電気電子工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 電気電子工学
科目番号 0071 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 2
開設期 前期 週時間数 4
教科書/教材 電気回路の基礎 (森本出版)
担当教員 北原 司

到達目標

1. 抵抗、コイル、コンデンサ素子における電圧と電流の関係を理解し、電気回路の計算に用いることができる。
2. 電気回路における法則、定理を理解し、回路の計算に用いることができる。
3. 瞬時値、フェーザ、複素数表示を理解し、これらを正弦波交流回路の計算に用いることができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1抵抗、コイル、コンデンサ素子における電圧と電流の関係を理解し、電気回路の計算に用いることができる抵抗、コイル、コンデンサ素子における電圧と電流の関係を理解し、説明できる。抵抗、コイル、コンデンサ素子における電圧と電流の関係を電気回路の計算に用いることができない。
評価項目2電気回路における法則、定理を理解し、回路の計算に用いることができる。 電気回路における法則、定理を理解し説明できる。 電気回路における法則、定理を回路の計算に用いることができない。
評価項目3瞬時値、フェーザ、複素数表示を理解し、これらを正弦波交流回路の計算に用いることができる瞬時値、フェーザ、複素数表示を理解し説明できる。瞬時値、フェーザ、複素数表示を正弦波交流回路の計算に用いることができない。

学科の到達目標項目との関係

学習・教育到達度目標 (B2) 説明 閉じる
学習・教育到達度目標  (B3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
1年次の電気電子基礎で学んだ直流の知識を,交流回路へ応用する力を身につける。また,正弦波交流の性質を学習し,複素数および記号法による基本的な交流回路の計算ができる力を身につける。
授業の進め方・方法:
・ 授業は講義を中心に単元ごとに演習を行う。
・ 単元ごとに演習問題を課題として課す。そのため、授業時間外の自主学習は必須である。
・ 実際の現象を理解するため単元ごとに実験を行う。実験はレポートの提出が必要である。
注意点:
・課題、レポートの提出は遅れないよう、必ず提出すること。
・実験では、さまざまな機器を使用する。取扱いを方を身に着けること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス、直流回路の復習 オームの法則、キルヒホッフの法則が計算できる
2週 正弦波交流1 正弦波交流の特徴を説明し、周波数、位相、平均値、実効値を計算できる
3週 正弦波交流2 正弦波交流のフェーザ表示を説明できる
4週 交流回路基礎1 瞬時値を用いて、簡単な交流回路を計算できる
5週 交流回路実験1 正弦波交流のRに関する振る舞い、パラメータをオシロスコープを用いて測定することができる
6週 フェーザ表示と複素数表示 フェーザ表示と複素数表示を計算することができる
7週 中間試験
8週 試験返却解答
交流における回路要素
R,L,C素子における正弦波交流電圧と電流の関係を説明できる
2ndQ
9週 交流回路実験2 R,L,C素子における正弦波交流電圧と電流の関係をオシロスコープで測定できる
10週 回路要素の直列接続 RL インピーダンスを用いて、RL直列回路が計算できる
11週 回路要素の直列接続 RC インピーダンスを用いて、RC直列回路が計算できる
12週 交流回路実験3 RL,RC直列回路における交流電圧と電流の関係をオシロスコープで測定できる
13週 回路要素の並列接続 RL アドミタンスを用いて、RL並列回路が計算できる
14週 回路要素の並列接続 RC アドミタンスを用いて、RC並列回路が計算できる
15週 定期試験
16週 試験返却解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。2
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。2
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。2
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。2
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。3
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
自然科学物理電気導体と不導体の違いについて、自由電子と関連させて説明できる。2
電場・電位について説明できる。3
オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
ジュール熱や電力を求めることができる。3
工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。2前5,前9,前12
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3前5,前9,前12
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3前5,前9,前12
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3前5,前9,前12
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3前5,前9,前12
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
実験・実習を安全性や禁止事項など配慮して実践できる。3
個人・複数名での実験・実習であっても役割を意識して主体的に取り組むことができる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。4前1
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。4前1
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。4前1
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。4前1
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。4前1
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。4前1
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。4前2
平均値と実効値を説明し、これらを計算できる。4前2
正弦波交流のフェーザ表示を説明できる。4前3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。3前7
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。4
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。3
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。3
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。4
網目電流法を用いて回路の計算ができる。4
節点電位法を用いて回路の計算ができる。4
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。4
電子工学真性半導体と不純物半導体を説明できる。1
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。1
計測精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3前5
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3前5
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3
オシロスコープの動作原理を説明できる。3
情報系分野その他の学習内容オームの法則、キルヒホッフの法則を利用し、直流回路の計算を行うことができる。3
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。3
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。3
オシロスコープを用いて実際の波形観測が実施できる。3
電気・電子系の実験を安全に行うための基本知識を習得する。3
キルヒホッフの法則を適用し、実験結果を考察できる。4
ブリッジ回路の平衡条件を適用し、実験結果を考察できる。4
重ねの理を適用し、実験結果を考察できる。4
分野横断的能力態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。1
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。1
目標の実現に向けて計画ができる。1
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。1
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。1
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。1
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。1
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。1
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。1
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。1
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010300100
基礎的能力0000000
専門的能力6000030090
分野横断的能力000100010