応用数学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 応用数学Ⅰ
科目番号 0059 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 3
開設期 後期 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「高専の数学3」田代・難波 編(森北出版)問題集:「新編 高専の数学3 問題集」田代 編(森北出版)
担当教員 正木 彰伍

到達目標

工学の諸問題で数式化された微分方程式の中で,解が容易に見出される非常に重要な1階および2階の微分方程式を解くことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1変数分離形を応用して微分方程式を解くことができる.変数分離形の微分方程式を解くことができる.変数分離形の微分方程式を解くことができない.
評価項目2工学の基本的な問題で一階線型微分方程式,完全微分方程式が現れる場合に,それを正しく立式し解くことができる.一階線型微分方程式,完全微分方程式を解くことができる.一階線型微分方程式,完全微分方程式を解くことができない.
評価項目3工学の基本的な問題で定数係数二階線型微分方程式が現れる場合に,それを正しく立式し解くことができる.定数係数二階線型微分方程式を解くことができる.定数係数二階線型微分方程式を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
1階微分方程式と2階微分方程式を学習する.微分方程式の解法は工学にとって必須のものであり,道具として自由に使いこなせるようになることを目標とする.今まで学んできた微分積分学の生きた知識が要求されるので,講義の際に確認していきたい.
授業の進め方・方法:
・授業の内容はすべて,学習・教育到達目標(B)<専門>に相当する.
・授業は講義形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
 「到達目標」1~8の習得の度合を,中間試験,期末試験,レポートにより評価する.達成度評価における「到達目標」の重みは,1の概念を理解した上で,2~8を同じとする.各試験において,合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
後期中間・学年末の2回の試験結果の平均点を100%として評価する.再試験を実施する場合がある.再試験の成績が本試験の成績を上回った場合には,60点を上限として本試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.その他詳細は授業時間中にアナウンスする.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
微積分の全ての知識.その他,低学年の数学の授業で学んだこと.
<レポート等> 
理解を深めるため,演習課題を与える.
<備考>  
微積分のあらゆる知識を使うので,低学年で学んだことの復習を十分にすること.疑問が生じたら直ちに質問すること.本教科は後に学習する応用数学Ⅱ,数学特講Ⅰ,Ⅱの基礎となる科目である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 微分方程式の例と考え方 1.微分方程式の概念が理解できる.
2週 変数分離形の微分方程式の解法 2.変数分離形の微分方程式が解ける.
3週 同次形の微分方程式の解法 3.同次形の微分方程式が解ける.
4週 1階線形微分方程式の解法(一般解の導出とその適用) 4.1階線形微分方程式が定数変化法を用いて解ける.
5週 1階線形微分方程式の解法(定数変化法による解法) 上記4
6週 完全微分方程式の解法 5.完全形微分方程式が解ける.
7週 1階線形微分方程式の工学問題への応用 上記1,4
8週 後期中間試験 上記1~5
4thQ
9週 中間試験の解説,2階微分方程式への導入 上記1~5(解説)
6.2階微分方程式を1階微分方程式になおす方法により,解ける.
10週 2階線形微分方程式の例,1階線形微分方程式になおす方法(yを含まない場合,変数xを含まない場合) 上記1,6
11週 定数係数2階同次線形微分方程式の解法 7.定数係数2階同次線形微分方程式が解ける.
12週 定数係数2階線形微分方程式の解法 8.定数係数2階線形微分方程式が解ける.
13週 定数係数2階線形微分方程式の特殊解の求め方 上記7,8
14週 2階微分方程式の初期値問題と境界値問題 上記7,8
15週 2階微分方程式の工学問題への応用 上記1,7,8
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学微分方程式の意味を理解し、簡単な変数分離形の微分方程式を解くことができる。3
簡単な1階線形微分方程式を解くことができる。3
定数係数2階斉次線形微分方程式を解くことができる。3後13

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100