到達目標
「環境化学」とは人間活動が生むさまざまな環境問題に立ち向かうサイエンスで対象は広いが,どのような学問かの定義は曖昧である。しかし人間が生きていくうえで最も大切な学問になりつつあることは確かである。環境問題を批判的に捉えるのではなく,問題を科学的にしっかりと把握し,環境問題に対する的確な判断と評価能力を身につけるための「環境化学」の基礎知識を得ることを目的とする。その結果として環境問題に対する最善の解決方法を考え,建設的に対応する基礎力を付けるとともに,社会に貢献し,日本の活力を生み出す人材へと成長することを目標とする。
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
科学的概念について | 化学と人間生活の関わりについて,科学的概念や化学の法則などを用いて説明できる。 | 化学と人間生活の関わりについて,用語や概念の誘導をされると説明ができる。 | 化学と人間生活の関わりについて,説明できない。 |
環境問題の科学的捕捉について | 環境問題を批判的に捉えるだけでなく科学的に把握するのに十分な環境化学の基礎知識を得ている。 | 科学的に把握するのに必要な,最低限の環境化学の基礎知識を得ている。 | 科学的に把握するのに必要な,環境化学の基礎知識を得ていない。 |
環境問題の解決について | 環境問題に対する最善の解決方法を考え,建設的に対応する基礎力を付けている。 | 環境問題に対するいくつかの解決方法を考えるための基礎力を付けている。 | 環境問題に対する解決方法を考えるための基礎力を付けていない。 |
学科の到達目標項目との関係
教育目標 A1
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教育目標 B1
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教育目標 B2
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教育方法等
概要:
指定教科書を用いて講義し,時間内に学んだ内容や問題についてまとめる。
授業の進め方・方法:
試験: 期末試験のみを実施する,中間試験は実施しない。
ポートフォリオ: 授業中に指示された宿題や課題の提出等で確認する。
注意点:
学習上の留意点
・自然の事物・現象に関することを題材にして,基本的な概念,原理,法則を理解するよう務めること。
・欠席や遅刻,授業への集中度が著しく低い場合は,総合点より大きく減点する。
・学習事項の練習問題・発展問題などを適宜課題とする。また,既習事項の確認のため小テストを課すことがある。
・提出物やその他課題についてはそれぞれの指示に従い,提出期限を厳守すること。
・授業中に他人に危害を加えたり,授業の妨害を行ったりした場合は単位を習得できない。
関連する科目
・高等専門学校本科課程の化学系,生物系科目全般を履修済みであることが望ましい。
学習上の助言
・教科書や副教材などを用いて,復習を中心とした自学自習を行なうこと。
授業の属性・履修上の区分
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
後期 |
3rdQ |
1週 |
ガイダンス 環境化学とは |
科学的思考方法について理解している。
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2週 |
序章 環境化学とは 序.1 環境化学の位置づけ 序.2 環境化学を学ぶ必要性 序.3 環境問題と化学物質の関係 |
環境化学を学ぶことの意義・位置づけ・環境化学が扱う各種問題について知っている。 化学物質の状態によって、面的な広がりと処理の容易さが異なることを説明できる。
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3週 |
第1章 環境汚染物質 1.1 環境汚染物質 1.2 生態系への影響の認識 1.3 生物濃縮しやすい脂溶性物質の例 1.4 環境ホルモン |
主な環境汚染物質について説明ができる。 化学物質が与える生体への影響について、生態系ピラミッドと合わせて説明ができる。
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4週 |
第1章 環境汚染物質 1.5 化学物質の環境リスク評価 1.6 法律・経営面の取り組みとリスクコミュニケーション 1.7 人工化学物質についての三原則 1.8 自然由来の環境汚染物質 |
身の回りの化学物質のリスク評価について説明ができる。 化学物質に対する法的規制について知っている。
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5週 |
第2章 水環境 2.1 水の物性 2.2 水資源と用水 2.3 水質汚濁 |
水資源や用水について説明ができる。 都市化や工業化にともなう水質問題について説明ができる。
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6週 |
第2章 水環境 2.4 水質浄化技術 2.5 雨水・再生水の利用
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おもな水質問題の工学的技術について説明ができる。
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7週 |
第3章 大気環境 3.1 大気の構成 3.2 大気の成分 3.3 大気汚染の概略とその歴史 |
大気についての化学的特性の説明ができる。 大気汚染の概略とその歴史について知っている。
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8週 |
第3章 大気環境 3.4 各汚染物質の状況 3.5 大気汚染防止技術 |
大気についての汚染状況を整理して説明ができる。 現在取り組まれている汚染防止技術について説明ができる。
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4thQ |
9週 |
第4章 土壌環境 4.1 土壌の化学 4.2 土壌汚染の原因と水環境への汚染の拡散 4.3 土壌汚染の原因化学物質 |
土壌汚染の現状について説明ができる。 おもな土壌汚染の原因化学物質について知っている。
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10週 |
第4章 土壌環境 4.4 土壌汚染処理技術 4.5 食糧問題と人口問題 |
土壌汚染における工学的技術について説明ができる。 土壌汚染と食糧問題の関係性について説明ができる。
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11週 |
第5章 地球環境問題 5.1 地球温暖化と二酸化炭素の役割 5.2 温室効果の化学 5.3 温室効果ガスの大気中の挙動 5.4 地球温暖化の影響 5.5 温暖化防止対策 5.6 オゾン層の破壊 5.7 紫外線と発ガンリスク 5.8 オゾン層破壊の防止対策 |
温室効果ガスの実態に関連付けて、地球温暖化の影響や対策について説明ができる。 オゾン層破壊の問題や防止対策について説明ができる。
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12週 |
第6章 エネルギー資源 6.1 資源の存在量 6.2 エネルギー資源消費動向 6.3 化石資源 6.4 原子力資源 6.5 水力資源 6.6 バイオマス資源 6.7 その他の再生可能エネルギー資源 6.8 小型のエネルギー高効率変換プロセス 6.9 エネルギー確保のための対策 |
エネルギー資源の概要について説明ができる。 エネルギー問題に関連した環境問題について知っている。
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13週 |
第7章 ゴミ・廃棄物 7.1 廃棄物問題とは 7.2 廃棄物の分類と動向 7.3 廃棄物の処理 7.4 循環型社会に向けて |
リサイクル社会や廃棄物の再資源化の問題点について説明ができる。 リサイクル社会実現のための技術やその限界について知っている。
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14週 |
第8章 生態系 8.1 地球時間と生物の進化 8.2 生物多様性 8.3 生態学の基礎と保全 8.4 外来種 8.5 森林生態系と森林破壊 |
生物の環境の相互作用からなる生態系の成り立ちについて説明ができる。 生物多様性の価値について説明ができる。
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15週 |
定期試験 |
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16週 |
試験解説 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
評価割合
| 試験 | 発表 | 相互評価 | 態度 | ポートフォリオ | その他 | 合計 |
総合評価割合 | 50 | 0 | 0 | 0 | 50 | 0 | 100 |
基礎的能力 | 50 | 0 | 0 | 0 | 50 | 0 | 100 |
専門的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |
分野横断的能力 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 |