電子物性工学

科目基礎情報

学校 鳥羽商船高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電子物性工学
科目番号 0119 科目区分 専門 / 選択
授業形態 講義 単位の種別と単位数 学修単位: 2
開設学科 生産システム工学専攻 対象学年 専1
開設期 後期 週時間数 後期:2
教科書/教材 志賀正幸著:材料科学者のための固体物理学入門(内田老鶴圃)
担当教員 溝口 卓哉

到達目標

1.空間格子と固体の結晶構造を説明できる.
2.格子振動と結晶を伝わる波動を説明できる.
3.統計熱力学を基礎とする固体熱的現象を説明できる.
4.量子力学を基礎とする金属中の電子の物性を説明できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1空間格子と固体の結晶構造を説明できる.空間格子と固体の結晶構造に関する物理量を計算で求めることができる.空間格子と固体の結晶構造に関する物理量を計算で求めることができない.
評価項目2格子振動と結晶を伝わる波動を説明できる.格子振動と結晶を伝わる波動に関する物理量を計算で求めることができる.格子振動と結晶を伝わる波動に関する物理量を計算で求めることができない.
評価項目3量子力学を基礎とする金属中の電子の物性を説明できる.量子力学を基礎とする金属中の電子に関する物理量を計算で求めることができる.量子力学を基礎とする金属中の電子に関する物理量を計算で求めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育目標 A2 説明 閉じる
教育目標 B1 説明 閉じる
教育目標 C3 説明 閉じる

教育方法等

概要:
【生産 平成28年 1年・2年 後期 開講 】
固体の電子物性の基礎として、結晶構造、格子振動、統計熱力学、量子力学を学んだ後、金属中の電子の特性を学ぶ。

授業の進め方・方法:
授業は主として講義形式で行う。毎回、授業の最後に課題を出し、次の回に提出させる。
注意点:
式の導出等が複雑になる部分があるが、計算が苦手な場合は、細かな計算過程にとらわれずに結果の意味を理解することも必要である。

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 結晶と格子(1) 格子の性質を調べることができる.
2週 結晶と格子(2) 結晶の構造を調べることができる.
3週 結晶による回折 結晶の構造因子を求めることができる.
4週 結晶の結合エネルギー 結合エネルギーが計算できる.
5週 格子振動 分散関係や音速を求めることができる.
6週 統計熱力学入門(1) 粒子のエネルギー分布が計算できる.
7週 統計熱力学入門(2) エントロピーと自由エネルギーが計算できる.
8週 中間試験
4thQ
9週 固体の比熱(1) アインシュタイン・モデルによる内部エネルギーと比熱が計算できる.
10週 固体の比熱(2) デバイ・モデルによる内部エネルギーと比熱が計算できる.
11週 量子力学入門(1) 古典的粒子と量子力学的粒子の違い説明できる.
12週 量子力学入門(2) シュレーディンガー方程式の意味を説明できる.
13週 自由電子論と金属の比熱・伝導現象(1) 自由電子の量子力学的性質を説明できる.
14週 自由電子論と金属の比熱・伝導現象(2) 自由電子のエネルギー分布や比熱を求めることができる.
15週 定期試験
16週 答案返却

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学電気・電子系分野電子工学原子の構造を説明できる。3
パウリの排他律を理解し、原子の電子配置を説明できる。3
結晶、エネルギーバンドの形成、フェルミ・ディラック分布を理解し、金属と絶縁体のエネルギーバンド図を説明できる。3
金属の電気的性質を説明し、移動度や導電率の計算ができる。3

評価割合

試験発表相互評価態度ポートフォリオその他合計
総合評価割合600003010100
基礎的能力600003010100
専門的能力0000000
分野横断的能力0000000