機能素子工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機能素子工学
科目番号 0006 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 「はじめてのMEMS」、江差 正喜 著、森北出版
担当教員 山下 晃司

到達目標

1.マイクロマシニング技術の概略を説明できる。
2.現在実現されている代表的なMEMS技術応用モジュールの構造と動作を調査し、その原理と特性を説明できる。
3.マイクロマシニングを応用したセンサ・アクチュエータの原理や構造を理解し、MEMSモジュールを利用することができる

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1マイクロマシニング技術のと概略を説明できる。マイクロマシニング技術の概略を説明できる。マイクロマシニング技術の概略を説明できない。
評価項目2現在実現されている各種機能モジュールの構造と動作を調査し、プレゼンテーションによってその原理と特性を説明できる。現在実現されている各種機能モジュールの構造と動作を調査することができる。現在実現されている各種機能モジュールの構造と動作を調査しできない。
評価項目3特定のMEMSセンサモジュールをシステムに組み込んで利用できる。特定のMEMSセンサモジュールを利用できる。特定のMEMSセンサモジュールを利用できない。

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
【 生産 平成28年度は開講しない 】
1.半導体および基本的な半導体素子の構造と動作の概略を説明できる。
2.マイクロマシニングを応用した半導体機能モジュールの構造と動作の概要を説明できる。
3.現在実現されている各種機能モジュールの構造と動作を調査し、プレゼンテーションによってその原理と特性を説明できる。
4.マイクロマシニングを応用したセンサ・アクチュエータの原理や構造を模した拡大モデルやMEMSモジュールを応用した機器の設計・製作を通し、マイクロマシニングを応用した高機能モジュールの活用ができる
授業の進め方・方法:
・授業では、講義、調査とプレゼンテーション、設計・製作をそれぞれ1/3程度実施する。
・プレゼンテーションは、各学生がMEMS技術を応用したセンサやアクチュエータ、またはマイクロマシニング技術についてひとつのテーマを選び、そのテーマについて調査して紹介する。
・講義は、プレゼンテーションに先立って行い、MEMS技術に関するテーマの調査と理解を助ける基礎的な内容について解説する。
・製作はグループで行い、マイクロマシニングを応用したセンサ・アクチュエータの原理や構造を模した拡大モデル、またはMEMSモジュールを応用した機器について設計・製作する。
・授業における達成度は、プレゼンテーションとその質疑応答、拡大モデルまたは応用機器の設計・製作によって評価し、試験は行わない。
注意点:
・電磁気学で学ぶ静電力や電磁力などの“力を伴う現象”において、対象サイズと力の大きさに注意を払うこと。
・MEMS技術とその応用機器は日進月歩である。自ら能動的に情報を得ることに努めること。

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ・イントロダクション
・MEMSとは何か
・MEMSの基本的な概念を説明できる。
2週 半導体の構造と性質 ・半導体の結晶構造とエネルギーバンド、半導体の基本的な性質について説明できる。
3週 基本半導体素子の特性 ・ダイオードやトランジスタ、FETの構造と基本的な動作を説明できる。
4週 微細構造製作のプロセス技術 ・マイクロマシニング技術の概略を説明できる。
5週 マイクロマシニングを応用したセンサ・アクチュエータの概略 ・MEMS技術を応用したセンサ・アクチュエータの概略を説明できる。
6週 プレゼンテーション1 ・マイクロマシニング技術、MEMS技術を応用したセンサやアクチュエータの中から、プレゼンテーションの対象を選択できる。
7週 プレゼンテーション2 ・選択したテーマについて、書籍や文献、インターネットを活用して調査することができる。
8週 プレゼンテーション3 ・選択したテーマについて、調査に基づいてスライドを作成し、分かりやすくプレゼンテーションできる。
4thQ
9週 プレゼンテーション4 ・選択したテーマのプレゼンテーションにおいて、質問に対する応答ができる。
10週 設計・製作1 ・マイクロマシニングを応用したセンサ・アクチュエータの原理や構造を模した拡大モデル、またはMEMSモジュールを応用した機器について、グループ毎に設計・製作する対象を決定することができ、各人が設計・製作の役割を分担することができる。
11週 設計・製作2 ・設計・製作の対象とした“もの”について、ディスカッションにより仕様を決定し、その詳細について具体化できる。
12週 設計・製作3 ・担当した部分の設計ができる。
13週 設計・製作4 担当した部分の製作ができる。
14週 設計・製作5 ・各人の担当部分を総合し、システムを構築できる。
15週 製作物の原理と動作のプレゼンテーション ・設計・製作した拡大モデルまたは応用機器について、分かりやすく説明することができる。
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野情報基本的なアルゴリズムを理解し、図式表現できる。3
プログラミング言語を用いて基本的なプログラミングができる。4
電磁気電荷及びクーロンの法則を説明でき、点電荷に働く力等を計算できる。3
電界、電位、電気力線、電束を説明でき、これらを用いた計算ができる。3
導体の性質を説明でき、導体表面の電荷密度や電界などを計算できる。3
誘電体と分極及び電束密度を説明できる。3
静電容量を説明でき、平行平板コンデンサ等の静電容量を計算できる。3
コンデンサの直列接続、並列接続を説明し、その合成静電容量を計算できる。3
静電エネルギーを説明できる。3
電流に作用する力やローレンツ力を説明できる。3
磁性体と磁化及び磁束密度を説明できる。2
自己誘導と相互誘導を説明でき、自己インダクタンス及び相互インダクタンスに関する計算ができる。2
磁気エネルギーを説明できる。3
電磁誘導を説明でき、誘導起電力を計算できる。3
電子回路ダイオードの特徴を説明できる。2
バイポーラトランジスタの特徴と等価回路を説明できる。2
FETの特徴と等価回路を説明できる。2
電子工学電子の電荷量や質量などの基本性質を説明できる。3
原子の構造を説明できる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。2
真性半導体と不純物半導体を説明できる。3
半導体のエネルギーバンド図を説明できる。3
pn接合の構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてpn接合の電流―電圧特性を説明できる。2
バイポーラトランジスタの構造を理解し、エネルギーバンド図を用いてバイポーラトランジスタの静特性を説明できる。2
電界効果トランジスタの構造と動作を説明できる。3
計測A/D変換を用いたディジタル計器の原理について説明できる。2

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合0302003020100
基礎的能力0302003020100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000