センサ応用システム

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 センサ応用システム
科目番号 0144 科目区分 専門 / 【電気電子系】モデル必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 「センサの基本と実用回路」、中沢信明、松井利一、山田功 共著、コロナ社
担当教員 北原 司

到達目標

1.最小二乗法やフーリエ変換など、センサ出力信号と代表的な処理方法ツールを活用できる。
2.電磁誘導やホール効果、コリオリ力などの物理現象を理解し、各種センサの動作原理を説明できる。
3.各種物理量を検出する代表的なセンサの動作と応用例を説明できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11.最小二乗法やフーリエ変換など、センサ出力信号と代表的な処理方法ツールを活用できる。1.最小二乗法やフーリエ変換など、センサ出力信号と代表的な処理方法の概略を説明できる。1.最小二乗法やフーリエ変換などの概略を説明できない。
評価項目2電磁誘導やホール効果、コリオリ力などの物理現象を理解し、各種センサの動作原理を説明できる。電磁誘導やホール効果、コリオリ力などの物理現象を説明できる。電磁誘導やホール効果、コリオリ力などの物理現象を説明できない。
評価項目3加速度センサ、角速度センサ、磁気センサ、温度センサの動作と応用例を説明できる。加速度センサ、角速度センサ、磁気センサ、温度センサの動作原理を説明できる。加速度センサ、角速度センサ、磁気センサ、温度センサの動作原理を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1.メカトロニクスにおけるセンサの果たす役割を説明できる。
2.センサ出力信号と代表的な処理方法の概略を説明できる。
3.各種センサの動作原理を構成する物理現象を説明できる。
4.各種物理量を検出する代表的なセンサの動作を説明できる。
授業の進め方・方法:
・授業方法は講義を中心とする。
・取り扱い対象によって、レポート課題を課す。レポートは、期限内提出を厳守すること。
注意点:
・日常生活で触れる電子機器の構造や動作に注意を払い、センサに興味を持つこと。
・センサ技術とその応用技術は日進月歩である。自ら能動的に情報を得ることに努めること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ・イントロダクション
・センサの概略
・センサの基本的な機能や役割を説明できる。
2週 センサ信号の処理過程とノイズ対策 ・センサが出力する信号の特徴を説明できる。
・センサ信号の処理過程の概略を説明できる。
・基本的な雑音の種類とその対策を説明できる。
3週 センサ信号のAD変換 ・標本化と量子化を説明できる。
・AD変換で生じる誤差を説明できる。
4週 統計的データ処理と最小二乗法 ・誤差の統計的性質と精度の概略を説明できる。
・最小二乗法の原理と効果を説明できる、
5週 フーリエ変換による周波数解析 ・信号波形と周波数成分の関係を説明できる。
・周波数解析の基本原理を説明できる。
6週 センサの特性評価 ・センサの特性評価を行う際に必要な項目とその意味を説明できる。
7週 実際のセンサ信号を用いた処理例 ・実際のセンサ出力の信号処置過程における信号形式や処理方法をイメージできる。
8週 前期中間試験
2ndQ
9週 ・力と力センサ
・圧力と圧力センサ
・ストレインゲージの動作原理を説明できる。
・ストレインゲージをブリッジ回路で利用する方法を説明できる。
・圧電素子型と静電容量型の力センサの構造と動作原理を説明できる。
10週 ・加速度と加速度センサ ・加速度とその測定原理を説明できる。
・各種加速度センサの動作を説明できる。
・MEMS加速度センサについて知っている
11週 ・角度,角速度とセンサ ・ロータリーエンコーダの動作を説明できる。
・コリオリ力を説明できる。
・振動ジャイロの構造と動作を説明できる。
12週 ・光センサ ・CdS、フォトダイオード、フォトトランジスタの動作を説明できる。
・代表的な光検出回路の動作を説明できる。
13週 ・磁気と磁気センサ ・電磁誘導,ローレンツ力について説明できる
・渦電流式近接センサの構造と動作を説明できる。
・ホール素子と磁気抵抗素子の動作原理を説明できる。
14週 ・温度と温度センサ ・熱電対,測温抵抗体の動作原理を説明できる
・サーミスタ,IC化温度センサの動作原理を説明できる
15週 前期期末試験
16週 センサ工学の総まとめ

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理電気オームの法則から、電圧、電流、抵抗に関する計算ができる。3
抵抗を直列接続、及び並列接続したときの合成抵抗の値を求めることができる。3
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
正弦波交流の特徴を説明し、周波数や位相などを計算できる。3
R、L、C素子における正弦波電圧と電流の関係を説明できる。2
瞬時値を用いて、交流回路の計算ができる。3
フェーザ表示を用いて、交流回路の計算ができる。3
インピーダンスとアドミタンスを説明し、これらを計算できる。2
キルヒホッフの法則を用いて、交流回路の計算ができる。3
合成インピーダンスや分圧・分流の考え方を用いて、交流回路の計算ができる。3
直列共振回路と並列共振回路の計算ができる。3
相互誘導を説明し、相互誘導回路の計算ができる。2
理想変成器を説明できる。2
重ねの理を用いて、回路の計算ができる。3
網目電流法を用いて回路の計算ができる。3
節点電位法を用いて回路の計算ができる。3
テブナンの定理を回路の計算に用いることができる。3
電磁気静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。2
磁界中の電流に作用する力を説明できる。3
ローレンツ力を説明できる。3
磁気エネルギーを説明できる。2
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3
自己誘導と相互誘導を説明できる。3
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。2
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。2
演算増幅器の特性を説明できる。2
電子工学真性半導体と不純物半導体を説明できる。1
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。1
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。1
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。4
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。3
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。2
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。2
制御システムの過渡特性について、ステップ応答を用いて説明できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000