熱力学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 熱力学
科目番号 0095 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 電子機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎から学ぶ工業熱力学:佐野正利、杉山均、永橋優純共著(コロナ社)
担当教員 廣地 武郎

到達目標

・熱力学第1法則、第2法則を理解する。
・気体の状態方程式を理解し利用できる。
・熱機関の出力、効率を算出できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学第1法則、第2法則を十分に理解し、エネルギとしての熱と仕事の関連性について説明できる。熱力学第1法則、第2法則を理解できる。熱力学第1法則、第2法則を理解できる。
評価項目2理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを算出できる。理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを説明できる。理想気体の性質、各種状態の圧力、温度、体積、熱量、仕事などを説明できない。
評価項目3カルノーサイクルを始め各種サイクルの出力、効率を算出できる。カルノーサイクルについて説明できる。カルノーサイクルについて説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱量も仕事もともにエネルギの一形態であり全体としては増減しないことを学ぶ。続いて、エントロピについて理解を深め熱エネルギの100%の利用は不可能であることを学ぶ。最後に、いくつかの熱機関(エンジン)の出力および効率について学ぶ。
授業の進め方・方法:
テキストに従って講義を進める。学生は各自、章あるいは単元ごとの練習問題に取り組むことによって理解を深める。自習時の疑問点については講義時に質疑応答をする。
注意点:
電卓を忘れずに持ってくること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 熱力学の基礎用語、単位等 熱量、比熱、系の概念を説明できる。
2週 エネルギ保存則と熱力学第1法則 熱エネルギも仕事などと同様にエネルギの一種であることを理解し、総和は一定であることを説明できる。
3週 工業仕事、絶対仕事 工業仕事、絶対仕事の違いを理解し、各種の計算ができる。
4週 気体の状態方程式、内部エネルギ、エンタルピ、比熱 気体の状態方程式を理解し、内部エネルギ、エンタルピと比熱の関係を説明できる。
5週 理想気体の状態変化1 等圧、等容変化での状態量の変化を計算できる。l
6週 理想気体の状態変化1 等温、断熱変化での状態量の変化を計算できる。l
7週 後期中間試験
8週 試験の解答・解説 試験結果を検討し、理解不足の点を解消する。
4thQ
9週 混合気体 混合気体の状態方程式を理解し、計算に利用できる。
10週 熱力学第2法則 熱力学第2法則を理解し、永久機関の不可能を知る。
11週 可逆サイクル、不可逆サイクルとカルノーサイクル 可逆サイクルと不可逆サイクルの違いを説明できる。熱機関の基礎となるカルノーサイクルを説明できる。
12週 クラウジウスの積分とエントロピ クラウジウスの積分を利用したエントロピの定義を説明できる。
13週 ガスサイクル1 オットーサイクルを理解し、熱効率を計算できる。
14週 ガスサイクル2 ディーゼルサイクルやその他のサイクルを理解し、熱効率を計算できる。
15週 後期期末試験
16週 試験返却・解答 試験結果を検討し、理解不足の点を解消する。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。3
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。3
熱力学の第一法則を説明できる。3
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。3
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。3
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。3
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。3
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。3
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。3
熱力学の第二法則を説明できる。3
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。3
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。3
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。3
固体、液体および理想気体におけるエントロピーの変化量を計算できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合80002000100
基礎的能力300000030
専門的能力5000200070
分野横断的能力0000000