1,2学年で習得した数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微積分)や本年度習得する機械運動学,材料力学Ⅰ,熱流体工学基礎の基本的な演習問題を解き進めていくことにより,「多くの解を暗記する」のではなく,「考え方を身につけること」を目標とする.
概要:
基礎的な数学だけでなく本年度に習得する科目の理解を深め,種々の知識を活用して様々な場面で出会う問題の解決に結びつけるためには,未知の問題に取り組むことにより,自ら解を導く体験が重要である.本演習では,1,2学年で習得した数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微積分)や本年度習得する機械運動学,材料力学Ⅰ,熱流体工学基礎の基本的な考え方を説明し,小テスト形式で行う演習問題を解き進めていくことにより各科目の理解を深め,現象を整理する上での数学の重要性を学ぶと同時に,現象の背景にある物理的本質を見極める能力を身に付ける.
授業の進め方・方法:
・本授業の各項目は,すべて学習・教育到達目標 (B) <専門>に相当している.
・授業は講義・演習形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「到達目標」1~6の確認を小テスト,前期中間試験,前期末試験,後期中間試験および学年末試験で行う.各試験における配点の比率は,概ね「到達目標」に記述のとおりとする.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
前期中間成績:小テストを40%,前期中間試験を60%として評価する.
前期末成績 :小テストを40%,前期末試験を60%として評価し,前期中間成績の結果と平均する.
後期中間成績:小テストを40%,後期中間試験を60%として評価する.
学年末成績 :小テストを40%,学年末試験を60%として評価し,後期中間成績の結果と平均する.その平均と前期末成績の平均点とする.
また,前期中間,前期末,後期中間および学年末試験については再試験を行わない.
<単位修得要件>
学業成績の評価方法によって,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
本演習は,物理,数学の基礎知識,機械運動学,材料力学Ⅰ,熱流体工学基礎の基本的な考え方を理解していることが望ましい.
<レポート等>
理解度を把握するため,適宜,小テストを行う.
<備考>
現象を理解するための数学の重要性,あるいは,数式の背景にある現象および物理的意味を充分に理解することが重要である.
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
基礎数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微分,積分)の復習 |
1.基礎数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微分,積分)に関連する計算ができる.
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2週 |
基礎数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微分,積分)の復習 |
上記1
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3週 |
基礎数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微分,積分)の復習 |
上記1
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4週 |
基礎数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微分,積分)の復習 |
上記1
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5週 |
基礎数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微分,積分)の復習 |
上記1
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6週 |
基礎数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微分,積分)の復習 |
上記1
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7週 |
基礎数学(三角関数,指数関数,対数関数,高次方程式・不等式,因数分解,微分,積分)の復習 |
上記1
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8週 |
前期中間試験 |
上記1
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2ndQ |
9週 |
中間試験の解説および解答 |
上記1
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10週 |
機械運動学(力およびモーメントのつりあい,重心・分布力),材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮)の復習 |
2.機械運動学(力およびモーメントのつりあい,重心・分布力)に関連する計算ができる. 3.材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮)を理解し,それに関する計算ができる.
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11週 |
機械運動学(力およびモーメントのつりあい,重心・分布力),材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮)の復習 |
上記 2,3
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12週 |
機械運動学(力およびモーメントのつりあい,重心・分布力),材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮)の復習 |
上記 2,3
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13週 |
機械運動学(力およびモーメントのつりあい,重心・分布力),材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮)の復習 |
上記 2,3
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14週 |
機械運動学(力およびモーメントのつりあい,重心・分布力),材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮)の復習 |
上記 2,3
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15週 |
機械運動学(力およびモーメントのつりあい,重心・分布力),材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮)の復習 |
上記 2,3
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16週 |
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後期 |
3rdQ |
1週 |
材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮,SFD と BMD,断面二次モーメントと断面係数)の復習 |
4.材料力学(SFD と BMD,断面二次モーメントと断面係数)を理解し,それに関する計算ができる.
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2週 |
材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮,SFD と BMD,断面二次モーメントと断面係数)の復習 |
上記 4
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3週 |
材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮,SFD と BMD,断面二次モーメントと断面係数)の復習 |
上記 4
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4週 |
材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮,SFD と BMD,断面二次モーメントと断面係数)の復習 |
上記 4
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5週 |
材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮,SFD と BMD,断面二次モーメントと断面係数)の復習 |
上記 4
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6週 |
材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮,SFD と BMD,断面二次モーメントと断面係数)の復習 |
上記 4
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7週 |
材料力学(応力とひずみ,引張りと圧縮,SFD と BMD,断面二次モーメントと断面係数)の復習 |
上記 4
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8週 |
前期中間試験 |
上記 3,4
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4thQ |
9週 |
中間試験の解説および解答 熱流体工学基礎(第一法則,理想気体の状態変化) |
5.熱力学(第一法則,理想気体の状態変化)を理解し,それに関する計算ができる.
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10週 |
熱流体工学基礎(第一法則,理想気体の状態変化) |
上記 5
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11週 |
熱流体工学基礎(第一法則,理想気体の状態変化) |
上記 5
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12週 |
熱流体工学基礎(第一法則,理想気体の状態変化) |
上記 5
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13週 |
熱流体工学基礎(流体の性質,静水力学) |
6.水力学(流体の性質,静水力学)を理解し,それに関する計算ができる.
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14週 |
熱流体工学基礎(流体の性質,静水力学) |
上記 6
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15週 |
熱流体工学基礎(第一法則,理想気体の状態変化,流体の性質,静水力学) |
上記 5,6
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16週 |
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分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
専門的能力 | 分野別の専門工学 | 機械系分野 | 力学 | 力は、大きさ、向き、作用する点によって表されることを理解し、適用できる。 | 3 | |
一点に作用する力の合成と分解を図で表現でき、合力と分力を計算できる。 | 3 | |
一点に作用する力のつりあい条件を説明できる。 | 3 | |
力のモーメントの意味を理解し、計算できる。 | 3 | |
偶力の意味を理解し、偶力のモーメントを計算できる。 | 3 | |
着力点が異なる力のつりあい条件を説明できる。 | 3 | |
重心の意味を理解し、平板および立体の重心位置を計算できる。 | 3 | |
両端固定棒や組合せ棒などの不静定問題について、応力を計算できる。 | 3 | |
線膨張係数の意味を理解し、熱応力を計算できる。 | 3 | |
引張荷重や圧縮荷重が作用する棒の応力や変形を計算できる。 | 3 | |
ねじりを受ける丸棒のせん断ひずみとせん断応力を計算できる。 | 3 | |
丸棒および中空丸棒について、断面二次極モーメントと極断面係数を計算できる。 | 3 | |
軸のねじり剛性の意味を理解し、軸のねじれ角を計算できる。 | 3 | |
はりの定義や種類、はりに加わる荷重の種類を説明できる。 | 3 | |
はりに作用する力のつりあい、せん断力および曲げモーメントを計算できる。 | 3 | |
各種の荷重が作用するはりのせん断力線図と曲げモーメント線図を作成できる。 | 3 | |
曲げモーメントによって生じる曲げ応力およびその分布を計算できる。 | 3 | |
各種断面の図心、断面二次モーメントおよび断面係数を理解し、曲げの問題に適用できる。 | 3 | |
各種のはりについて、たわみ角とたわみを計算できる。 | 3 | |
熱流体 | 流体の定義と力学的な取り扱い方を理解し、適用できる。 | 3 | |
流体の性質を表す各種物理量の定義と単位を理解し、適用できる。 | 3 | |
絶対圧力およびゲージ圧力を説明できる。 | 3 | |
パスカルの原理を説明できる。 | 3 | |
液柱計やマノメーターを用いた圧力計測について問題を解くことができる。 | 3 | |
熱力学で用いられる各種物理量の定義と単位を説明できる。 | 3 | |
閉じた系と開いた系、系の平衡、状態量などの意味を説明できる。 | 3 | |
熱力学の第一法則を説明できる。 | 3 | |
閉じた系と開いた系について、エネルギー式を用いて、熱、仕事、内部エネルギー、エンタルピーを計算できる。 | 3 | |
閉じた系および開いた系が外界にする仕事をp-V線図で説明できる。 | 3 | |
理想気体の圧力、体積、温度の関係を、状態方程式を用いて説明できる。 | 3 | |
定積比熱、定圧比熱、比熱比および気体定数の相互関係を説明できる。 | 3 | |
内部エネルギーやエンタルピーの変化量と温度の関係を説明できる。 | 3 | |
等圧変化、等積変化、等温変化、断熱変化、ポリトロープ変化の意味を理解し、状態量、熱、仕事を計算できる。 | 3 | |