科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和02年度 (2020年度)
授業科目 PBL2
科目番号 22205 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 情報機械システム工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 資料をTeams(Onenote)で配布する/みんなのArduino入門:基本キット
担当教員 攪上 平之介,脇坂 賢,近藤 正樹

到達目標

・Arduinoマイコンを用いた組込システム開発を通じて、グループワークに取り組みことができる
・システムの提案とその設計を行い、プログラムを作成し、システムを実装することができる
・提案するシステムについて、ドキュメントおよびプレゼンテーションにまとめ、発表することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1グループ内でリーダーシップをとりながら課題に取り組むことができるグループ内での自分の行うべき作業を理解し、課題に取り組むことができるグループ内での立ち位置や作業分担を理解できず、課題に取り組むことができない
評価項目2システムの提案とその設計を行い、プログラムを作成し、システムを実装することができるサンプルプログラムや実装例を参考にし、それらの修正により、システムを構築できるシステムを提案することができない。または、提案システムに関しての設計ができない
評価項目3提案するシステムについて完成させ、ドキュメントおよびプレゼンテーションにまとめ、発表・披露することができる提案するシステムについて、一部の機能を完成させ、ドキュメントおよびプレゼンテーションにまとめ、発表することができる提案するシステムについて、ドキュメントおよびプレゼンテーションにまとめ、発表することができない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
・Arduinoを用いた組込システム開発の学習を行う
・グループ課題は、数人のグループを組み、組込システムの開発を行う。
・作成した成果物について、発表、もしくは、ドキュメントの作成を行う。
授業の進め方・方法:
・前期は、情報工学1の授業と連動する。
 -実社会に存在する組込システムを模したものの実装
 -社会に役立つ組込システムのモックアップの試作
・後期は、マイコンをコンピュータと連動、もしくは、複数のマイコンがつながる組込システムの試作を行う。
課題について
課題A:身近なシステムをArduinoで模したものを設計製作する
課題B:Arduinoを用いて身近な課題を解決するシステムを設計試作する
課題C:複数のArduinoをつないだ、もしくは、ArduinoとPCをつないだ、身近な課題を解決するシステムを設計試作する
注意点:
・各自のノートPCとArduinoキットについて適切に管理すること
・グループでの学習となるため、与えられた作業内容を十分に理解し、メンバーと意思疎通を図りながら計画的に課題に取り組むこと。
・システムの実装にあたっては、各グループごとに役割を適宜分担して進めること。下記のスケジュールよりも巻き進行で進むことは大いに構わない。
・電子部品の取り扱いには十分注意すること
・試作にあたって工具や3Dプリンタなどの機材を使用する際には、教職員の指導に従うこと

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 ガイダンス
Arduino開発環境の構築
Arduinoの開発環境を自分のPCに構築できる
2週 基礎課題1
ブレッドボードの使い方
ブレッドボードで電子回路を構築できる
3週 課題A-1
身近なシステムの外部仕様とアルゴリズムを表現する
身近なシステムの仕様とアルゴリズムを記述することができる
4週 課題A-2
身近なシステムをArduinoで模したシステムを設計する
身近なシステムの機能をArduinoと電子回路で置き換えて設計できる
5週 課題A-3
身近なシステムをArduinoで模したものを実際に実装する
身近なシステムの機能をArduinoと電子回路で実装できる
6週 課題A-4
制作したシステムについて、ドキュメントにまとめる
身近なシステムの機能をArduinoと電子回路で実装したものについてドキュメントにまとめることができる
7週 課題B-1
グループ分け
マイコン回路等を用いて解決できそうな問題のブレインストーミング
グループでディスカッションし、課題解決のテーマを設定できる
8週 課題B-2
マイコン回路等を用いたシステムの仕様作成
課題解決に必要なセンサ等の選定を行うことができる
2ndQ
9週 課題B-3
マイコン回路等を用いたシステムの設計
提案システムのアルゴリズムを設計できる
10週 課題B-4
マイコン回路等を用いたシステムの実装1
提案システムについてArduinoのプログラムを記述することができる
11週 課題B-5
マイコン回路等を用いたシステムの実装2
提案システムについて電子回路をブレッドボードに構築できる
12週 課題B-6
マイコン回路等を用いたシステムの実装3
提案システムについてArduinoと電子回路を接続できる
13週 課題B-7
マイコン回路等を用いたシステムの実装4
提案システムについてArduinoで実装を完成させることができる
14週 課題B-8
マイコン回路等を用いたシステムに関するドキュメント作成
提案システムの使用方法や仕様について、ドキュメントにまとめることができる
15週 課題B-9
マイコン回路等を用いたシステムに関する発表準備
提案システムについてプレゼンテーションを作成できる
16週 課題B発表
マイコン回路等を用いたシステムに関する発表
提案システムについて、発表することができる
後期
3rdQ
1週 後期ガイダンス
基礎課題2ー1
マイコン間シリアル通信
シリアル通信の基礎を理解できる
マイコン2台をジャンパ線でつなぎ、通信するサンプルプログラムを動作させることができる
2週 基礎課題2ー2
シリアル通信とデバッグ
シリアル通信について、シリアルモニタから動作を検証できる
3週 基礎課題2ー3
コンピュータからArduinoの制御
ンピュータからUSB接続により、マイコンを制御することができる
4週 課題C-1
グループ分け
マイコン回路等を用いて解決できそうな問題のブレインストーミング
グループでディスカッションし、課題解決のテーマを設定できる
5週 課題C-2
マイコン回路等を用いたシステムの仕様作成
課題解決に必要なセンサ等の選定を行うことができる
6週 課題C-3
マイコン回路等を用いたシステムの設計1
提案システムの基本設計を行うことができる
7週 課題C-3
マイコン回路等を用いたシステムの設計2
提案システムのアルゴリズムを設計できる
8週 課題C-4
マイコン回路等を用いたシステムの実装1
提案システムについてArduinoのプログラムを記述することができる
4thQ
9週 課題C-5
マイコン回路等を用いたシステムの実装2
提案システムについて電子回路をブレッドボードに構築できる
10週 課題C-6
マイコン回路等を用いたシステムの実装3
提案システムについてArduinoと電子回路を接続できる
11週 課題C-7
マイコン回路等を用いたシステムの実装4
提案システムについてArduinoで実装を完成させることができる
12週 課題C-8
マイコン回路等を用いたシステムの実装5
提案システムについて、3Dプリンタなどを用いてケースもしくは外装を作成できる
13週 課題C-9
マイコン回路等を用いたシステムに関するドキュメント作成
提案システムの使用方法や仕様について、ドキュメントにまとめることができる
14週 課題C-10
マイコン回路等を用いたシステムに関する発表準備
提案システムについてプレゼンテーションを作成できる
15週 課題C発表
マイコン回路等を用いたシステムに関する発表
提案システムについて、発表することができる
16週 まとめ・ドキュメント作成 年間を通じての活動について、報告書および次年度への引継ぎ資料を作成できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎情報リテラシー情報リテラシー情報を適切に収集・処理・発信するための基礎的な知識を活用できる。2
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。2
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。2
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。2
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。2
他者の意見を聞き合意形成することができる。2
合意形成のために会話を成立させることができる。2
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。2
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。2
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。2
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる2
複数の情報を整理・構造化できる。1
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。1
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。2
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。2
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。1
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。1
事実をもとに論理や考察を展開できる。1
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。1
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。1
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。1
目標の実現に向けて計画ができる。1
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。1
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。1
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。1
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。2
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。2
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。2
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。2
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。1
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。2
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている2
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。1
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。1
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。1
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。1
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。1

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合060010300100
基礎的能力0000000
専門的能力0300020050
分野横断的能力03001010050