理科応用2

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 理科応用2
科目番号 0080 科目区分 一般 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 改訂新編化学(東京書籍)/ニューサポート改訂新編化学(東京書籍)
担当教員 澤田 圭樹

到達目標

1.気体,液体,固体の性質を探究し,物質の状態変化,状態間の平衡,溶解平衡および溶液の性質について理解するとともに,日常生活や社会と関連づけて考察できる。
2.化学変化に伴うエネルギーの出入り,反応速度および化学平衡を探究し,化学反応に関する概念や法則を理解するとともに,日常生活や社会と関連づけて考察できる。
3.化学実験を行い,学習内容の理解を深めるとともに,化学的に探究する能力を身につける。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物質の状態変化とその平衡に関する事物・現象についての基本的な概念や原理・法則を理解し,知識を身に付けている。 物質の状態変化とその平衡に関する事物・現象について、典型的な例なら理解している。 物質の状態変化とその平衡に関する事物・現象について、理解ができない。
評価項目2化学反応と熱・光,電池と電気分解に関する事物・現象についての基本的な概念や原理・法則を理解し,知識を身に付けている。 化学反応と熱・光,電池と電気分解に関する事物・現象について、典型的な例なら理解している。 化学反応と熱・光,電池と電気分解に関する事物・現象について、理解ができない。
評価項目3化学反応の速さと化学平衡に関する事物・現象についての基本的な概念や原理・法則を理解し,知識を身に付けている。 化学反応の速さと化学平衡に関する事物・現象について、典型的な例なら理解している。 化学反応の速さと化学平衡に関する事物・現象について、理解ができない。
評価項目4化学実験における種々の課題に対し、積極的に対応し遂行できる。化学実験における種々の課題に対し、おおむね対応できる。化学実験における種々の課題に対し、対応できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
概要:
指定教科書を用いて講義を中心に行う。この科目は学修単位科目のため,事前・事後学習として問題集の履行提出を必要とする。
 教科書:検定済教科書 改訂新編化学(東京書籍)
 問題集:ニューサポート改訂新編化学(東京書籍)
化学実験を行う。
授業の進め方・方法:
試験: 中間・期末試験を実施する。
ポートフォリオ・その他: 授業内容のプリント,上記問題集の提出,実験レポートの提出,取り組み姿勢,出席状況等で確認する。
注意点:
学習上の留意点
・関数電卓を使用する。
・欠席や遅刻の状況を評価に加味する。
・ポートフォリオの提出については、提出期限を厳守すること。
・授業中に他人に危害を加えたり、授業の妨害を行ったりした場合は、単位を習得できない。
・化学実験を欠席した場合(公欠を除く)、その課題に対する評価は0となる。
学習上の助言
・教科書や問題集などを用いて、復習を中心とした自学自習を行なうこと。
・自学自習の際、高校生向け学習参考書全般が参考となるので利用すること。

2021年 新型コロナウイルス(COVID-19)の影響により,状況を鑑みて授業形態を遠隔授業等に適宜変更する。
また,試験についても実施方法を変更する場合があるので,授業時の指示に従うこと。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 シラバスを用いて授業の概要、進め方を説明する。
2編 化学反応とエネルギー
1章 化学反応と熱・光
1節 反応熱と熱化学方程式
化学反応において、熱の出入りが起こるのはどうしてか、理解できる。種々の反応熱とその熱化学方程式を理解できる。
2週 2節 ヘスの法則
反応の道すじの違いと、出入りする熱量にはどのような関係があるか、理解できる。
3週 3節 光とエネルギー 光の出入りが伴う化学反応にはどのようなものがあるか、理解できる。
4週 2章 電池と電気分解
1節 電池
酸化還元反応によって、電気エネルギーを取り出すにはどうしたらよいか、理解できる。
5週 2節 電気分解 電気エネルギーを使って、強制的に酸化還元反応を行うとどのような変化が起こるか、理解できる。
6週 3編 化学反応の速さと平衡
1章 化学反応の速さ
1節 反応の速さ
化学反応の速さは、どのように表されるか、理解できる。
7週 後期中間試験
8週 2節 反応速度を変える条件 化学反応の速さに影響を及ぼす要因は何か、理解できる。
4thQ
9週 3節 反応のしくみ 化学反応はどのようなしくみで起こっているか、理解できる。
10週 2章 化学平衡
1節 可逆反応と化学平衡
2節 平衡の移動
化学反応は常に一方向に進むのか、化学反応における平衡状態とはどのような状態か、理解できる。
化学反応が平衡状態にあるとき、温度や圧力などを変えるとどのような変化が起こるか、理解できる。
11週 3章 水溶液中の化学平衡
1節 電離平衡
2節 塩と化学平衡
酸や塩基が水溶液中で電離するとき、どのような平衡が成り立っているか、理解できる。
塩が水に溶けたとき、どのような平衡が成り立っているか、理解できる。
12週 化学実験 実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓等)、事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷等)を身につける。
13週 化学実験 測定と測定値の取り扱いができる。
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。
14週 化学実験 ガラス器具の取り扱いができる。
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。
試薬の調製ができる。
代表的な気体発生の実験ができる。
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。
15週 後期末試験
16週 試験返却・解説
理科応用2まとめ
理科応用2全般について,内容を確認し理解を深める。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学化学(一般)化学(一般)代表的な金属やプラスチックなど有機材料について、その性質、用途、また、その再利用など生活とのかかわりについて説明できる。3
洗剤や食品添加物等の化学物質の有効性、環境へのリスクについて説明できる。3
物質が原子からできていることを説明できる。3
単体と化合物がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
同素体がどのようなものか具体例を挙げて説明できる。3
純物質と混合物の区別が説明できる。3
混合物の分離法について理解でき、分離操作を行う場合、適切な分離法を選択できる。3
物質を構成する分子・原子が常に運動していることが説明できる。3
水の状態変化が説明できる。3
物質の三態とその状態変化を説明できる。3
ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
原子の構造(原子核・陽子・中性子・電子)や原子番号、質量数を説明できる。3
同位体について説明できる。3
放射性同位体とその代表的な用途について説明できる。3
原子の電子配置について電子殻を用い書き表すことができる。3
価電子の働きについて説明できる。3
原子のイオン化について説明できる。3
代表的なイオンを化学式で表すことができる。3
原子番号から価電子の数を見積もることができ、価電子から原子の性質について考えることができる。3
元素の性質を周期表(周期と族)と周期律から考えることができる。3
イオン式とイオンの名称を説明できる。3
イオン結合について説明できる。3
イオン結合性物質の性質を説明できる。3
イオン性結晶がどのようなものか説明できる。3
共有結合について説明できる。3
構造式や電子式により分子を書き表すことができる。3
自由電子と金属結合がどのようなものか説明できる。3
金属の性質を説明できる。3
原子の相対質量が説明できる。3
天然に存在する原子が同位体の混合物であり、その相対質量の平均値として原子量を用いることを説明できる。3
アボガドロ定数を理解し、物質量(mol)を用い物質の量を表すことができる。3
分子量・式量がどのような意味をもつか説明できる。3
気体の体積と物質量の関係を説明できる。3
化学反応を反応物、生成物、係数を理解して組み立てることができる。3
化学反応を用いて化学量論的な計算ができる。3
電離について説明でき、電解質と非電解質の区別ができる。3
質量パーセント濃度の説明ができ、質量パーセント濃度の計算ができる。3
モル濃度の説明ができ、モル濃度の計算ができる。3
酸・塩基の定義(ブレンステッドまで)を説明できる。3
酸・塩基の化学式から酸・塩基の価数をつけることができる。3
電離度から酸・塩基の強弱を説明できる。3
pHを説明でき、pHから水素イオン濃度を計算できる。また、水素イオン濃度をpHに変換できる。3
中和反応がどのような反応であるか説明できる。3
中和滴定の計算ができる。3
酸化還元反応について説明できる。3
イオン化傾向について説明できる。3
金属の反応性についてイオン化傾向に基づき説明できる。3
ダニエル電池についてその反応を説明できる。3
鉛蓄電池についてその反応を説明できる。3
一次電池の種類を説明できる。3
二次電池の種類を説明できる。3
電気分解反応を説明できる。3
電気分解の利用として、例えば電解めっき、銅の精錬、金属のリサイクルへの適用など、実社会における技術の利用例を説明できる。3
ファラデーの法則による計算ができる。3
化学実験化学実験実験の基礎知識(安全防具の使用法、薬品、火気の取り扱い、整理整頓)を持っている。3後11
事故への対処の方法(薬品の付着、引火、火傷、切り傷)を理解し、対応ができる。3
測定と測定値の取り扱いができる。3
有効数字の概念・測定器具の精度が説明できる。3
レポート作成の手順を理解し、レポートを作成できる。3
ガラス器具の取り扱いができる。3
基本的な実験器具に関して、目的に応じて選択し正しく使うことができる。3
試薬の調製ができる。3
代表的な気体発生の実験ができる。3
代表的な無機化学反応により沈殿を作り、ろ過ができる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。2
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。2
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。2
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。2
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。2
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。2
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。2
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。2
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。2
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。2

評価割合

試験ポートフォリオ・その他合計
総合評価割合6040100
基礎的能力6040100
専門的能力000
分野横断的能力000