1. 民主政治の基本的原理、日本国憲法の成り立ちやその特性について理解できる.
2. 資本主義経済の特質や財政・金融などの機能、経済面での政府の役割について理解できる.
3. 現代社会の政治的・経済的諸課題、および公正な社会の実現に向けた現在までの取り組みについて理解できる. 4. 今日の国際的な政治・経済の仕組みや、国家間の結びつきの現状とそのさまざまな背景について理解できる.
5. 国際平和・国際協力の推進、地球的諸課題の解決に向けた現在までの取り組みついて理解できる.
概要:
民主主義の基本理念を理解させ, 政治と経済といった社会的の仕組みと機能を認識させると共に, 個人の社会における役割を認識させる.同時に,常に国際的視野で考える態度を育成する.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育目標(A)<視野>とJABEE基準1(1)(a)に対応する.
・授業は講義形式で進める,授業の内容に即して教員が質問することがあるので,答えられるよう準備すること.
・授業計画における各週の「到達目標」は,この授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価と基準> 下記授業計画の「到達目標」を網羅した問題を2回の中間試験,2回の定期試験で出題し,目標の達成度を評価する.達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね均等とする.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準> 中間・期末の試験結果の平均値を最終評価とする.但し,中間の評価で60点に達していない学生については再試験を行い,再試験の成績が中間の成績を上回った場合には,60点を上限として中間の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.期末試験についても,同様の規定で再試験を行う.
<単位修得要件> 与えられた課題を提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 中学校での公民分野の知識が必要である.
<レポートなど> 授業内容についての小レポートについて,授業中に提出を適宜指示する.
<備考> 各回の授業で扱うトピックについて,教科書の該当箇所を事前に必ず読んでおくこと.本教科は後に学習する経済学Ⅰ・Ⅱ, 法学Ⅰ・Ⅱの基礎となる教科である.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
政治の機能と社会の仕組み |
1.政治の目標と社会の仕組みを認識できる.
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2週 |
人権保障と法の支配 |
2.人権保障と法の支配の理念を理解し,現代の民主主義の基本原理を理解できる.
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3週 |
議会制民主主義と政治の特質 |
3.現代の議会制民主主義の基本理念と政治の役割を正しく理解できる.
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4週 |
日本国憲法の基本原理 |
4.日本国憲法の理念と,憲法制定の背景について正しく理解できる.
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5週 |
日本国憲法と基本的人権 |
5.日本国憲法における人権保障の理念と背景について,正しく理解できる.
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6週 |
国会の組織と機能 |
6.日本国憲法における議会制民主主義,日本の政治制度について正しく理解できる.
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7週 |
内閣の組織と機能 |
7.日本国憲法に基づいた行政府の代表として,内閣の役割と仕組みを理解できる.
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8週 |
中間試験 |
目標1~7のこれまでの学習内容を理解し,自ら記述できる.
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2ndQ |
9週 |
中間試験の解説, 裁判所の組織と機能 |
8.日本国憲法における裁判の仕組み,法曹関係者の役割,さらに近年導入された裁判員制度の仕組みについて正しく理解できる.
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10週 |
地方自治と住民の権利 |
9.民主主義を身近な生活現場で実現する地方自治の理念を理解し,その制度的仕組みを習得する.
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11週 |
政党政治と選挙 |
10.議会における政党(政治組織)の役割と選挙の制度について,主権者教育の観点から理解する.
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12週 |
日本政治の現実と課題 |
11.戦後日本政治の理念的背景と,現実の展開を理解する.
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13週 |
国際政治の特質と国家間の問題 |
12.国際社会の制度的仕組み,国家間の関係性を制度的に理解する.
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14週 |
国際連合の役割と国際協力 |
13.国際紛争の背景・要因を認識し, 国際機構の役割について正しく理解する.
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15週 |
国際政治の動向 |
14.国際政治の現実の動向を第二次世界大戦後を中心に学習し,我が国の国際社会における役割を理解できる.
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
経済とは何か |
15.生活が成り立つ仕組み,経済の意味とその社会的枠組みについて理解する.
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2週 |
経済主体と経済活動 |
16.家計,企業,政府など経済活動を行う主体それぞれ性質と,相互関係を理解する.
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3週 |
市場経済の仕組みと経済理論 |
17.アダム・スミス,マルクスなど経済理論の枠組みと,市場経済の仕組みを理解する.
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4週 |
企業の生産活動 |
18.設備投資など企業の経済活動の役割と,株式会社制度など基本的仕組みを理解する.
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5週 |
市場均衡と資源配分 |
19.需要・供給曲線による財の価格決定システムなど,市場経済の基本理論を理解する.
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6週 |
市場の失敗 |
20.公害問題や所得格差など,市場経済によって生じる問題の経済学的意味づけを理解する.
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7週 |
政府の経済的役割 |
21.市場の失敗を解決するための政府の対策について,経済理論を理解する.
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8週 |
中間試験 |
目標15~21のこれまでの学習内容を理解し,自ら記述できる.
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4thQ |
9週 |
中間試験の解説, 国民経済の仕組み |
22.マクロ経済など,国民全体の経済的枠組みについて理解する.
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10週 |
国民所得と景気変動 |
23.GDP(国内総生産)の成り立つ仕組みと,それを基にした経済動向の枠組みを理解する.
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11週 |
貨幣の機能と金融政策 |
24.貨幣の経済学的意味づけと,中央銀行の行う金融政策の意味を理解する.
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12週 |
日本経済の歩み(昭和30年代まで) |
25.戦後復興から高度経済成長期までの日本経済の歩みと諸要因を経済学的に理解する.
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13週 |
日本経済の歩み(昭和40年代以降~現代) |
26.高度経済成長後半からバブル崩壊に至るまでの日本経済の歩みを経済学的に理解する.
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14週 |
国際経済の枠組み |
27.貿易など国際経済の基本的枠組みと,円高など国際経済の問題を理解する.
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15週 |
国際経済体制とその展開 |
28.WTO(世界貿易機関)など国際経済組織の役割と,自由貿易の経済学的意味づけを理解する.
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 人文・社会科学 | 社会 | 公民的分野 | 人間の生涯における青年期の意義と自己形成の課題を理解し、これまでの哲学者や先人の考え方を手掛かりにして、自己の生き方および他者と共に生きていくことの重要性について考察できる。 | 3 | |
自己が主体的に参画していく社会について、基本的人権や民主主義などの基本原理を理解し、基礎的な政治・法・経済のしくみを説明できる。 | 3 | |
現代社会の考察 | 現代社会の特質や課題に関する適切な主題を設定させ、資料を活用して探究し、その成果を論述したり討論したりするなどの活動を通して、世界の人々が協調し共存できる持続可能な社会の実現について人文・社会科学の観点から展望できる。 | 3 | |
分野横断的能力 | 態度・志向性(人間力) | 態度・志向性 | 態度・志向性 | 周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。 | 3 | |
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて計画ができる。 | 3 | |
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。 | 3 | |
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。 | 3 | |
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。 | 3 | |
チームで協調・共同することの意義・効果を認識している。 | 3 | |
チームで協調・共同するために自身の感情をコントロールし、他者の意見を尊重するためのコミュニケーションをとることができる。 | 3 | |
当事者意識をもってチームでの作業・研究を進めることができる。 | 3 | |
チームのメンバーとしての役割を把握した行動ができる。 | 3 | |
リーダーがとるべき行動や役割をあげることができる。 | 3 | |
適切な方向性に沿った協調行動を促すことができる。 | 3 | |
リーダーシップを発揮する(させる)ためには情報収集やチーム内での相談が必要であることを知っている | 3 | |
法令やルールを遵守した行動をとれる。 | 3 | |
他者のおかれている状況に配慮した行動がとれる。 | 3 | |
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。 | 3 | |
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。 | 3 | |
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。 | 3 | |
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。 | 3 | |
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。 | 3 | |
企業等における技術者・研究者等の実務を認識している。 | 3 | |
企業人としての責任ある仕事を進めるための基本的な行動を上げることができる。 | 3 | |
企業における福利厚生面や社員の価値観など多様な要素から自己の進路としての企業を判断することの重要性を認識している。 | 3 | |
企業には社会的責任があることを認識している。 | 3 | |
企業が国内外で他社(他者)とどのような関係性の中で活動しているか説明できる。 | 3 | |
調査、インターンシップ、共同教育等を通して地域社会・産業界の抱える課題を説明できる。 | 3 | |
企業活動には品質、コスト、効率、納期などの視点が重要であることを認識している。 | 3 | |
社会人も継続的に成長していくことが求められていることを認識している。 | 3 | |
技術者として、幅広い人間性と問題解決力、社会貢献などが必要とされることを認識している。 | 3 | |
技術者が知恵や感性、チャレンジ精神などを駆使して実践な活動を行った事例を挙げることができる。 | 3 | |
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業等でどのように活用・応用されているかを認識できる。 | 3 | |
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。 | 3 | |
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。 | 3 | |