熱力学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 熱力学
科目番号 0098 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 基礎から学ぶ工業熱力学:佐野正利、杉山均、永橋優純共著(コロナ社)
担当教員 亀谷 知宏

到達目標

・熱力学第1法則,第2法則を理解する.
・気体の状態方程式を理解し利用できる.
・熱機関の出力,効率を算出できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学第1法則,第2法則を十分に理解し,エネルギとしての熱,仕事の関連性について説明できる.熱力学第1法則,第2法則を説明できる.左記ができない.
評価項目2理想気体の性質,各種状態の圧力や温度,体積,熱量,仕事などを算出できる.理想気体の性質,各種状態の圧力や温度,体積,熱量,仕事などを説明できる.左記ができない.
評価項目3各熱機関の効率を算出できる.各熱機関について説明できる.左記ができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱量も仕事もともにエネルギの一形態であり全体としては増減しないことを学ぶ.
いくつかの熱機関について,それぞれ構成される過程について学び,効率を算出する.
授業の進め方・方法:
授業は基本的に講義の形式をとり,適宜レポートを課す.
また授業中に演習を行うことがある.
授業内容は授業計画に示す通り.
注意点:
電卓を準備しておくこと.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 熱力学の基礎用語 熱や温度,比熱,熱容量について違いを説明できる
2週 系と状態量 系の概念や違い,状態量について説明できる
3週 熱力学第1法則(1) 閉じた系に対する,熱力学第1法則を説明できる
4週 熱力学第1法則(2) 開いた系に対する,熱力学第1法則を説明できる
5週 理想気体の状態方程式 気体の状態方程式や各法則について説明できる
6週 p-V線図 仕事の概念を説明できる
7週 T-S線図 熱量の概念を説明できる
8週 中間試験
4thQ
9週 定圧変化,定積変化 定圧変化と定積変化について,線図を説明できる
10週 断熱変化,等温変化 断熱変化と等温変化について,線図を説明できる
11週 カルノーサイクル カルノーサイクルについて説明できる
12週 オットーサイクル オットーサイクルについて説明できる
13週 ディーゼルサイクル ディーゼルサイクルについて説明できる
14週 混合気体 混合気体について,各物理量を算出できる
15週 期末試験
16週 試験返却,解説 試験で出題された問題の解法を理解する

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
自然科学物理時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。2
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。2
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。2
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。2
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。1
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3
化学(一般)化学(一般)ボイルの法則、シャルルの法則、ボイル-シャルルの法則を説明でき、必要な計算ができる。3
気体の状態方程式を説明でき、気体の状態方程式を使った計算ができる。3
専門的能力分野別の専門工学機械系分野熱流体熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。2
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。2
熱力学の第一法則を説明できる。2
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。4
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。2
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。2
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。2
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。2
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。4
熱力学の第二法則を説明できる。2
サイクルの意味を理解し、熱機関の熱効率を計算できる。4
カルノーサイクルの状態変化を理解し、熱効率を計算できる。4
エントロピーの定義を理解し、可逆変化および不可逆変化におけるエントロピーの変化を説明できる。2
サイクルをT-s線図で表現できる。4

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合500020300100
基礎的能力2000010030
専門的能力3000020050
分野横断的能力000200020