センサ工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 センサ工学
科目番号 1053 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 センサの基本と実用回路(コロナ社)
担当教員 北原 司

到達目標

1. 計測の分類法、計器精度、誤差など基礎的事項および、電気諸量の測定法、測定上の注意点について説明できる。
2. 各種センサの原理とその使用法について説明できる。
3. センサからの信号取り込み、増幅伝送、インターフェースでのA/D変換の技法を習得している。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1計測の分類法、計器精度、誤差など基礎的事項および、電気諸量の測定法、測定上の注意点について詳しく説明できる。 計測の分類法、計器精度、誤差などの基礎的事項基礎的事項および、電気諸量の測定法、測定上の注意点にについて説明できる。計測の分類法、計器精度、誤差など基礎的事項基礎的事項および、電気諸量の測定法、測定上の注意点について説明できない。
評価項目2各種センサの原理とその使用法について詳しく説明できる。 代表的なセンサの原理とその使用法について説明できる。 各種センサの原理とその使用法について説明できない。
評価項目3センサからの信号取り込み、増幅伝送、インターフェースでのA/D変換の技法を詳しく説明できる。 センサからの信号取り込み、増幅伝送、インターフェースでのA/D変換の流れを説明できる。 センサからの信号取り込み、増幅伝送、インターフェースでのA/D変換の技法を説明できない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (B3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
各種のセンサについて、その原理と扱い方を学ぶ。また、出力信号の取り扱いについて増幅伝送、インターフェースでのA/D変換などを学ぶ。
授業の進め方・方法:
・ 授業は講義を中心に演習も行う。
・ 学習内容の定着のため、章ごとに演習問題としてレポートを課すので、期限に遅れず提出すること。
注意点:
・ 電気回路では、オームの法則、キルヒホッフの法則、電磁誘導などの知識が必要である。また、オペアンプ回路では数学(微分、積分、行列など)の知識が必要である。
・ 授業は講義と演習を組み合わせて行うので、演習問題がわからない場合はそのままにせずに毎回の内容をしっかりと理解することを心がけること。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス ・センサシステムの概要を説明できる。
2週 計測とセンサシステム
単位系
・SI単位系の基本単位と組立単位を説明できる。
・計測の分類を説明できる
3週 測定値の整理(精度、誤差) ・精度と誤差を理解し、有効数字・誤差伝搬を考慮した計測値の処理ができる。
4週 電圧・電流・電力の測定 ・指示計器の動作原理を理解し、電圧電流の測定に使用する方法を説明できる。
・倍率器、分流器を用いた測定範囲の拡大法を理解している。
・有効電力、無効電力、力率の測定原理とその方法を説明できる。
5週 抵抗・インピーダンスの測定 ・電圧降下法を用いた抵抗測定法を説明できる。
・ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定法を理解している。
6週 磁気センサ ・ホールセンサ、磁気抵抗センサの測定原理と使用法を説明できる。
7週 圧力センサ ・ひずみセンサの測定原理と使用法を説明できる。
・圧力効果センサの測定原理と使用法を説明できる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 試験返却・解答
位置・速さ検出
・ポテンショメータ、エンコーダの原理と使用法を説明できる。
・差動変圧器測定原理と使用法を説明できる。
10週 イメージング素子 ・CCDカメラの動作原理とセンサとしての使用法を説明できる。
11週 信号増幅素子 ・トランジスタ、オペアンプによる増幅回路の原理と使用法を説明できる。
12週 センサ信号処理 ・A/D変換器について測定原理と使用法を説明できる。
13週 超音波センシング ・超音波の特徴と反射について説明できる。
・超音波センシングについて測定原理と使用法を説明できる。
14週 赤外線センシング ・赤外線の特徴ついて説明できる。
・赤外線センシングについて測定原理と使用法を説明できる。
15週 定期試験
16週 試験返却・解答

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電気回路電荷と電流、電圧を説明できる。3
オームの法則を説明し、電流・電圧・抵抗の計算ができる。3
キルヒホッフの法則を用いて、直流回路の計算ができる。3
合成抵抗や分圧・分流の考え方を用いて、直流回路の計算ができる。3
重ねの理を説明し、直流回路の計算に用いることができる。3
ブリッジ回路を計算し、平衡条件を求められる。3
電力量と電力を説明し、これらを計算できる。3
電磁気静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3
計測計測方法の分類(偏位法/零位法、直接測定/間接測定、アナログ計測/ディジタル計測)を説明できる。3
精度と誤差を理解し、有効数字・誤差の伝搬を考慮した計測値の処理が行える。3
SI単位系における基本単位と組立単位について説明できる。2
計測標準とトレーサビリティの関係について説明できる。2
指示計器について、その動作原理を理解し、電圧・電流測定に使用する方法を説明できる。3
倍率器・分流器を用いた電圧・電流の測定範囲の拡大手法について説明できる。3
A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。3
電圧降下法による抵抗測定の原理を説明できる。3
ブリッジ回路を用いたインピーダンスの測定原理を説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野【実験・実習能力】電気・電子系【実験実習】電圧・電流・電力などの電気諸量の測定が実践できる。2
抵抗・インピーダンスの測定が実践できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600010300100
基礎的能力0000000
専門的能力6000030090
分野横断的能力000100010