ソフトウエア工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 ソフトウエア工学
科目番号 0148 科目区分 専門 / 【情報系】モデル必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 中所武司,ソフトウエア工学 (第3版),朝倉書店
担当教員 坂牧 孝規

到達目標

1.ソフトウエアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる.
2.要求分析・要件定義について説明ができる.
3.ソフトウエアの設計手法について説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安(優)標準的な到達レベルの目安(良)未到達レベルの目安(不可)
評価項目1複数のプロセスモデルについて説明することができる.ウオーターフォールモデルにおけるレビュー,ドキュメントについて説明することができる.ウオーターフォールモデルについて説明することができるない.
評価項目2要求仕様書を書くことが出来る.機能要求と非機能要求について説明できる.要求分析について説明できない.
評価項目3機能設計を行うことが出来る.複数の設計手法を説明できる.構造化分析と構造化設計手法を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
企業におけるソフトウエア開発の問題点を例に,実務的なソフトウエア開発手法を学ぶ.
※実務との関係
 この科目は企業で医療機器の設計開発を担当していた教員が,その経験を活かし,計測工学に関わる基礎的事項から装置開発の実務に至る事項について講義形式で授業を行うものである.
授業の進め方・方法:
・授業は,遠隔授業と面接授業を組み合わせて行う.
・演習,グループワークでは,ソフトウエアの設計や,開発過程の管理に関する実習を行い,レポートの提出を課す.
・この科目は学修単位科目のため、事前・事後の学習として課題やレポートを実施する.
注意点:
・言語は問わないが,基本的なプログラミング能力が身についていることが望ましい。
・演習,グループワークのレポート提出は必須である.
・グループワークによるレポートは,レポート作成に関わる各メンバーの貢献度をレポートに記載するとともに,他のメンバーから承認を受けること.
・成績は以下の配点で行う.
 ポートフォリオ(課題,演習)40点満点+試験60点満点=100点満点
 課題は基礎的能力,専門的能力,分野横断的能力に関わる内容で構成される

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ソフトウエア工学概論 ソフトウエア工学の目的と歴史を説明できる.
2週 プロセスモデルとライフサイクル(1) ウオーターフォールモデル,プロトタイピングモデル.スパイラルモデルについて説明できる.
3週 プロセスモデルとライフサイクル(2) 実際のソフトウエア開発におけるプロセスモデルを説明できる.
4週 要求分析と要件定義(1) 機能要求と非機能要求の違いを説明できる.
5週 要求分析と要件定義(2) 要求分析の意義が説明できる.
6週 要求分析と要件定義(3) 要件定義の意義が説明できる.
7週 要求分析と要件定義(4) 要求分析と要件分析の手法を説明できる.
8週 中間試験 中間試験
4thQ
9週 スケジューリング(1)
PERT図を描くことができる.
10週 スケジューリング(2)
PERTの時間計算ができる.
11週 システム開発における安全管理 予測できる失敗について説明できる.
組織における安全管理が説明できる.
12週 ソフトウエア設計(1) 構造化分析と構造化設計,DFD(Data Flow Diagram)と状態遷移図を説明できる.
13週 ソフトウエア設計(2) UMLモデリング技法の概要を説明できる.
14週 ソフトウエアの品質管理 CMMとISO9000について説明できる.
15週 定期試験 定期試験
16週 試験解説と総括 間違った問題を解くことができる.

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報セキュリティの必要性および守るべき情報を認識している。3
個人情報とプライバシー保護の考え方についての基本的な配慮ができる。3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威を認識している3
インターネット(SNSを含む)やコンピュータの利用における様々な脅威に対して実践すべき対策を説明できる。3
専門的能力分野別の専門工学情報系分野ソフトウェアソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。2
計算機工学コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。2
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。2
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。2
コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。2
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。2
プロジェクト管理の必要性について説明できる。2
WBSやPERT図など、プロジェクト管理手法の少なくとも一つについて説明できる。2
ER図やDFD、待ち行列モデルなど、ビジネスフロー分析手法の少なくとも一つについて説明できる。2
その他の学習内容コンピュータウィルスやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。2
コンピュータを扱っている際に遭遇しうる脅威に対する対策例について説明できる。2
基本的な暗号化技術について説明できる。1
基本的なアクセス制御技術について説明できる。1
マルウェアやフィッシングなど、コンピュータを扱っている際に遭遇しうる代表的な脅威について説明できる。1
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力1000010020
専門的能力5000020070
分野横断的能力000010010