材料力学Ⅱ

・はりの曲げ応力とたわみを計算できる。
・軸のねじり応力とねじり角を計算できる。
・衝撃応力を計算できる。
・座屈および応力集中を理解し、応力を計算できる。

	理想的な到達レベルの目安	標準的な到達レベルの目安	未到達レベルの目安
評価項目1	不静定のはりの応力、たわみを計算できる。	簡単な支持のはりの応力、たわみを計算できる。	簡単な支持のはりの応力、たわみを計算できない。
評価項目2	与えられた伝達動力について適切な軸を計算できる。l	簡単なねじりの応力とねじり角を計算できる。	簡単なねじりの応力とねじり角を計算できない。
評価項目3	組み合わせばねの弾性係数を計算できる。l	ばねの弾性係数の内容を知り与えられた寸法のばねの弾性係数を計算できる。	ばねの弾性係数の内容を知り与えられた寸法のばねの弾性係数を計算できない。
評価項目4	複合部材の衝撃応力を計算できる。	単一部材の衝撃応力を計算できる。	単一部材の衝撃応力を計算できない。
評価項目5	座屈応力と応力集中による最大応力を計算できる。	座屈と応力集中を説明できる。	座屈と応力集中を説明できない。

概要:

構造物に外力が働くとき、その部材あるいは全体がその荷重に耐えられるかどうかは、部材に生じる力や変形で決まる。材料力学では、応力とひずみの概念を理解し、加重と応力およびひずみの関係を計算する手法を学び、それを機械設計に応用する考え方を身に着けることを目指す。

授業の進め方・方法:

テキストに従って講義を進める。学生は本文の解説を受けた後いくつかの練習問題と取り組むことによって内容の理解を深める。テキスト章末の練習問題は自宅で行うこと。疑問点あれば講義時に質問すること。電卓使用可。

注意点:

実際の物を想像しつつ問題に取り組むことが重要。１ｃｍならこのくらい、３ｍならこのくらい、１ｋｇｆならこのくらいなど実感できるものに置きかえてみることである。

		週	授業内容	週ごとの到達目標
前期
	1stQ
		1週	はりの曲げ応力1	中立軸、中立面を理解し、曲げ応力の基礎式を導ことができる。
		2週	はりの曲げ応力2	集中荷重が働くはりの曲げ応力を計算できる。
		3週	はりの曲げ応力3	分布荷重が働くはりの曲げ応力を計算できる。
		4週	はりのたわみ1	集中荷重が働くはりのたわみを計算できる。
		5週	はりのたわみ2	分布荷重が働くはりのたわみを計算できる。
		6週	はりのたわみ3	不静定はりのたわみを計算できる。
		7週	前期中間試験
		8週	試験返却・解答	試験結果を検討し、理解不足の点を解消する。
	2ndQ
		9週	軸のねじり1	ねじり応力の基礎式を導くことができる。
		10週	軸のねじり2	許容応力や許容変形量を考慮した軸を設計できる。
		11週	コイルばね	コイルばねの径、巻き数、素線径を決定できる。
		12週	衝撃応力1	物体の変形と内部に蓄えられる弾性エネルギの関係を理解し計算できる。
		13週	衝撃応力2	エネルギ保存則を利用し衝撃応力を求めることができる。
		14週	座屈、応力集中	座屈や応力集中という現象を知りそれを考慮した部材寸法を計算できる。
		15週	前期期末試験
		16週	試験返却・解答	試験結果を検討し、理解不足の点を解消する。

分類		分野	学習内容	学習内容の到達目標	到達レベル	授業週
専門的能力	分野別の専門工学	機械系分野	力学	ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。	3
				丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。	3
				軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。	3
				はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。	3	前13
				はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。	3	前4,前13
				各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。	3	前13
				曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。	3	前13
				各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。	3	前13
				各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。	4	前13
				部材が引張や圧縮を受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。	3	前13
				部材が曲げやねじりを受ける場合のひずみエネルギーを計算できる。	3