理科応用1

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 理科応用1
科目番号 0079 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 柴田、勝山、他著 初歩から学ぶ基礎物理学 力学Ⅱ 大日本図書
担当教員 冨澤 明

到達目標

到達目標: 微分・積分を用いて、物体の運動に関する基本的な計算ができる。

今日の科学において、微分・積分は科学理論を記述するための重要な道具の一つである。当科目では、質点の運動に関する理論への微分・積分の基礎的な適用について学ぶ。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1微分を用いて、物体の変位から速度や加速度を求めることができる。微分を用いて、物体の変位から速度や加速度を得られることを理解している。微分を用いて、物体の変位から速度や加速度を得られることが理解できない。
評価項目2微分方程式の形で質点の運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。微分方程式の形で質点の運動方程式を立て、初期値問題として解くことができることを理解している。微分方程式の形で質点の運動方程式を立て、初期値問題として解くことができることを理解できない。
評価項目3積分を用いて、仕事や位置エネルギーを求めることができる。積分を用いて、仕事や位置エネルギーが得られることを理解している。積分を用いて、仕事や位置エネルギーが得られることを理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
指定教科書を用いて講義と演習を中心に行う。この科目は学修単位科目のため,事前・事後の学習が必要です。
授業の進め方・方法:
演習:グループ活動を基軸に実施する。TeamsなどによるITも利用する予定。
試験: 中間・期末試験を実施する。再試験を都度実施する。
ポートフォリオ: 授業で配布するプリントなどの提出で確認する。
注意点:
科目の特徴
・微分積分を用いた理論展開が主となる、初等関数の微分積分、およびベクトルに関する計算力が要求される。
学習上の留意点
・関数電卓を使用する。
・スマートデバイスも使用する。
・ポートフォリオの提出については、提出期限を厳守すること。
学習上の助言
・教科書に従って、自学自習を行なうこと。
・自学自習の際、大学初年級向け教科書が参考となるので利用すること。

新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大防止のため,遠隔授業等に変更する場合がある。
また,試験についても実施方法を変更する場合があるので,授業時の指示に従うこと。
評価割合はポートフォリオ40点、試験60点とする。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
位置・速度・加速度(1)
シラバスを用いて授業の概要、進め方を説明する。
直線運動における物体の変位、速度、加速度を微分を用いて表すことができる。
2週 位置・速度・加速度(2) 物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。
3週 位置・速度・加速度(3) 平面運動における物体の変位、速度、加速度を微分を用いて表すことができる。
極座標によって、物体の平面運動を表すことができる。
4週 運動方程式(1) 微分方程式の形で運動方程式を立てることができる。
5週 運動方程式(2) 重力、空気抵抗、弾性力がはたらくときの運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。
6週 運動方程式(3)
作用・反作用、向心力がはたらくときの運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。
7週 前期中間試験 既習領域の基礎問題を解くことができる。
8週 試験返却・解説
角運動量(1)
力のモーメントを求めることができる。
角運動量を求めることができる。
2ndQ
9週 角運動量(2) 角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。
10週 慣性力
慣性力について具体的な例を挙げて説明できる。
11週 力学的エネルギー(1) 仕事を微分・積分を用いて計算できる。
12週 力学的エネルギー(2) 力学的エネルギー保存則を微分・積分を用いて証明することができる。
13週 力学的エネルギー(3) 重力、弾性力、万有引力による位置エネルギーを、微分・積分を用いてそれぞれ計算できる。
14週 剛体 剛体の回転運動について、回転の運動方程式を立てて解くことができる。
15週 前期期末試験 既習領域の基礎問題を解くことができる。
16週 試験返却・解説
理科応用1まとめ
理科応用1全般について,内容を確認し理解を深める。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。3
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。3
物体の変位、速度、加速度を微分・積分を用いて相互に計算することができる。3
運動方程式を用いた計算ができる。3
簡単な運動について微分方程式の形で運動方程式を立て、初期値問題として解くことができる。3
仕事と仕事率に関する計算ができる。3
単振動における変位、速度、加速度、力の関係を説明できる。3
等速円運動をする物体の速度、角速度、加速度、向心力に関する計算ができる。3
角運動量を求めることができる。3
角運動量保存則について具体的な例を挙げて説明できる。3
化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3
中和滴定の計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3
一次電池の種類を説明できる。3
二次電池の種類を説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3
ファラデーの法則による計算ができる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3
ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬の調製ができる。3
代表的な気体発生の実験ができる。3
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2

評価割合

試験ポートフォリオ合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000