機械工作法

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2019
授業科目 機械工作法
科目番号 0039 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 「新機械工作」(実教出版)
担当教員 佐脇 豊,陳 妍

到達目標

産業界で使用されている基本的な工作法を理解し,その概要を図などと共に記述できるとともに,機械技術者としての基本的な技術用語を理解して記述することができ,その利用例などを説明出来る.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械工作法に関する基本事項を理解し,応用問題が解ける機械工作法に関する基本事項を理解し,基本問題が解ける機械工作法に関する基本事項を理解できず,基本問題が解けない
評価項目2
評価項目3

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械技術者として必要な工作技術やその応用などを学びながら,機械設計などで必須となる技術者センスを身に付ける.また,工作機械の構造や刃物・機械要素などの工作に必要な全てに関する基本的な知識を習得する.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>に対応する
・授業は講義形式で行う
・授業計画における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「到達目標」1~18の確認を小テスト・課題,前期中間試験,後期中間試験,前期期末試験,学年末試験で行う.1~18に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法と評価基準>
前期中間・前期末・後期中間・学年末の試験結果を80%,小テスト・課題提出の結果を20%として,それぞれの期間毎に評価し,これらの平均値を最終評価とする.ただし,前期中間・期末および後期中間の評価で60点に達していない学生のなかで,平均点の半分以上の点数の学生については再試験を行い,再試験の成績が該当する期間の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの期間の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.学年末試験についての再試験については実施しない.
<単位修得要件> 
課題を全て提出し,学業成績で60点以上を取得すること.ただし,60点以上の学業成績において課題提出のない時は,59点以下の評価とする.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 
機械工作実習で取り扱った工作機械に関すること.機械工学序論で経験した製作品完成までの具体的な方法など.
<レポート等>
必要に応じて課題提出を実施する.
<備考> 
この科目ではものづくりにどのような方法、機械が使われているかを理解することが重要である.本科目は後に学習する機械加工学,機械設計法の基礎となる科目である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機械の作りと工作法 1.機械が発達してきた流れを具体的な製品とともに理解できる
2週 機械材料(機械的性質)  2.機械材料の機械的性質,結晶構造を説明できる.
3週 機械材料(結晶構造) 上記2
4週 機械材料(鉄鋼材料) 3.鉄鋼材料の特性について説明できる.
5週 機械材料(非鉄金属,非金属材料) 4.非鉄材料,非金属材料の特性について説明できる.
6週 鋳造(鋳造法) 5.鋳造における鋳造法,材料の融点を説明できる.
7週 鋳造(溶解)  上記5
8週 中間試験 中間試験までに学習した内容を説明することができる.
2ndQ
9週 溶接 6.付加加工について説明できる.
10週 接合 上記6
11週 塑性加工(素材加工) 7.成形加工について説明できる.
12週 塑性加工(成形加工) 上記7
13週 切削加工(工作機械の種類および切削工具について) 8.切削工具について説明できる.
14週 切削加工(切削理論について) 9.切削理論について説明できる.
15週 切削加工(切削加工の効率化について) 上記9
16週
後期
3rdQ
1週 砥粒加工(研削加工) 10.研削加工,砥粒加工について説明できる.
2週 砥粒加工(研磨加工) 上記10
3週 砥粒加工(研削理論について) 11.研削理論について説明できる.
4週 表面処理  12.PVD,CVDについて説明できる.
5週 コンピュータを利用した設計・開発 13.コンピュータを利用した設計・開発について説明できる
6週 NC工作機械について  14.工作機械の制御と実際の方法について説明できる.
7週 NC工作機械の制御 上記14
8週 中間試験 後期中間までに学習した内容を説明できる
4thQ
9週 産業用ロボット 15.産業用ロボット,生産の自動化について説明できる.
10週 工場の自動化 上記15
11週 計測の基礎 16.計測の基礎と,実査記の計測について説明できる.
12週 実際の計測方法 上記16
13週 設計から生産までの生産管理 17.管理システムについて説明できる.
14週 管理システム 上記17
15週 環境と生産システム 18.環境と生産システムについて説明できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野工作鋳物の作り方、鋳型の要件、構造および種類を説明できる。4
精密鋳造法、ダイカスト法およびその他の鋳造法における鋳物の作り方を説明できる。4
鋳物の欠陥について説明できる。4
溶接法を分類できる。4
ガス溶接の接合方法とその特徴、ガスとガス溶接装置、ガス溶接棒とフラックスを説明できる。4
アーク溶接の接合方法とその特徴、アーク溶接の種類、アーク溶接棒を説明できる。4
サブマージアーク溶接、イナートガスアーク溶接、炭酸ガスアーク溶接で用いられる装置と溶接のしくみを説明できる。4
切削加工の原理、切削工具、工作機械の運動を説明できる。4
バイトの種類と各部の名称、旋盤の種類と構造を説明できる。4
フライスの種類と各部の名称、フライス盤の種類と構造を説明できる。4
ドリルの種類と各部の名称、ボール盤の種類と構造を説明できる。4
切削工具材料の条件と種類を説明できる。4
切削速度、送り量、切込みなどの切削条件を選定できる。4
切削のしくみと切りくずの形態、切削による熱の発生、構成刃先を説明できる。4
研削加工の原理、円筒研削と平面研削の研削方式を説明できる。4
砥石の三要素、構成、選定、修正のしかたを説明できる。4
ホーニング、超仕上げ、ラッピングなどの研削加工を説明できる。4

評価割合

試験課題合計
総合評価割合955100
配点955100