整数や小数のデータの基数変換を行う手法について学び、それらのデータをディジタル表現する原理について理解する。また、コンピュータのハードウェアの原理(五大要素とそれぞれの役割、プロセッサ・メモリシステム・入出力などを実現するための技術)や、実際のコンピュータに利用されているハードウェア要素について学習する。
概要:
整数や小数のデータの基数変換を行う手法について学び、それらのデータをディジタル表現する原理について理解する。また、コンピュータのハードウェアの原理(五大要素とそれぞれの役割、プロセッサ・メモリシステム・入出力などを実現するための技術)や、実際のコンピュータに利用されているハードウェア要素について学習する。
授業の進め方・方法:
各自のノートPCと、教材として購入する各自所有のArduinoを接続し、演習を行う。
なお、PBL2でデバイスの実装等において本科目の知識が必要となる。
そのため、本科目の前半は、Arduinoを用いた開発をメインで取り組み、後半はArduinoの動作を踏まえて、その仕組みを解説するという順序で講義を展開する。
注意点:
講義資料はすべてOnenote上で配布する。紙媒体でのプリントは原則として配布しない予定である。
毎回、各自のノートPCと教材(Arduinoのキット)を持参すること。
Arduinoのキットについては、各自で適切に管理すること。
PBL2の進捗にあわせて、演習等の進度が多少変更になることがあるのでご容赦いただきたい。
≪令和2年度の新型コロナウイルス関連に関する成績評価について≫
評価割合に記載の割合は年度当初のものとなり,令和2年度は以下の評価項目・評価割合で評価する。
ポートフォリオ(課題提出)60点満点+ポートフォリオ(課題内容)20点満点+前期期末試験20点満点=100点満点
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ガイダンス・Arduino演習環境の構築
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Arduino開発環境を構築できる
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2週 |
基本制御構造の復習 Arduinoのプログラム(1)
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逐次・分岐・繰り返しの基本制御構造を説明できる ArduinoのサンプルプログラムをArduinoに書き込んで動作させることができる
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3週 |
LEDの点灯、出力制御 Arduinoのプログラム(2)
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LED点灯回路を構成できる(適切な抵抗を選べる)・個別のピンごとにLED点灯を制御できる 連接順次処理とループでLEDを点灯点滅させるプログラムを作成できる
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4週 |
スイッチの入力・入力制御 論理(AND/OR/NOT) Arduinoのプログラム(3)
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タクトスイッチによる入力回路を構成できる(適切な抵抗を選べる)・個別のピンごとに入力を制御できる スイッチ入力を端とする分岐処理のプログラムを作成できる 複数のスイッチによる、AND、OR、NOTを用いた条件でLED点灯制御できる
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5週 |
スイッチの入力・入力制御 論理(AND/OR/NOT) Arduinoのプログラム(4)
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タクトスイッチによる入力回路を構成できる(適切な抵抗を選べる)・個別のピンごとに入力を制御できる スイッチ入力を端とする分岐処理のプログラムを作成できる 複数のスイッチによる、AND、OR、NOTを用いた条件でLED点灯制御できる
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6週 |
アナログ入力・量子化と閾値 Arduinoのプログラム(5)
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量子化と閾値を説明できる アナログセンサを入力としたシステムを構築できる
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7週 |
中間試験 |
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8週 |
コンピュータの構成(2進数・16進数) Arduinoのプログラム(6)
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基数変換ができる 2進数や16進数で複数ピンを一括制御するプログラムを構築できる
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2ndQ |
9週 |
入力回路とチャタリング Arduinoのプログラム(7) |
チャタリングとは何かを説明できる チャタリングに配慮したプログラムを組める
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10週 |
コンピュータの5要素 |
コンピュータの五要素(演算、制御、記憶、入力、出力)の各項目とその大まかな意味を答えられる。
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11週 |
状態記憶、メモリ Arduinoのプログラム(8)
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変数とメモリについて説明できる カウンタを構成できる
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12週 |
PWM Arduinoのプログラム(9)
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PWM、デューティー比、について説明できる 明るさ制御もしくはモーターの速度制御を行うことができる
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13週 |
サーボモーター Arduinoのプログラム(10)
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サーボモーターを任意角(45度刻み程度)に動かすことができる
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14週 |
システムのテスト 総合開発課題 Arduinoのプログラム(11)
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システムが正しく動作するかのテスト方法について説明できる(ホワイトボックステスト、ブラックボックステスト)
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15週 |
期末試験 |
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16週 |
期末試験フォロー |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 工学基礎 | 情報リテラシー | 情報リテラシー | 情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。 | 2 | |
論理演算と進数変換の仕組みを用いて基本的な演算ができる。 | 2 | |
コンピュータのハードウェアに関する基礎的な知識を活用できる。 | 2 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを知っている。 | 2 | |
与えられた基本的な問題を解くための適切なアルゴリズムを構築することができる。 | 2 | |
任意のプログラミング言語を用いて、構築したアルゴリズムを実装できる。 | 2 | |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 情報系分野 | ソフトウェア | アルゴリズムの概念を説明できる。 | 2 | |
与えられたアルゴリズムが問題を解決していく過程を説明できる。 | 2 | |
同一の問題に対し、それを解決できる複数のアルゴリズムが存在しうることを説明できる。 | 2 | |
コンピュータ内部でデータを表現する方法(データ構造)にはバリエーションがあることを説明できる。 | 2 | |
同一の問題に対し、選択したデータ構造によってアルゴリズムが変化しうることを説明できる。 | 2 | |
ソフトウェアを中心としたシステム開発のプロセスを説明できる。 | 2 | |
計算機工学 | 整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。 | 1 | |
基数が異なる数の間で相互に変換できる。 | 2 | |
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 2 | |
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。 | 1 | |
基本的な論理演算を行うことができる。 | 1 | |
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。 | 1 | |
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。 | 2 | |
プロセッサを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 2 | |
メモリシステムを実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 2 | |
入出力を実現するために考案された主要な技術を説明できる。 | 2 | |
コンピュータアーキテクチャにおけるトレードオフについて説明できる。 | 1 | |
情報数学・情報理論 | コンピュータ上での数値の表現方法が誤差に関係することを説明できる。 | 1 | |
コンピュータ上で数値計算を行う際に発生する誤差の影響を説明できる。 | 1 | |
その他の学習内容 | トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。 | 1 | |
メディア情報の主要な表現形式や処理技法について説明できる。 | 1 | |
ディジタル信号とアナログ信号の特性について説明できる。 | 1 | |
情報を離散化する際に必要な技術ならびに生じる現象について説明できる。 | 1 | |