マイコン工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和06年度 (2024年度)
授業科目 マイコン工学
科目番号 23209 科目区分 専門 / 必修
授業形態 講義 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 情報機械システム工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 はじめての論理回路(川辺義信著・森北出版)
担当教員 脇坂 賢

到達目標

1.基数変換,論理式の簡単化ができる.
2.論理ゲートにより組み合わせ論理回路を表現できる.
3.順序回路の動作を説明し,手順に従って簡単な順序回路の設計ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1複数の方法で論理式の簡単化ができる.論理式の簡単化ができる.論理式の簡単化ができない.
評価項目2論理ゲートにより組み合わせ論理回路を表現し,設計できる.論理ゲートにより組み合わせ論理回路を表現できる.論理ゲートにより組み合わせ論理回路を表現しできない.
評価項目3順序回路の動作を説明でき,順序回路の設計ができる.順序回路の動作を説明できる.順序回路の動作を説明できない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
デジタル回路の内容を取り扱う.
デジタル回路に関する理論の理解を深めるため,基数変換,論理式の簡単化,組み合わせ論理回路,順序回路について,講義を行う.
デジタル回路シミュレータによる演習やレポート課題に取り組むことで理解を深める.
授業の進め方・方法:
・授業は講義+演習形式で行う,講義中は集中して聴講すること.
・随時、講義内容に関する演習を行うので積極的に取り組むこと.
注意点:
・演習はデジタル回路シミュレータを用いて行う.積極的に取り組み,操作に慣れていくこと.
・課題は Microsoft Teams で管理し、課題内容は OneNote で提供されるため、課題の閲覧やアップロードの操作方法に慣れること。
・毎回のレポートやノートなどのポートフォリオが40%を占めるため,ノート提出やレポート提出が極めて重要である.
・各自のBYODノートPCを持参すること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス
基数変換
データの表現
2週 論理演算の基礎 命題を論理記号と論理式を用いて表現できる
論理式から真理値表を作成できる
ド・モルガンの定理を用いて論理式の簡単化ができる
3週 論理ゲートによる回路の表現 基本論理回路の動作を説明できる
各論理素子の動作の真理値表を書くことが出来る
4週 回路の簡単化(2~3変数) 2変数・3変数の論理式からカルノー図を書くことが出来る.
同カルノー図から論理式の簡単化できる
5週 回路の簡単化(4変数以上・ドントケア) 4変数の論理式からカルノー図を書くことが出来る.
同カルノー図から論理式の簡単化できる
ドントケアを考慮したカルノー図の作成と論理式の簡単化が出来る
6週 回路設計の演習(7セグメントデコーダ) 7セグメントデコーダを例に、回路を設計できる
7週 さまざまな論理回路-組み合わせ回路編
8週 中間試験
4thQ
9週 中間試験の解答解説
回路設計の演習(半加算器)
半加算器の動作を説明できる
半加算器を論理ゲート素子を用いて構成できる
10週 回路設計の演習(全加算器) 半加算器と全加算器の動作を説明できる
半加算器と全加算器を用いて4ビットの加算回路を構築できる
11週 順序回路の基礎 状態遷移図と状態遷移表を書くことが出来る
12週 順序回路の設計 自動販売機回路を例に、順序回路を設計し構築できる
フリップフロップ回路を説明できる
13週 カウンタ回路・タイミングチャート カウンタ回路を例に、順序回路を設計し構築できる
14週 順序回路の設計の演習 FF回路を用いた順序回路についてタイミングチャートを描くことができる
15週 期末試験
16週 HDLによる論理回路設計 HDLを用いた回路設計について説明できる

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学情報系分野計算機工学整数・小数をコンピュータのメモリ上でディジタル表現する方法を説明できる。3
基数が異なる数の間で相互に変換できる。3
整数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
小数を2進数、10進数、16進数で表現できる。3
基本的な論理演算を行うことができる。3
基本的な論理演算を組合わせて、論理関数を論理式として表現できる。3
論理式の簡単化の概念を説明できる。3
簡単化の手法を用いて、与えられた論理関数を簡単化することができる。3
論理ゲートを用いて論理式を組合せ論理回路として表現することができる。3
与えられた組合せ論理回路の機能を説明することができる。3
組合せ論理回路を設計することができる。3
フリップフロップなどの順序回路の基本素子について、その動作と特性を説明することができる。3
レジスタやカウンタなどの基本的な順序回路の動作について説明できる。3
与えられた順序回路の機能を説明することができる。3
順序回路を設計することができる。3
コンピュータを構成する基本的な要素の役割とこれらの間でのデータの流れを説明できる。3
ハードウェア記述言語など標準的な手法を用いてハードウェアの設計、検証を行うことができる。2
要求仕様に従って、標準的なプログラマブルデバイスやマイコンを用いたシステムを構成することができる。2
その他の学習内容トランジスタなど、ディジタルシステムで利用される半導体素子の基本的な特徴について説明できる。3
分野別の工学実験・実習能力電気・電子系分野(実験・実習能力)電気・電子系分野(実験・実習能力)論理回路の動作について実験結果を考察できる。3
ディジタルICの使用方法を習得する。3
情報系分野(実験・実習能力)情報系分野(実験・実習能力)与えられた仕様に合致した組合せ論理回路や順序回路を設計できる。3
基礎的な論理回路を構築し、指定された基本的な動作を実現できる。3
論理回路などハードウェアを制御するのに最低限必要な電気電子測定ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合60000400100
基礎的能力0000000
専門的能力60000400100
分野横断的能力0000000