各週の到達目標にあげた生命現象を理解する上での基本的な事柄を理解・習得し，これにより最新の生命科学や生物工学の内容を学ぶための基礎力を身につける．
概要:
生物学は生命について学ぶ学問であり，物理学や化学と密接な関係を持つ自然科学の1領域である. そこから得られた知見は，近年の生物工学（バイオテクノロジー）などの進展により以前にも増して我々の日常生活に深く関わってきている. 本講義では最近の生命科学の話題を加えながら生物学の基礎的事項を学ぶ. それによって，最新の生命科学や生物工学の内容を理解するための学力を養う. また，この学習を通して自然科学的な思考能力を鍛える．内容は高等学校の生物学程度とする.また後期3週は，MCC対応地学教材によるアースサイエンスの講義を行う．
授業の進め方・方法:
・内容はすべて，学習・教育到達目標（Ｂ）＜基礎＞に相当する．
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする．
注意点:
＜到達目標の評価方法と基準＞２回の中間試験，2回の定期試験で目標の達成度を評価する．合計点の60％の得点で，目標の達成を確認できるレベルの試験を課す．中間試験を50％，定期試験を50％として評価する．
＜学業成績の評価方法および評価基準＞前期中間・前期期末・後期中間・学年末試験については，すべて再試験を行わない．但し，２回の中間試験及び前期期末試験の評価で，それぞれ60 パーセントに達していないものには課題を提出させ，学習への取り組み姿勢も考慮して評価を行う．
＜単位修得要件＞学業成績で６０点以上を取得すること．
＜あらかじめ要求される基礎知識の範囲＞中学校の理科の授業内容を十分に理解しておくこと．
＜レポート等＞必要に応じてレポートや課題を課す．
＜注意事項＞授業で使用するスライドは，あらかじめ提示される。授業中は，各自それを利用しながら，説明される内容を書き足していくように心がけること．授業内容は前時に連続することが多いので，授業後はその内容について十分な復習を行い次時に備えること．本教科は分子生物学概論，生命工学や分子生命科学の基礎となる教科である．
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
| 前期 |
| 1stQ |
| 1週 |
生物の多様性と共通性 |
１．生物の多様性とその起源，生物の共通性を説明できる．
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| 2週 |
原核細胞と真核細胞 |
２．原核細胞と真核細胞の共通性と違いを説明できる．
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| 3週 |
代謝とATP |
３．代謝と，それに伴って利用されるＡＴＰの構造と働きについて説明できる．
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| 4週 |
光合成と呼吸の反応過程 |
４．光合成，及び呼吸の反応過程を説明できる．
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| 5週 |
酵素の特徴と働き |
５．酵素の特徴と，代謝における酵素の働きについて説明できる．
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| 6週 |
遺伝子の本体であるDNAとその構造 |
６．遺伝子の特徴，及びその本体であるＤＮＡの二重らせん構造を説明できる．
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| 7週 |
遺伝子研究の歴史・DNAの複製 |
７．遺伝子研究の歴史，及びDNAの複製について説明できる．
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| 8週 |
前期中間試験 |
８．これまでに学習した内容を説明することができる．
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| 2ndQ |
| 9週 |
細胞周期・遺伝情報の分配 |
９．細胞周期，及び遺伝情報の分配のしくみを説明できる．
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| 10週 |
タンパク質の構造，RNA |
１０．タンパク質の構造，及びRNAの構造について説明できる．
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| 11週 |
タンパク質の合成 |
１１．細胞内で行われるタンパク質合成の転写・翻訳の過程を説明できる．
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| 12週 |
遺伝子とゲノム |
１２．遺伝子とゲノムについて説明できる．
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| 13週 |
恒常性と自律神経系 |
１３．恒常性と自律神経系について説明できる．
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| 14週 |
内分泌系，血糖濃度の調節 |
１４．内分泌系，及び血糖濃度の調節のしくみについて説明できる．
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| 15週 |
腎臓の構造と働き，血液凝固 |
１５．腎臓の構造とその働き，および血液凝固のしくみについて説明できる．
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| 16週 |
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| 後期 |
| 3rdQ |
| 1週 |
地球の概観（MCC対応地学教材） |
１６．地球の概観について理解している．
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| 2週 |
地球の内部と活動（MCC対応地学教材） |
１７．地球の内部と活動について理解している．
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| 3週 |
大気と海洋（MCC対応地学教材） |
１８．大気と海洋について理解している．
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| 4週 |
生体防御と免疫に関わる組織・器官 |
１９．生体防御のしくみ，及び免疫に関わる組織・器官について説明できる．
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| 5週 |
自然免疫，抗原抗体反応 |
２０．自然免疫のしくみ，及び抗原抗体反応について説明できる．
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| 6週 |
獲得免疫と二次応答 |
２１．獲得免疫のしくみ，及び二次応答について説明できる．
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| 7週 |
自然免疫と獲得免疫の特徴 |
２２．自然免疫と獲得免疫の特徴として，抗原認識と抗原提示のしくみの違いを説明できる．
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| 8週 |
後期中間試験 |
２３．これまでに学習した内容を説明することができる．
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| 4thQ |
| 9週 |
免疫に関する身近な疾患・医療 |
２４．アレルギーやエイズについて説明できる．予防接種や血清療法の意義を説明できる．
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| 10週 |
バイオームとその形成過程 |
２５．気温と降水量がバイオームの分布に影響を与えていることを説明できる．
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| 11週 |
バイオームとその分布 |
２６．世界のバイオームと日本のバイオームについて説明できる．
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| 12週 |
生態系の成り立ち |
２７．生態系の構造と食物連鎖について説明できる．
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| 13週 |
生態系のバランス |
２８．生態系を構成する要素が，一定の範囲内で常に変動しつつ，バランスが保たれていることについて説明できる．
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| 14週 |
生態系のバランスと保全 |
２９．人間活動による生態系への影響について説明できる．
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| 15週 |
自然環境の保全 |
３０．生態系や希少動植物種の保全・保護への取り組みについて説明できる．
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| 16週 |
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| 分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
| 基礎的能力 | 自然科学 | ライフサイエンス/アースサイエンス | ライフサイエンス/アースサイエンス | 太陽系を構成する惑星の中に地球があり、月は地球の衛星であることを説明できる。 | 3 | |
| 地球は大気と水で覆われた惑星であることを説明できる。 | 3 | |
| 陸地および海底の大地形とその形成を説明できる。 | 3 | |
| 地球の内部構造を理解して、内部には何があるか説明できる。 | 3 | |
| マグマの生成と火山活動を説明できる。 | 3 | |
| 地震の発生と断層運動について説明できる。 | 3 | |
| 地球科学を支えるプレートテクトニクスを説明できる。 | 3 | |
| プレート境界における地震活動の特徴とそれに伴う地殻変動などについて説明できる。 | 3 | |
| 地球上の生物の多様性について説明できる。 | 3 | |
| 生物の共通性と進化の関係について説明できる。 | 3 | |
| 生物に共通する性質について説明できる。 | 3 | |
| 大気圏の構造・成分を理解し、大気圧を説明できる。 | 3 | |
| 大気の熱収支を理解し、大気の運動を説明できる。 | 3 | |
| 大気の大循環を理解し、大気中の風の流れなどの気象現象を説明できる。 | 3 | |
| 海水の運動を理解し、潮流、高潮、津波などを説明できる。 | 3 | |
| 植生の遷移について説明でき、そのしくみについて説明できる。 | 3 | |
| 世界のバイオームとその分布について説明できる。 | 3 | |
| 日本のバイオームの水平分布、垂直分布について説明できる。 | 3 | |
| 生態系の構成要素(生産者、消費者、分解者、非生物的環境)とその関係について説明できる。 | 3 | |
| 生態ピラミッドについて説明できる。 | 3 | |
| 生態系における炭素の循環とエネルギーの流れについて説明できる。 | 3 | |
| 熱帯林の減少と生物多様性の喪失について説明できる。 | 3 | |
| 有害物質の生物濃縮について説明できる。 | 3 | |
| 地球温暖化の問題点、原因と対策について説明できる。 | 3 | |