情報工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 情報工学
科目番号 0027 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 2
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 かんたん合格 基本情報技術者教科書
担当教員 江崎 修央

到達目標

1.ハードウエア、ソフトウエアをはじめ、計算機工学、通信ネットワークなど情報工学の基礎理論に基づく正しい知識を有する。
2.ネットワークとプログラミングに関する知識を有し、統合開発環境でWEBアプリケーションが開発できる。
3.情報セキュリティ関する正しい知識を有し、コンピュータを扱う上で注意すべき方法が説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1情報工学の基礎理論に基づく正しい知識を有し、システム実装に応用できる。情報工学の基礎理論に基づく知識を有し、正しい選択が出来る。情報工学の基礎理論に基づく正しい知識を有していない。
評価項目2統合開発環境を利用してデータベースと連携したWEBアプリケーションが開発できる。統合開発環境を利用してサンプルプログラム通りにWEBアプリケーションの動作確認ができる。統合開発環境を利用してサンプルプログラム通りにWEBアプリケーションの動作確認ができない。
評価項目3コンピュータやネットワークに対するセキュリティに付いて理解し、適切な対応を取ることができる。コンピュータやネットワークに対するセキュリティーについて正しい対処法を選択できる。コンピュータやネットワークに対するセキュリティー対策が行えない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B1) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B2) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B3) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B5) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
 データベースと連動したWebサイトの構築を通じて、Webサイト構築のために必要なサーバ、プログラム言語、データベースの制御言語についての知識を深める。
 また、情報系分野におけるコンピュータシステムに関する理解を深めるため、計算機の成り立ちやネットワーク、データベース等に関する学習を行う。基本情報処理技術者試験の内容に沿った課題を与える。
授業の進め方・方法:
・ 授業は講義+演習形式で行う、講義中は集中して聴講し、演習中は友人と活発に議論しながら演習に取り組むこと
・ 毎週レポート課題を課すので、期限に遅れず提出すること
・基本情報処理技術者試験に関する学習については、基本的には自己学習とする。質問があれば積極的にオフィスアワーを活用すること
注意点:
・MicrosoftのAzure環境で実習を行うため、指定されたアカウントを取得し利用可能な状態にすること
・ 予習復習を実施しなければ十分に理解できないため、自宅からも開発環境が利用可能となるように設定しておくこと
・ 電子メールやグループウエアを用いた連絡を適宜行うため、スマートフォンやタブレットの操作に慣れていること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 環境構築・ガイダンス Microsoft Azureを利用するためのアカウト登録、開発環境の設定ができる。
2週 Webサイトの構築(1) HTMLを用いたWebサイトが構築できる。
3週 Webサイトの構築(2) CSSを用いたWebサイトが構築できる。
4週 Webサイトの構築(3) PHP(Python)での変数の取り扱い、条件分岐、反復処理ができる。
5週 データベース(1) データベースを作成、指定されたSQL文を実行し結果を出力できる。
6週 データベース(2) データーベースコマンドとして、SELECT、INSERT、UPDATE、DELETEなどの利用ができる。
7週 データベース(3) SQL文により昇順降順に並べ替えたり、平均・合計などのデータを抽出できる。
8週 中間試験
4thQ
9週 ショッピングサイトの構築(1) 与えられたサンプルデータを展開し、動作確認が行える。
10週 ショッピングサイトの構築(2) サンプルのWebページを改編し、指定されたサイトを作成できる。
11週 多読管理サイトの構築(1) 自ら考えた適切な機能を実装し、動作確認ができる。
12週 リレーショナルDBを活用したサイトの構築(1) チームでサイトを作成し、客観的な視点で評価できる。
13週 CMSの利用(1) CMS(Wordpress)の概念を理解し、サイトを構築できる。
14週 CMSの利用(2) CMSで管理者設定を行い、複数人でサイトを管理・運営できる。
15週 期末試験
16週 試験返却と解説 期間中に取り組んだ内容について復習し、正しい内容を確認できる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報伝達システムやインターネットの基本的な仕組みを把握している。2後1
情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。2後2,後3
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。2後2,後3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している2後2,後3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。2後2,後3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3前4,後4
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3前12,前13,前14,後4
変数の概念を説明できる。2後4
データ型の概念を説明できる。2後4
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。3後4
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。3後4
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3後9,後10,後11,後12,後13,後14
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3前2,後9
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。3後9
主要な言語処理プロセッサの種類と特徴を説明できる。2
ソフトウェア開発に利用する標準的なツールの種類と機能を説明できる。2
プログラミング言語は計算モデルによって分類されることを説明できる。2
主要な計算モデルを説明できる。2
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。2前11,前12,後12
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。2後12
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを実装することができる。2後12
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを実装できる。2後12
ソフトウェアソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。2前9,前10
計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2前2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2前3
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2前4,前5
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2前6,前7
コンピュータシステムユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。2後12
プロジェクト管理の必要性について説明できる。2後12
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。2後12
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。2後12
情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。2
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。1
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。2後4
インターネットの概念を説明できる。2後1,後2
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。2後1,後3
主要なサーバの構築方法を説明できる。1前13,前14,後4
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。2前13,前14,後7
ネットワークを構成するコンポーネントの基本的な設定内容について説明できる。1
無線通信の仕組みと規格について説明できる。1
有線通信の仕組みと規格について説明できる。1
その他の学習内容少なくとも一つの具体的なコンピュータシステムについて、起動・終了やファイル操作など、基本的操作が行える。3前1,後1
少なくとも一つの具体的なオフィススイート等を使って、文書作成や図表作成ができ、報告書やプレゼンテーション資料を作成できる。3前1,後1
少なくとも一つのメールツールとWebブラウザを使って、メールの送受信とWebブラウジングを行うことができる。3前1,後1
コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2後10,後12
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。2後9,後10,後11
データモデル、データベース設計法に関する基本的な概念を説明できる。2後5,後6
データベース言語を用いて基本的なデータ問合わせを記述できる。3後7
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。3
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能他者の意見を聞き合意形成することができる。2後12,後14
合意形成のために会話を成立させることができる。2後12,後14
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2後12,後14
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。2後13
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。2後13
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。2後13
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2後13
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。2後13
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2後13
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2後12,後14
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2後12,後14
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2後12,後14
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2後12,後14

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合5001010300100
基礎的能力0000000
専門的能力50010030090
分野横断的能力000100010