オブジェクト指向言語1

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 オブジェクト指向言語1
科目番号 1056 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 制御情報工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 スッキリわかるJava入門 第2版
担当教員 白石 和章

到達目標

1.プログラムの実行効率を考慮して、実用的なソフトウェアをUMLに則って設計できる。
2.オブジェクト指向言語についての基本概念を理解し、オブジェクト指向的なプログラムを作成できる。
3.コンピュータネットワークにおいてデータの送受信を行うために必要なソケットプログラミングの知識を身につけ、サーバ・クライアント型の通信プログラムを作成できる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1プログラムの書き方、書かれたプログラムの読み方、ソフトウェア生成に必要なツール類の仕組みと使い方を十分に身に着けている。プログラムの書き方、書かれたプログラムの読み方、ソフトウェア生成に必要なツール類の仕組みと使い方を身に着けている。プログラムの書き方、書かれたプログラムの読み方、ソフトウェア生成に必要なツール類の仕組みと使い方を身に着けていない。
評価項目2オブジェクト指向の概念や、ソフトウェアを実際に作成する標準的なプロセスについて理解し実践できる。オブジェクト指向の基礎的な概念や、ソフトウェアを実際に作成する標準的なプロセスについて理解し実践できる。オブジェクト指向の基礎的な概念や、ソフトウェアを実際に作成する標準的なプロセスについて理解していない。
評価項目3コンピュータネットワークにおいてデータの送受信を行うために必要なソケットプログラミングの知識を身につけ、サーバ・クライアント型の通信プログラムを作成できる。コンピュータネットワークにおいて単純なデータの送受信を行うために必要なソケットプログラミングの知識を身につけ、サーバ・クライアント型の通信プログラムを作成できる。コンピュータネットワークにおいてデータの送受信を行うために必要なソケットプログラミングの知識が身についていない。

学科の到達目標項目との関係

教育目標 (B3) 説明 閉じる

教育方法等

概要:
オブジェクト指向言語であるJAVA言語を用いて、プログラミングに関する基礎的な内容から、実践的内容までをカバーする。特にオブジェクト指向に関する概念を理解し講義で使用するオブジェクト指向言語以外にも通用する知識と理解レベルを育成する。
授業の進め方・方法:
・ 授業は講義+演習形式で行う、講義中は集中して聴講し、演習中は演習に集中すること
・ 毎週レポート課題を課すので、期限に遅れず提出すること
注意点:
・ 予習復習を実施しなければ十分に理解できないため、自宅のパソコンにも統合開発環境を導入すること
・ 電子メールやLMS(Moodle)を用いた連絡を適宜行うため、スマートフォンやタブレットの操作に慣れること

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 変数・データ型・演算子の基礎 変数とデータ型の概念を説明できる。
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。
2週 制御構造とメソッド if文for文等の制御構造を用いてプログラムを作成できる。
メソッドについて理解し、メソッドを使用することができる。
3週 クラスの基礎 クラスとオブジェクト(インスタンス)を理解・説明し、実際にクラスを使用したプログラムを作成できる。
4週 インターフェースの基礎 インターフェースを理解し説明でき、インターフェースを使用したプログラムを作成できる。
5週 データ構造の基礎 リスト構造、スタック、キューなどの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。
6週 アルゴリズムの基礎 ソーティング等の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを理解している。
7週 システム開発プロセスの基礎 ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。
8週 後期中間試験
4thQ
9週 情報通信の基礎1 ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。
インターネットの概念を説明できる。
10週 情報通信の基礎2 プロトコルの概念を説明できる。
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。
11週 バイトデータの送受信(TCP通信) TCP通信を用いて実践的な送受信プログラムを作成できる。
12週 バイトデータの送受信(UDP通信) UDP通信を用いてバイトデータの送受信を行える。
13週 文字データの送受信(TCP,UDP通信) UDP通信を用いて文字データの送受信を行える。
14週 クライアント要求への返信(TCP,UDP通信) UDP通信を用いて実践的な送受信プログラムを作成できる。
15週 ネットワークプログラミングの応用 マルチキャスト通信を用いてバイトデータの送受信を行える。
16週 試験返却 間違えた問題を正しく解くことができる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野プログラミング変数とデータ型の概念を説明できる。2後1
代入や演算子の概念を理解し、式を記述できる。3後1
制御構造の概念を理解し、条件分岐や反復処理を記述できる。3後3
プロシージャ(または、関数、サブルーチンなど)の概念を理解し、これらを含むプログラムを記述できる。3
与えられた問題に対して、それを解決するためのソースプログラムを記述できる。3
ソフトウェア生成に必要なツールを使い、ソースプログラムをロードモジュールに変換して実行できる。3
要求仕様に従って、標準的な手法により実行効率を考慮したプログラムを設計できる。3
ソフトウェアアルゴリズムの概念を説明できる。2
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。3
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。2
時間計算量や領域計算量などによってアルゴリズムを比較・評価できることを理解している。2
整列、探索など、基本的なアルゴリズムについて説明できる。3
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。2
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。2
リスト構造、スタック、キュー、木構造などの基本的なデータ構造の概念と操作を説明できる。2
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。2
コンピュータシステムシステム設計には、要求される機能をハードウェアとソフトウェアでどのように実現するかなどの要求の振り分けやシステム構成の決定が含まれることを説明できる。2
ユーザの要求に従ってシステム設計を行うプロセスを説明することができる。3後7
プロジェクト管理の必要性について説明できる。3
情報通信ネットワークプロトコルの概念を説明できる。2後9
プロトコルの階層化の概念や利点を説明できる。2
ローカルエリアネットワークの概念を説明できる。2後3
インターネットの概念を説明できる。2
TCP/IPの4階層について、各層の役割を説明でき、各層に関係する具体的かつ標準的な規約や技術を説明できる。2後10
主要なサーバの構築方法を説明できる。2
情報通信ネットワークを利用したアプリケーションの作成方法を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオ課題合計
総合評価割合60055300100
基礎的能力0000000
専門的能力6000030090
分野横断的能力00550010