工学実験Ⅲ

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 工学実験Ⅲ
科目番号 0168 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験 単位の種別と単位数 履修単位: 3
開設学科 電子機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 3
教科書/教材 なし
担当教員 古森 郁尊,山下 晃司

到達目標

実験前には、必ず課題を解決するための実験計画書を作成し説明できること。
実験計画書および報告書の作成において、チーム内で細部にわたるまで議論ができること。
実験終了後、課題をどのように解決したかをクラス内でプレゼンテーションを行い、その後、報告書の提出ができること。
課題を解決するための議論を通し、チームワーク・リーダーシップ・コミュニケーション能力の醸成に努めることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1理論を理解し実験の進め方について説明ができる。実験のすすめ方を説明できる。実験のすすめ方を説明できない。
評価項目2実験器具の測定原理と取り扱いを説明できる。実験器具の取り扱いを説明できる。実験器具の取り扱いを説明できる。
評価項目3報告書の考察に関する口頭試問に答えることができる。報告書の実験結果に関する口頭試問に答えることができる。報告書が未提出

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1. 電気電子系実験班と制御系実験班の2班に分かれ実験を行う。
電気電子系実験での学習形態は課題解決型学習とする。このため、 実験では次の課題(テーマ)のみを提供する。班編成や実施場所、実施テーマ等の連絡は年度当初に一覧にして連絡する。 
制御系実験では、実験指導書を配布する。実験前に熟読しておくこと。
2.報告書の提出日は厳守すること。

授業の進め方・方法:
計画書の内容に対し口頭試問を行う。実験機器・基礎理論の理解の程度に不備が認められる場合、実験を認めない。
実験における報告書は単に提出するだけではなく、必要に応じて担当教員の指導を受けること、内容が不十分な場合、再提出となることがある。
どの実験テーマを選択するかは、1週目の概要説明の時に決めるが最低7つ以上とする。
実験の詳細な進め方は別途資料を配布する。
注意点:
報告書が提出されない課題がひとつでもあった場合、実験の単位は不可となる。(実験は必修科目のため、不可となった場合には進級不可となる。)
実験を欠席する場合、必ず事前に担当教員に連絡すること。連絡が無い場合、追実験を行わないこともある。
実験の際には必要に応じて各実験で配布された資料および筆記用具、電卓を持参すること。.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 概要説明
2週 ダイオードの整流特性を評価計画書作成
実験計画書・実験回路作成・データ収集
3週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
4週 リミット回路の動作特性を評価計画書作成 実験計画書・実験回路作成・データ収集
5週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
6週 トランジスタの静特性を評価計画書作成 実験計画書・実験回路作成・データ収集
7週 報告書提出・プレゼンテーション
ハートレー発振回路の製作と理論周波数と測定値との比較検討計画書作成
実験計画書・実験回路作成・データ収集
8週 中間試験日程
2ndQ
9週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
10週 コルピッル発振回路の製作と理論周波数と測定値 実験計画書・実験回路作成・データ収集
11週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
12週 RC発振回路の製作と理論周波数と測定値との比較検討 実験計画書・実験回路作成・データ収集
13週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
14週 RLC直列・並列共振回路のQの理論値と測定値との比較検討
実験計画書・実験回路作成・データ収集
15週 定期試験日程
16週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
後期
3rdQ
1週 トランス結合増幅回路の製作と周波数特性を評価 実験計画書・実験回路作成・データ収集
2週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
3週 受動素子と能動素子を用いた微分・積分回路の製作と周波数特性を評価 実験計画書・実験回路作成・データ収集
4週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
5週 電流帰還バイアス回路の製作と周波数特性を評価 実験計画書・実験回路作成・データ収集
6週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
7週 差動増幅回路の動作特性を評価
RC段結合トランジスタ回路の製作と周波数特性を評価
報告書提出・プレゼンテーション
実験計画書・実験回路作成・データ収集
8週 後期中間日程
4thQ
9週 hFEの温度依存性を評価
CdSを応用した実用回路の製作と評価
実験計画書・実験回路作成・データ収集
10週 報告書提出・プレゼンテーション 報告書作成と提出
11週
2次遅れ過渡応答
実験計画書・実験回路作成・データ収集
12週 リレーシーケンス 実験計画書・実験回路作成・データ収集
13週 PLCによるロボット制御 実験計画書・実験回路作成・データ収集
14週 回路シミュレータ 実験計画書・実験回路作成・データ収集
15週 後期定期日程 報告書作成と提出
16週 モータ特性測定 実験計画書・実験回路作成・データ収集

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の工学実験・実習能力機械系分野【実験・実習能力】機械系【実験実習】実験・実習の目標と心構えを理解し、実践できる。4
災害防止と安全確保のためにすべきことを理解し、実践できる。4
レポートの作成の仕方を理解し、実践できる。4
加工学実験、機械力学実験、材料学実験、材料力学実験、熱力学実験、流体力学実験、制御工学実験などを行い、実験の準備、実験装置の操作、実験結果の整理と考察ができる。4
実験の内容をレポートにまとめることができ、口頭でも説明できる。4
電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。4
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。4
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。4
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。4
分流・分圧の関係を適用し、実験結果を考察できる。4
インピーダンスの周波数特性を考慮し、実験結果を考察できる。4
増幅回路等(トランジスタ、オペアンプ)の動作に関する実験結果を考察できる。4
論理回路の動作について実験結果を考察できる。4
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。3
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。3
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。3
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。3
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。3
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合04500550100
基礎的能力0000000
専門的能力04500550100
分野横断的能力0000000