物理Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 物理Ⅰ
科目番号 0022 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「物理基礎改訂版」植松恒夫・酒井啓司・下田正編(啓林館),参考書:「フォローアップドリル物理基礎」(数研出版),「センサー総合物理」(啓林館)
担当教員 三浦 陽子

到達目標

力学(及び熱力学の初歩)に関連する物理量を取り扱って必要な計算ができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1物体の運動に関する応用的な問題を解くことができる.物体の運動に関する基本的な問題を解くことができる.物体の運動に関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目2仕事や熱とエネルギーに関する応用的な問題を解くことができる.仕事や熱とエネルギーに関する基本的な問題を解くことができる.仕事や熱とエネルギーに関する基本的な問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
 物理は,自然の仕組みを調べる学問の基礎として大切であるが,またその応用として専門技術の理解にも必要なものである.中学校の理科では,自然の仕組みを言葉の説明を通して理解してきた.この授業では,自然を理解するときに数式を使い計算を通して行うという物理学本来の方法を学ぶ.この方法は,専門科目の理解の方法とも一致するので早くなれて欲しい.
 具体的には,物理学の中でも,基礎となる力学の「速度」,「加速度」からはじめ「力」,「運動の法則」,「力学的エネルギー」等を学ぶ.
授業の進め方・方法:
・前後期共に第1週~第15週までの内容はすべて,学習・教育到達目標(B)<基礎>に相当する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を前期中間・前期期末・後期中間・学年末の4回の試験で出題し,目標の達成度を評価する.授業計画の「到達目標」に関する重みは概ね均等とする.ただし,基本概念及び基本法則に関する計算は繰り返し用いられるので,必然的にその重みは大きくなる.試験問題のレベルは高等学校程度である.評価結果が60点以上の場合に目標の達成とする.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期中間・前期期末・後期中間・学年末の4回の試験またはそれに代わる再試験( 各試験につき1回限り、学年末の再試は総合評価で60未満となる場合のみ行う )の結果に、演習課題の評価を加味し,その合計を4で割ったものを学業成績の総合評価とする.なお再試験を経て得る各試験の評価の最大値は60点である.
<単位修得条件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>中学数学の知識は十分に身に付けた上で臨むこと.
<レポート等>演習課題を課す.
<備考>勉強の仕方:基本的に,教科書に従って授業は行われる.授業が終わったら,自宅で,教科書の内容を復習する.問題集の習った範囲の例題,問題等を解いて理解を確実にするとよい.物理は,自分で考え理解することが大切である.すぐ答えを見ないで,自分の力で考え解いてみる力を養うように努力する.本科目は後に学習する「物理Ⅱ・Ⅲ・Ⅳ」の基礎となる科目である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業内容の説明,物理で使う数値 1.数値の基礎的な知識を有している.
2週 速さ,速度,等速直線運動 2.速度に関する計算ができる.
3週 速度の合成、相対速度、ベクトル 上記2
4週 加速度,等加速度直線運動 3.加速度を理解し,関連した問題を解ける.
5週 加速度が負の運動 上記3
6週 落体の運動(自由落下) 4.落体の運動を記述できる.
7週 落体の運動(鉛直投射) 上記4
8週 前期中間試験 これまでの学習内容について理解している.
2ndQ
9週 力の表し方、いろいろな力 5.力について理解し,記述できる.
10週 力の合成と分解、力のつり合い 上記5
11週 作用と反作用 上記5
12週 圧力と浮力 6.様々な力について理解し,関連した問題を解ける.
13週 慣性の法則、運動の法則、運動の三法則、重さと質量 7.運動の法則を理解し,運動方程式で運動を記述できる.
14週 単位と次元、運動方程式の応用その1 上記7
15週 運動方程式の応用その2 上記7
16週
後期
3rdQ
1週 摩擦力(水平方向) 上記6
2週 摩擦力(斜面方向) 上記6
3週 放物運動、空気抵抗がはたらく落下運動 上記6
4週 仕事 8.仕事とエネルギーについて理解できる.
5週 運動エネルギー 上記8
6週 位置エネルギー 上記8
7週 力学的エネルギー保存の法則その1 9.力学的エネルギー保存の法則を理解し,関連した問題を解ける.
8週 後期中間試験 後期に入ってからの学習内容について理解している.
4thQ
9週 力学的エネルギー保存の法則その2 上記9
10週 保存力と力学的エネルギーの保存、保存力以外の力が仕事をする場合 上記9
11週 熱と温度 10.熱と温度を理解し,関連した問題を解ける.
12週 熱量 上記10
13週 熱の利用 上記10
14週 気体の法則と状態方程式 11.気体の様々な状態変化に関連した問題を解ける.
15週 気体の状態変化と熱・仕事 上記11
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力自然科学物理原子や分子の熱運動と絶対温度との関連について説明できる。3
時間の推移とともに、熱の移動によって熱平衡状態に達することを説明できる。3
物体の熱容量と比熱を用いた計算ができる。3
熱量の保存則を表す式を立て、熱容量や比熱を求めることができる。3
動摩擦力がする仕事は、一般に熱となることを説明できる。3
ボイル・シャルルの法則や理想気体の状態方程式を用いて、気体の圧力、温度、体積に関する計算ができる。3
気体の内部エネルギーについて説明できる。3
熱力学第一法則と定積変化・定圧変化・等温変化・断熱変化について説明できる。3
エネルギーには多くの形態があり互いに変換できることを具体例を挙げて説明できる。3
不可逆変化について理解し、具体例を挙げることができる。3
熱機関の熱効率に関する計算ができる。3

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合80200000100
配点80200000100