単な実用組込みシステムの提案ができる
4週 マイコンを利用した応用(2) センサを用いた簡単な実用組込みシステムの設計ができる
5週 マイコンを利用した応用(3) センサを用いた簡単な実用組込みシステムのソフトウェア作成ができる
6週 マイコンを利用した応用(4) センサを用いた簡単な実用組込みシステムのテストができる
7週 組込みシステムのデモンストレーション(1) 開発したシステムについてデモンストレーション発表・質疑応答できる
8週 マイコンを利用した応用(5) 2台のマイコンをつないだシステムの提案ができる
4thQ
9週 マイコンを利用した応用(6) 2台のマイコンをシリアル通信でつないだシステムの外部設計ができる
10週 マイコンを利用した応用(7) 2台のマイコンをシリアル通信でつないだシステムの通信仕様を決められる
11週 マイコンを利用した応用(8) 2台のマイコンをシリアル通信でつないだシステムの内部設計ができる
12週 マイコンを利用した応用(9) 2台のマイコンをシリアル通信でつないだシステムのソフトウェアを作成できる
13週 マイコンを利用した応用(10) 2台のマイコンをシリアル通信でつないだシステムのテスト仕様を作成できる
14週 組込みシステムのデモンストレーション(2) システムの改善点について発表・質疑応答ができる
15週 後期期末試験
16週 IoT機器と情報セキュリティ
IoT機器における情報セキュリティ上のリスクについて検討できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシーコンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野情報処理プログラムを実行するための手順を理解し、操作できる。4
定数と変数を説明できる。3
整数型、実数型、文字型などのデータ型を説明できる。3
演算子の種類と優先順位を理解し、適用できる。4
算術演算および比較演算のプログラムを作成できる。4
条件判断プログラムを作成できる。4
繰り返し処理プログラムを作成できる。4
電気・電子系分野計測A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合4020100300100
基礎的能力0000000
専門的能力4020100300100
分野横断的能力0000000