工学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 工学実験
科目番号 0059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 「機械工学実験テキスト」 (鈴鹿工業高等専門学校・機械工学科)
担当教員 近藤 邦和,末次 正寛,佐脇 豊,藤松 孝裕,白井 達也,白木原 香織

到達目標

機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方や実験手法を理解しており,データの正確な解析,工学的考察ができ,さらに,得られた結果を論理的にまとめ,報告できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方や実験手法を理解している.機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方を理解している.機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方を理解していない.
評価項目2実験結果の正確な解析,工学的考察ができる.実験結果の正確な解析ができる.実験結果の正確な解析ができない.
評価項目3得られた結果を論理的にまとめ,報告できる.得られた結果を論理的にまとめることができる.得られた結果を論理的にまとめることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学実験は,機械工学・電気工学に関する基礎的な物理現象を実験によって十分に理解し,講義では得られない具体的な基本的概念の習得を目的とする.さらに各種測定器の原理,操作方法,データの解析方法を学習する.また,実験結果を簡潔かつ正確にレポートにまとめる能力の習得を目指す.
授業の進め方・方法:
・第1週~14週までの内容はすべて学習・教育到達目標(B) <専門>,JABEE基準1(2)(d)(2)a)に相当している.
・本授業では,各授業の始めの30分間を用いて,前回の実験の報告書をチェック(口頭試問含む)した後,実験を行っている.
注意点:
実験は6班に分け,各班に設定された実験テーマを行う.上に示した各週に行うテーマは1グループのみの例である.他のグループは順に異なる実験テーマを行うことになる.各実験の報告書については,翌週の実験開始30分間を用いて,当該担当教員がチェック(口頭試問含む)を行なう.要求される内容を全て満たさない報告書は受理しない.
本教科は後に学習する「卒業研究」,「特別研究(専攻科)」の基礎となる教科である.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
第1~3学年で学ぶ数学や物理理数科のほか,機械工学序論,機械工作法,機械加工学,電気工学概論,メカトロニクス,材料力学Ⅰ,熱・流体工学基礎,総合実習などの機械や電気工学に関する基礎的知識が必要となる.
<学業成績の評価方法および評価基準> 
成績は,各テーマの報告書を100点満点で採点し,その平均点で評価する.
<単位修得要件> 
各テーマに対応する報告書をすべて提出し,学業成績で60点以上の評価を受けること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(テーマ説明,誤差/有効桁数など基礎知識) 1.報告書の作成様式を理解し,明瞭・明確な報告書を作成できる.
2週 報告書作成に関する個別指導 上記1
3週 電位降下法による電気抵抗の測定およびブリッジ回路による電気抵抗の特性測定 2.電位降下法とブリッジ回路の原理を理解し,その使用法を習得している.
4週 旋削における加工面あらさの測定 3.表面あらさの定義を理解し,その利用法を習得している.
5週 PLCを用いたシーケンス制御 4.シーケンサの原理を理解し,基本的なラダー図を読解できる.
6週 産業用ロボットのプログラミング 5.多関節ロボットの機構について説明でき,ロボットの制御プログラムを理解できる
7週 金属の組織検査 6.鋼と鋳鉄の組織を観察しながら金属組織概要を理解できる.
8週 鋼の熱処理 7.鋼の熱処理工程と代表的な組織について判定できる.
4thQ
9週 引張試験 8.鋼材の応力ひずみ線図が理解でき,弾性定数を計算できる.
10週 硬さおよび曲げ試験 9.種々の硬度測定器を使用し,材料の硬度を測ることができ,はりの曲げにより生じる応力分布を評価できる.
11週 熱電対の検定 10.温度計測に用いる熱電対の原理・構造が理解でき,二次の最小二乗法による関係曲線を算出することができる.
12週 内燃機関の性能試験 11.ディーゼル機関あるいはガソリン機関の構造が説明でき,熱勘定や機械効率を算出することができる.
13週 円柱表面上の圧力分布測定 12.円柱表面上の圧力分布測定データより圧力係数と抗力係数を求めることができる.
14週 円柱後流の速度測定 13.熱線流速計の原理を理解し,円柱後流の速度を測定することができ,測定データより抗力係数を求めることができる.
15週 報告書の作成 上記1
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合01000000100
配点01000000100