微分積分Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 微分積分Ⅰ
科目番号 0038 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:LIBRARY 工学基礎&高専テキスト 微分積分(数理工学社) 問題集:微分積分問題集(数理工学社),ドリルと演習シリーズ 微分積分(電気書院)
担当教員 桑野 一成

到達目標

数列・微分・積分に関する基礎的概念を理解し,関連する基本的な計算法を習得し,関数の挙動の把握や求積問題等に応用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目11年生の数学の授業で学習した内容をよく理解し, 自在に応用できる.1年生の数学の授業で学習した内容を理解し, 応用できる.1年生の数学の授業で学習した内容の理解が不十分である.
評価項目2微分の基礎的な事項をよく理解し, 自在に応用できる.微分の基礎的な事項を理解し, 応用できる.微分の基礎的な事項の理解が不十分である.
評価項目3積分の基礎的な事項をよく理解し, 自在に応用できる.積分の基礎的な事項を理解し, 応用できる.積分の基礎的な事項の理解が不十分である.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1年生で学習した基礎数学の内容を基礎として,工学及び自然科学において多くの場面で利用される微分積分学の基本的な概念と手法について学ぶ.
授業の進め方・方法:
すべての内容は,学習・教育目標(B)〈基礎〉に対応する.
「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で修得する「知識・能力」に相当するものとする.
授業中の演習はグループ学習により進める場合がある.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>下記授業計画の「到達目標」の習得の度合いを前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験及び小テスト・課題により評価する.各項目の重みは概ね授業時間に比例する.評価結果において100点法で60点以上の成績を取得したとき目標を達成したとする.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期・後期ともに,中間試験を35%,期末試験を35%,課題・小テストを30%として,それぞれの期間毎に評価し,これらの平均値を最終評価とする.ただし,定期試験で60点に達していない者には再試験を課すことがあり,再試験の成績が定期試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えることがある.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>本教科の学習には基礎数学A,基礎数学Bで学習した全ての内容の修得が必要である.
<課題>長期休暇中および各単元ごとに個人に対する課題・小テストを課す.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 等差数列・等比数列の定義や例,一般項,和などの計算 1.等差数列・等比数列の定義や例を理解し,一般項,和などが計算できる.
2週 いろいろな数列の和の求め方 上記1.
3週 漸化式や帰納法 2.漸化式や帰納法が使える.
4週 無限数列の極限,無限級数の和 3.簡単な無限数列の極限,無限級数の和が求めれる.
5週 関数の極限 4.関数の極限が計算できる.
6週 導関数,微分係数の定義と意味 5.導関数,微分係数の定義と意味を把握している,
7週 基本的な関数の導関数. 6.基本的な関数の導関数が計算できる.
8週 中間試験 上記1~6.
2ndQ
9週 積の微分法・商の微分法 7.積の微分法・商の微分法・合成関数の微分が使える.
10週 合成関数の微分法 上記7.
11週 三角関数の微分 8.三角関数・指数対数関数の微分ができる.
12週 指数・対数関数の微分 上記8.
13週 接線・法線の方程式 9.接線・法線の方程式が求められる.
14週 増減表とグラフ 10.増減表を使い極値を求めグラフが描ける.
15週 関数の極大値・極小値,最大値・最小値 上記10.
16週
後期
3rdQ
1週 微分の復習 上記1~10.
2週 不定積分の定義とその例① 11.不定積分の定義を理解し簡単な関数が積分できる.
3週 不定積分の定義とその例② 上記11.
4週 置換積分 12.置換積分が使える.
5週 部分積分 13.部分積分が使える.
6週 有理式の積分 14.簡単な部分分数分解を利用した有理式の積分ができる.
7週 中間試験 上記11~14.
8週 三角関数を含む関数の積分 15.簡単な三角関数を含む関数の積分ができる.
4thQ
9週 定積分の定義 16.微積分の基本定理を知り定積分の計算ができる.
10週 定積分での置換積分 17.定積分での置換積分・部分積分ができる.
11週 定積分での部分積分 上記17.
12週 面積・体積の計算法① 18.定積分を利用し面積・体積等が計算できる.
13週 面積・体積の計算法② 上記18.
14週 面積・体積の計算法③ 上記18.
15週 曲線の長さの計算法 上記18.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学整式の加減乗除の計算や、式の展開ができる。3
因数定理等を利用して、4次までの簡単な整式の因数分解ができる。3
分数式の加減乗除の計算ができる。3
実数・絶対値の意味を理解し、絶対値の簡単な計算ができる。3
平方根の基本的な計算ができる(分母の有理化も含む)。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
因数定理等を利用して、基本的な高次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
無理方程式・分数方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
恒等式と方程式の違いを区別できる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
分数関数や無理関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
簡単な場合について、関数の逆関数を求め、そのグラフをかくことができる。3
累乗根の意味を理解し、指数法則を拡張し、計算に利用することができる。3
指数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
指数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
対数の意味を理解し、対数を利用した計算ができる。3
対数関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
対数関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
角を弧度法で表現することができる。3
三角関数の性質を理解し、グラフをかくことができる。3
加法定理および加法定理から導出される公式等を使うことができる。3
三角関数を含む簡単な方程式を解くことができる。3
三角比を理解し、簡単な場合について、三角比を求めることができる。3
一般角の三角関数の値を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3
等差数列・等比数列の一般項やその和を求めることができる。3
総和記号を用いた簡単な数列の和を求めることができる。3
不定形を含むいろいろな数列の極限を求めることができる。2
無限等比級数等の簡単な級数の収束・発散を調べ、その和を求めることができる。2
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。3
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。3
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。3
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。3
簡単な場合について、関数の極限を求めることができる。2
微分係数の意味や、導関数の定義を理解し、導関数を求めることができる。3
積・商の導関数の公式を用いて、導関数を求めることがができる。3
合成関数の導関数を求めることができる。3
三角関数・指数関数・対数関数の導関数を求めることができる。3
逆三角関数を理解し、逆三角関数の導関数を求めることができる。1
関数の増減表を書いて、極値を求め、グラフの概形をかくことができる。2
極値を利用して、関数の最大値・最小値を求めることができる。3
簡単な場合について、関数の接線の方程式を求めることができる。3
不定積分の定義を理解し、簡単な不定積分を求めることができる。2
置換積分および部分積分を用いて、不定積分や定積分を求めることができる。3
定積分の定義と微積分の基本定理を理解し、簡単な定積分を求めることができる。2
分数関数・無理関数・三角関数・指数関数・対数関数の不定積分・定積分を求めることができる。2
簡単な場合について、曲線で囲まれた図形の面積を定積分で求めることができる。3
簡単な場合について、立体の体積を定積分で求めることができる。2
簡単な1変数関数の局所的な1次近似式を求めることができる。3

評価割合

定期試験課題小テスト合計
総合評価割合702010100
配点702010100