数値計算法

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 数値計算法
科目番号 0097 科目区分 専門 / 【情報系】モデル必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 戸川隼人著「ザ・数値計算リテラシ」(サイエンス社)
担当教員 溝口 卓哉

到達目標

1.数値計算のアルゴリズムを理解する。
2.数値計算アルゴリズムを実現するプログラムを作成し、結果を得る。
3.計算結果の精度,誤差等について原因と大きさを分析できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1数値計算のアルゴリズムを説明で きる。数値計算のアルゴリズムを理解で きる。数値計算のアルゴリズムを理解で きない。
評価項目2自分で組んだプログラムで計算を 実行できる。ソースプログラムから計算を実行 できる。計算を実行できない。
評価項目3計算結果の精度,誤差等について 原因と大きさを分析できる。計算結果の精度,誤差等について 原因を理解できる。計算結果の精度,誤差等について 原因を理解できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
基本的な数値計算のアルゴリズムを学び電卓計算またはプログラムで計算する。
授業の進め方・方法:
毎回の授業は前半はアルゴリズムの講義,後半は計算を実行する。
毎回,授業終了時に計算結果を提出させる。
注意点:
プログラム言語およびコンパイル・実行方法について自分の使っているものを使う。
教科書にはCとFORTRANのソースが示されているが,その他の自分が使っている言語で実行してもよい。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 最大公約数と最小公倍数 手計算およびプログラムで計算結果を求めることができる
2週 素数,階乗と2項係数 手計算およびプログラムで計算結果を求めることができる
3週 データの型,2進法,丸め誤差 精度や誤差の原因を理解して対処できる。
4週 計算が続行できなくなる場合,数学関数 計算が続行できなくなる場合の解決法を理解する。数学関
数がプログラムで使える。
5週 合計,平均値と分散,行列の計算 手計算およびプログラムで計算結果を求めることができる
6週 級数の計算,大きさの順に並べる 手計算およびプログラムで計算結果を求めることができる。
7週 中間試験
8週 線形代数の復習,消去法の原理 手計算で計算結果を求めることができる。
4thQ
9週 ピボット選択,逆行列 プログラムで計算結果を求めることができる。
10週 逐次近似法,逐次代入法,ニュートン法 プログラムで計算結果を求めることができる。
11週 逐次代入法の応用,収束判定,収束の加速 プログラムで計算結果を求めることができる。
12週 関数を数表で表す,補間 手計算およびプログラムで計算結果を求めることができる
13週 数値積分,数値微分,差分 プログラムで計算結果を求めることができる。
14週 乱数を使う,利子と税金,タイムフォール プログラムで計算結果を求めることができる。
15週 期末試験
16週 微分方程式の数値解法 プログラムで計算結果を求めることができる。

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。3後1
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。3後1
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。3後1
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。4後1
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。4後1
変数の概念を説明できる。2後1
データ型の概念を説明できる。2後1
制御構造の概念を理解し、条件分岐を記述できる。4後1
制御構造の概念を理解し、反復処理を記述できる。4後1
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。4後1
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4後1
与えられたソースプログラムを解析し、プログラムの動作を予測することができる。4後1
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。4後1
要求仕様に従って、いずれかの手法により動作するプログラムを設計することができる。4後1
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。3後1
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3後1
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。3後1
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。3後1
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。3後1
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。2
分野別の工学実験・実習能力情報系分野【実験・実習能力】情報系【実験・実習】与えられた問題に対してそれを解決するためのソースプログラムを、標準的な開発ツールや開発環境を利用して記述できる。4後1
ソフトウェア生成に利用される標準的なツールや環境を使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。4後1
ソフトウェア開発の現場において標準的とされるツールを使い、生成したロードモジュールの動作を確認できる。4後1
フローチャートなどを用いて、作成するプログラムの設計図を作成することができる。4後1
問題を解決するために、与えられたアルゴリズムを用いてソースプログラムを記述し、得られた実行結果を確認できる。4後1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010300100
基礎的能力000100010
専門的能力6000030090
分野横断的能力0000000