工学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2018
授業科目 工学実験
科目番号 0074 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 「機械工学実験テキスト」 (鈴鹿工業高等専門学校・機械工学科)
担当教員 末次 正寛,近藤 邦和,藤松 孝裕,白井 達也,陳 妍,正木 彰伍

到達目標

機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方や実験手法を理解しており,データの正確な解析,工学的考察ができ,さらに,得られた結果を論理的にまとめ,報告できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方や実験手法を理解している.機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方を理解している.機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方を理解していない.
評価項目2実験結果の正確な解析,工学的考察ができる.実験結果の正確な解析ができる.実験結果の正確な解析ができない.
評価項目3得られた結果を論理的にまとめ,報告できる.得られた結果を論理的にまとめることができる.得られた結果を論理的にまとめることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学実験は,機械工学・電気工学に関する基礎的な物理現象を実験によって十分に理解し,講義では得られない具体的な基本的概念の習得を目的とする.さらに各種測定器の原理,操作方法,データの解析方法を学習する.また,実験結果を簡潔かつ正確にレポートにまとめる能力の習得を目指す.
授業の進め方・方法:
・第1週~14週までの内容はすべて学習・教育到達目標(B) <専門>,JABEE基準1(2)(d)(2)a)に相当している.
・本授業では,各授業の始めの30分間を用いて,前回の実験の報告書をチェック(口頭試問含む)した後,実験を行っている.
注意点:
実験は6班に分け,各班に設定された実験テーマを行う.上に示した各週に行うテーマは1グループのみの例である.他のグループは順に異なる実験テーマを行うことになる.各実験の報告書については,翌週の実験開始30分間を用いて,当該担当教員がチェック(口頭試問含む)を行なう.要求される内容を全て満たさない報告書は受理しない.
本教科は後に学習する「卒業研究」,「特別研究(専攻科)」の基礎となる教科である.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
第1~3学年で学ぶ数学や物理理数科のほか,機械工学序論,機械工作法,機械加工学,電気工学概論,メカトロニクス,材料力学Ⅰ,熱・流体工学基礎,総合実習などの機械や電気工学に関する基礎的知識が必要となる.
<学業成績の評価方法および評価基準> 
成績は,各テーマの報告書を100点満点で採点し,その平均点で評価する.
<単位修得要件> 
各テーマに対応する報告書をすべて提出し,学業成績で60点以上の評価を受けること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(テーマ説明,誤差/有効桁数など基礎知識) 1.報告書の作成様式を理解し,明瞭・明確な報告書を作成できる.
2週 報告書作成に関する個別指導 上記1
3週 電位降下法による電気抵抗の測定およびブリッジ回路による電気抵抗の特性測定 2.電位降下法とブリッジ回路の原理を理解し,その使用法を習得している.
4週 旋削における加工面あらさの測定 3.表面あらさの定義を理解し,その利用法を習得している.
5週 PLCを用いたシーケンス制御 4.シーケンサの原理を理解し,基本的なラダー図を読解できる.
6週 産業用ロボットのプログラミング 5.多関節ロボットの機構について説明でき,ロボットの制御プログラムを理解できる
7週 金属の組織検査 6.鋼と鋳鉄の組織を観察しながら金属組織概要を理解できる.
8週 鋼の熱処理 7.鋼の熱処理工程と代表的な組織について判定できる.
4thQ
9週 引張試験 8.鋼材の応力ひずみ線図が理解でき,弾性定数を計算できる.
10週 硬さおよび曲げ試験 9.種々の硬度測定器を使用し,材料の硬度を測ることができ,はりの曲げにより生じる応力分布を評価できる.
11週 熱電対の検定 10.温度計測に用いる熱電対の原理・構造が理解でき,二次の最小二乗法による関係曲線を算出することができる.
12週 内燃機関の性能試験 11.ディーゼル機関あるいはガソリン機関の構造が説明でき,熱勘定や機械効率を算出することができる.
13週 円柱表面上の圧力分布測定 12.円柱表面上の圧力分布測定データより圧力係数と抗力係数を求めることができる.
14週 円柱後流の速度測定 13.熱線流速計の原理を理解し,円柱後流の速度を測定することができ,測定データより抗力係数を求めることができる.
15週 報告書の作成 上記1
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合01000000100
配点01000000100