機能材料

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和04年度 (2022年度)
授業科目 機能材料
科目番号 24214 科目区分 専門 / 選択(ユニット必修)
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 情報機械システム工学科 対象学年 4
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 教科書 電子デバイス物性(日本理工出版会) 副読本 電気・電子材料 (オーム社)
担当教員 古森 郁尊

到達目標

1. 導体・半導体の特性および性質を説明できる。
2. 電子材料の用途を説明できる。
3. 電子材料の工学的な利用方法を説明することができる。

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定量的に説明できる。導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定性的に説明できる。導体・半導体・絶縁体の特性および性質を定性的に説明できない。
評価項目2磁性材料・機能材料の特性および性質・応用について説明できる。磁性材料・機能材料の特性および性質について説明できる。磁性材料・機能材料の特性および性質について説明できない。
評価項目3機能材料の工学的な利用方法を説明でき応用を考えることができる機能材料の工学的な利用方法を説明することができる。機能材料の工学的な利用方法を説明することができない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
すべての物質は原子が結合することで形成されているが、この結合の担い手が電子であり、それぞれの物質の性質を決めている。電子物性では、導体・半導体・絶縁体(誘電体)材料・磁性体材料・機能材料のそれぞれの特徴について学ぶ。また、エレクトロニクスの分野において、物質の持つさまざまな性質がどのように利用されているかを理解し、近年急速に進歩している電子機器や電子デバイスの動作を理解する。
授業の進め方・方法:
授業方法は講義を中心とし、機能材料の各論に入る前に、電子物性に使われる量子力学成立までの歴史的な背景から講義を行う。試験前には課題の提出を求めます。電気電子回路について、復習を行いながら授業を進める。
注意点:
電気・電子基礎・電気回路・電子回路の復習を必ず行っていること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気回路・電子回路復習 インピーダンスの説明や複素数の取り扱いができる。RLC回路における過渡応答を説明できる。
2週 電界・磁界の復習 点電荷(または球状導体)などの周りの電界を計算できる。コイルなどの周りの磁界を計算できる。
3週 電子物性の基礎1 ボーアの原子モデルで水素原子の場合での電子の持つエネルギーを計算できる。
4週 電子物性の基礎2 電子や光が持つ粒子性と波動性を示す証拠を説明できる。
5週 原子の構造1 1次元の箱に閉じ込められた粒子の波動関数を算出できる。また、束縛された粒子が離散的なエネルギーのときに限って波動関数が存在することを説明できる。
6週 固体内電子の性質1 電子スピンなどの概念を持ち、導線に関するオームの法則を説明し、電気伝導度を計算できる。
7週 固体内電子の性質2 導体・半導体・絶縁体について価電子帯・伝導帯・エネルギーギャップを基に説明できる。
8週 中間試験
2ndQ
9週 半導体材料と物性1 真性半導体・不純物半導体材料の電気伝導を説明できる。金属-半導体・PN接合による整流作を説明できる。
10週 半導体材料と物性2 接合型・電界効果型トランジスタの動作特性を把握し、工業的な応用について説明できる。
11週 半導体材料と物性3 電流磁気効果・光起電力効果・光導電効果を説明できる。熱電効果・熱抵抗効果・電圧抵抗効果を理解でき、半導体材料の応用を考えることができる。半導体を用いたセンサーの動作原理を説明できる。
12週 絶縁材料1 絶縁材料に要求される諸条件を説明できる。絶縁材料の劣化原因を説明できる。
絶縁材料の誘電的特性を把握しさらに複合誘電体の絶縁性能を説明できる。
13週 材料の磁気的性質と磁性材料1 強磁性材料の磁界中での諸特性を説明できる。
硬い磁性材料・軟らかい磁性材料の特性を知り、工業的な応用について説明できる。
14週 機能材料 光機能材料・有機エレクトロニクス・分子素子・バイオエレクトロニクスの有用性を説明できる。
15週 期末試験
16週 総復習

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野材料機械材料に求められる性質を説明できる。2
金属材料、非金属材料、複合材料、機能性材料の性質と用途を説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合700010200100
基礎的能力0000000
専門的能力700010200100
分野横断的能力0000000