応用数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 応用数学Ⅰ
科目番号 0089 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 「微分積分」 改訂版 裳華房     新訂「応用数学」 大日本図書
担当教員 伊藤 友仁

到達目標

1. 基礎的な常微分方程式を解くことができ、物理現象などに応用できる。
2. 基本的な関数のラプラス変換と逆ラプラス変換ができる。ラプラス変換と逆ラプラス変換を用いて微分方程式の解くことができる。
3.基礎的な周期関数をフーリエ級数で表すことができる。フーリエ変換の基礎および複素関数等の基本事項を理解することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1常微分方程式を解くことができ、物理現象などに応用できる。与えられた常微分方程式を解くことができる。簡単な常微分方程式を解くことができない。
評価項目2ラプラス変換を利用して複雑な微分方程式が解ける。ラプラス変換を利用して簡単なな微分方程式が解ける。ラプラス変換を利用して微分方程式が解けない。
評価項目3フーリエ解析や複素解析が理解でき標準的な問題が解ける。フーリエ級数や複素関数の基礎が理解できる。フーリエ級数や複素関数の基礎が理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学で必要な数学として、微分方程式、ラプラス変換、フーリエ解析等の基礎的な分野を理解し、他の専門科目で応用する為の基礎を学ぶ。
授業の進め方・方法:
・授業方法は主に講義だが、適宜演習問題などの宿題を課し提出を求める。
・3年生までに学習した数学全般と専門科目で学習している数学の知識を総合的に要するので、授業前には復習しておくこと。
注意点:
・1~3年生で学んだ数学を理解していない場合は、関連事項を学習する際に都度十分予習復習を十分におこなうこと。復習は全員毎回必ず行うこと。
・演習等の提出は平常点に加算され、欠席した場合の考慮はしない。
・予習復習と既習事項の練習は基本的に受講者の責任であるが、授業時間外でも質問を受付ける。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 微分方程式の基礎(1) 微分方程式を解くうえで必要な微分、積分ができる
2週 微分方程式の基礎(2) 微分方程式で必要な積分ができる
3週 微分方程式の基礎(3) 基本的な1階微分方程式を解くことができる
4週 微分方程式の基礎(4) 種々の1階微分方程式が理解できる
5週 微分方程式の基礎(5) 1階微分方程式の各種問題を解くことができる
6週 微分方程式の応用(1) 微分方程式の物理現象への応用ができる(1)
7週 微分方程式の応用(2) 微分方程式の物理現象への応用ができる(2)
8週 中間試験 試験
2ndQ
9週 その他の微分方程式(1) 試験の解説、2階以上の常微分方程式が理解できる
10週 その他の微分方程式(1) 2階以上の常微分方程式が各種解法で解ける(1)
11週 その他の微分方程式(1) 2階以上の常微分方程式が各種解法で解ける(3)
12週 微分方程式のまとめ 各種微分方程式のまとめ、および応用を復習する
13週 ラプラス変換の基礎(1) ラプラス変換の基礎を数学的視点から理解できる
14週 ラプラス変換の基礎(2) ラプラス変換を定義から計算で求めることができる
15週 ラプラス変換の基礎(3) ラプラス変換の諸性質を導ける
16週 期末試験の解答など 期末試験の解説
後期
3rdQ
1週 ラプラス変換の応用(1) ラプラス変換表を活用できる
2週 ラプラス変換の応用(1) 逆ラプラス変換を理解し実行できる
3週 ラプラス変換の応用(1) ラプラス変換を利用して微分方程式が解ける
4週 フーリエ解析の基礎(1) 周期関数の例や三角関数の諸性質を理解できる
5週 フーリエ解析の基礎(2) 周期関数のグラフが描ける
6週 フーリエ解析の基礎(3) 周期関数をフーリエ級数で近似することができる
7週 フーリエ解析の基礎(4) 多種の周期関数をフーリエ級数で近似することができる
8週 中間試験 試験
4thQ
9週 フーリエ変換(1) 複素フーリエ級数を理解し計算ができる
10週 フーリエ変換(1) フーリエ変換を理解し計算ができる
11週 複素関数(1) 複素関数の基礎知識を復習し複素数平面を理解できる
12週 複素関数(2) 複素数の諸性質、表現方法を理解できる
13週 複素関数(3) 複素関数およびその性質を理解できる
14週 複素関数(4) 基礎的な複素積分を理解できる
15週 複素関数(5) 基礎的な複素積分の計算ができる
16週 試験の解答他 試験解説

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
1元連立1次不等式を解くことができる。3
基本的な2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
関数のグラフと座標軸との共有点を求めることができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、三角関数表を用いて三角比を求めることができる。一般角の三角関数の値を求めることができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。3
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。3
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。3
2変数関数の定義域を理解し、不等式やグラフで表すことができる。3
いろいろな関数の偏導関数を求めることができる。3
合成関数の偏微分法を利用して、偏導関数を求めることができる。3
簡単な関数について、2次までの偏導関数を求めることができる。3
偏導関数を用いて、基本的な2変数関数の極値を求めることができる。3
2重積分の定義を理解し、簡単な2重積分を累次積分に直して求めることができる。3
2重積分を累次積分になおして計算することができる。3
極座標に変換することによって2重積分を求めることができる。3
2重積分を用いて、簡単な立体の体積を求めることができる。3
微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
基本的な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010300100
基礎的能力600000060
専門的能力000030030
分野横断的能力000100010