物理1

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 物理1
科目番号 0017 科目区分 一般 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 前期:2 後期:2
教科書/教材 大日本図書 柴田、勝山、他著 初歩から学ぶ基礎物理学 力学Ⅰ / 数研出版 数研出版編集部編 改訂版 リードα物理基礎・物理 / 東京書籍 高校 理科入門 高校理科のための導入ワーク
担当教員 冨澤 明

到達目標

 物理学の学習を通じて、自然現象を系統的、論理的に考えていく能力を養い、広く自然の諸現象を科学的に解明するための物理的な見方、考え方を身につけること。さらに、物理学は科学技術を学ぶための極めて重要な基礎であり、多くの分野において科学技術の発展に欠かせない知識であることを認識すること。以上を基本目標とする。
 物理1では、(1)物体の運動に関する様々な現象を、物理法則と関連づけて考えることができる、(2)物体の運動に関する基礎的な計算をすることができる、ことを目標とする。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物理学の理論に沿って自然現象を説明できる。物理学の理論に沿って自然現象を考えることができる。物理学の理論に沿って自然現象を考えることができない。
評価項目2数式の意味を説明できる。数式の意味を知っている。数式の意味を知らない。
評価項目3物理に関する応用的な問題を解くことができる。物理に関する基礎的な問題を解くことができる。物理に関する問題を解くことができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (A1) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 物体の運動に関する単元の中で等加速度運動、平面運動、力と運動、運動量保存則について学ぶ。ここでは、「力がつり合っている状態」や「運動方程式」など、自然現象を理解するだけでなく科学技術に応用する上で、極めて基礎的、かつ重要な内容が含まれている。物体の運動に関する基礎的な計算ができるようになることが目標である。
授業の進め方・方法:
 自学自習を柱として、授業は、講義と演習、実験・実習から成る。主に講義と演習により、自然への理解を深め、物理学に関する知識の習得を図る。
 物理1の学習においては、演習への積極的な取り組みが推奨される。演習の成績は、単元の学習目標への到達度を、学習者が客観的に確認するための一つの目安となる。
注意点:
・授業で課せられる演習問題や課題への解答の提出が求められる。演習問題の解答は満点を取るまで再提出のこと。
・授業の内容はノ-トに書き留めておくこと。学んだことを確認するのに役立ちます。疑問があれば,自分で調べ,考えてみよう。解決できなければ、校友と討論したり、あるいは担当教員に質問してください。練習問題を数多く解くのも一つの学習方法です。日々の学習努力が求められます。

・評価割合の項目別に、以下の評価が行われる。
「試験」は年間に4回実施される定期試験の成績である。
「ポートフォリオ」は演習解答、自己評価報告、課題報告、実験報告、CBTトライアル試験等の成績で構成される。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス 物理量の単位を使い分けることができる。
速さをSI単位で求めることができる。
2週 等速直線運動(1) 平均の速さと瞬間の速さの違いを述べることができる。
3週 等速直線運動(2) 時刻と位置の関係を表すことができる。
変位や速度を表すことができる。
4週 等加速度直線運動(1) 加速度を求めることができる。
5週 等加速度直線運動(2) 物体の位置や速度の計算ができる。
6週 等加速度直線運動(3) 道のりなどを求めることができる。
7週 中間試験 既習領域の基礎問題を解くことができる。
8週 中間試験返却・解答
2ndQ
9週 速度ベクトル(1) 平面内を移動する質点の運動を、位置の変化として表すことができる。
速度ベクトルを表現することができる。
10週 速度ベクトル(2) 合成速度を求めることができる。
11週 速度ベクトル(3) 相対速度を求めることができる。
12週 落体の運動(1) 自由落下や鉛直投射に関する計算ができる。
13週 落体の運動(2) 水平投射した物体の位置や速度に関する計算ができる。
14週 落体の運動(3) 斜方投射した物体の位置や速度に関する計算ができる。
15週 期末試験 既習領域の基礎問題を解くことができる。
16週 期末試験返却・解答
力(1)
物体に作用する力を図示することができる。
合力を求めることができる。
後期
3rdQ
1週 力(2) つりあいの状態にある力を求めることができる。
2週 力(3) 作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。
作用・反作用の関係とつりあいの関係を区別することができる。
3週 力の例(1) 重力、弾性力、張力を求めることができる。
4週 力の例(2) 垂直抗力、静止摩擦力を求めることができる。
5週 力の例(3) 最大摩擦力、動摩擦力を求めることができる。
6週 CBTトライアル試験
7週 中間試験 既習領域の基礎問題を解くことができる。
8週 中間試験返却・解答
運動の法則(1)
運動の三法則について説明できる。
4thQ
9週
実験(1)
力学に関する実験の報告書を書くことができる。
10週 運動の法則(2) 力が作用する物体の運動について、運動方程式を立てて解くことができる。
11週 運動の法則(3) 互いに力を及ぼしあう物体の運動について、運動方程式を立てて解くことができる。
12週 運動量(1) 物体の質量と速度から運動量を求めることができる。
運動量の差が力積に等しいことに関する計算ができる。
13週 運動量(2) 運動量保存則を用いて、2物体の衝突問題を解くことができる。
14週 運動量(3) 反発係数を用いて、様々な衝突問題を解くことができる。
15週 期末試験 既習領域の基礎問題を解くことができる。
16週 期末試験返却・解答
演習(1)
既習領域の応用問題を解くことができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理力学速度と加速度の概念を説明できる。2
直線および平面運動において、2物体の相対速度、合成速度を求めることができる。2
等加速度直線運動の公式を用いて、物体の座標、時間、速度に関する計算ができる。2
平面内を移動する質点の運動を位置ベクトルの変化として扱うことができる。2
自由落下、及び鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2
鉛直投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2
水平投射、及び斜方投射した物体の座標、速度、時間に関する計算ができる。2
物体に作用する力を図示することができる。2
力の合成と分解をすることができる。2
重力、抗力、張力、圧力について説明できる。2
フックの法則を用いて、弾性力の大きさを求めることができる。2
慣性の法則について説明できる。2
作用と反作用の関係について、具体例を挙げて説明できる。2
運動方程式を用いた計算ができる。2
静止摩擦力がはたらいている場合の力のつりあいについて説明できる。2
最大摩擦力に関する計算ができる。2
動摩擦力に関する計算ができる。2
物体の質量と速度から運動量を求めることができる。3
運動量の差が力積に等しいことを利用して、様々な物理量の計算ができる。3
運動量保存則を様々な物理量の計算に利用できる。3
物理実験物理実験測定機器などの取り扱い方を理解し、基本的な操作を行うことができる。1
安全を確保して、実験を行うことができる。1
実験報告書を決められた形式で作成できる。1
有効数字を考慮して、データを集計することができる。1
力学に関する分野に関する実験に基づき、代表的な物理現象を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合70000300100
基礎的能力70000300100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000