情報数学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 情報数学
科目番号 0061 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 幸谷智紀,國持良行,情報数学の基礎,森北出版社
担当教員 坂牧 孝規

到達目標

1.コンピュータサイエンスにおける数の表現について説明できる.
2.基本的な論理演算,ブール代数について説明できる.
3.関係,述語論理について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1基数の異なる演算,コンピュータ内部の数値の表現を行うことができる.コンピュータサイエンスにおける数の表現方法について説明できる.コンピュータサイエンスにおける数の表現方法について説明できない.
評価項目2論理演算,ブール代数の演算を行うことができる..基本的な論理演算,ブール代数について説明できる.基本的な論理演算,ブール代数について説明できない.
評価項目3関係に基づいた表現をおこなうことができる.関係について説明できる.関係について説明できない.

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B2) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標 (B3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
・コンピュータサイエンスに必要とされる数学的基礎理論について学習する.
・離散数学における集合,ブール代数,論理代数について学習する.
・写像,関係,グラフ理論について学習する.
※実務との関係
 この科目は企業で医療機器の設計開発を担当していた教員が,その経験を活かし,実際の製品開発を背景に情報数学について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
・授業は遠隔授業形式で行う.
・学習内容の定着のため,授業中に演習を行うとともに,予習復習のための課題を課す.
・この科目は学修単位科目のため,事前・事後の学習として課題やレポートを実施する.
注意点:
・授業の前後に1時間程度の予習,復習を行うこと.
・評価の方法
 ポートフォリオ(課題)60点満点 + 前期期末試験40点満点 =100点満点
 課題は基礎的能力,専門的能力に関わる内容で構成される

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 情報数学の基本概念 何を学ぶのか説明できる
2週 コンピュータシステムの構成,集合1 コンピュータシステムの構成について説明できる
集合の定理について説明できる
3週 ブール代数・論理回路1 集合と論理演算の関係を説明できる.
4週 ブール代数・論理回路2 論理回路を簡単化を行うことができる
5週 ブール代数・論理回路応用 Full Adder回路の動作を説明できる
6週 ブール代数・真理値表 論理回路の動作を真理値表を用いて説明できる
7週 n進数1 2進数の加算・減算ができる、補数を用いた演算ができる
8週 演習(中間試験相当の演習) 授業内容を理解している
2ndQ
9週 n進数2,コンピュータにおける数の表現 2進数の積算・除算ができる
コンピュータにおける整数、実数の表現について説明できる
10週 写像・関係(Dynamic Programming) 写像・グラフ関係について説明が出来る
DPを用いて最適化を行うことができる.
11週 写像・関係(ペトリネット) システムの要素の関係を、ペトリネットを用て表現ができる.
12週 計測と数値表現(標本化,量子化,符号化) 標本化、量子化、符号化を説明することができる.
13週 組み込み系のハードウエア制御ためのデータ表現 Arduinoにおけるハードウエアの制御方法を説明できる
14週 データ通信 シリアル通信のデータ送付の方法を説明できる.
15週 演習(復習課題) 授業内容を理解している
16週 期末試験

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。2
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。2
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。2
独立試行の確率、余事象の確率、確率の加法定理、排反事象の確率を理解し、簡単な場合について、確率を求めることができる。2
条件付き確率、確率の乗法定理、独立事象の確率を理解し、簡単な場合について確率を求めることができる。2
1次元のデータを整理して、平均・分散・標準偏差を求めることができる。2
2次元のデータを整理して散布図を作成し、相関係数・回帰直線を求めることができる。2
工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。3
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。3
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。2
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3
論理式の簡単化の概念を説明できる。2
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。2
組合せ論理回路を設計することができる。2
情報数学・情報理論集合に関する基本的な概念を理解し、集合演算を実行できる。4
集合の間の関係(関数)に関する基本的な概念を説明できる。2
ブール代数に関する基本的な概念を説明できる。2
論理代数と述語論理に関する基本的な概念を説明できる。2
離散数学に関する知識をアルゴリズムの設計、解析に利用することができる。4
コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。2
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。2
コンピュータ向けの主要な数値計算アルゴリズムの概要や特徴を説明できる。2
情報量の概念・定義を理解し、実際に計算することができる。4
情報源のモデルと情報源符号化について説明できる。2
通信路のモデルと通信路符号化について説明できる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合40000600100
基礎的能力2000040060
専門的能力2000020040
分野横断的能力0000000