社会学Ⅰ

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 2017
授業科目 社会学Ⅰ
科目番号 0083 科目区分 一般 / 選択
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 1
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 前期 週時間数 2
教科書/教材 ノート講義
担当教員 竹野 富之

到達目標

本講義を通じて,受講者は,グローバル化の概念に近代社会理論がどのように関わっているのか,理解する.そして,その知識を踏まえ,グローバル化がアジアにどのような影響を与えているのか,より深く考える眼を養う.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1日本を含む世界の様々な生活文化,民族・宗教などの文化的諸事象について,社会人類学の観点から応用的に理解出来る.日本を含む世界の様々な生活文化,民族・宗教などの文化的諸事象について,社会人類学の観点から理解出来る.日本を含む世界の様々な生活文化,民族・宗教などの文化的諸事象について,社会人類学の観点から理解出来ない.
評価項目2国家間や国家内で見られる,いわゆる民族問題など,文化的相違に起因する諸問題ついて,社会人類学の観点から応用的に理解出来る.国家間や国家内で見られる,いわゆる民族問題など,文化的相違に起因する諸問題ついて,社会人類学の観点から理解出来る.国家間や国家内で見られる,いわゆる民族問題など,文化的相違に起因する諸問題ついて,社会人類学の観点から理解出来ない.
評価項目3文化の多様性を認識し,互いの文化を尊重することの大切さ,自国の伝統の重要性を応用的に理解出来る.文化の多様性を認識し,互いの文化を尊重することの大切さ,自国の伝統の重要性を理解出来る.文化の多様性を認識し,互いの文化を尊重することの大切さ,自国の伝統の重要性を理解出来ない.
評価項目4社会人類学的知見に基づいて,自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて応用的に理解出来る.社会人類学的知見に基づいて,自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解出来る.社会人類学的知見に基づいて,自分が人としていかに生きるべきと考えられてきたかについて理解出来ない.
評価項目5宗教研究を通じて,好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを応用的に理解出来る.宗教研究を通じて,好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解出来る.宗教研究を通じて,好ましい社会と人間のかかわり方についてどのように考えられてきたかを理解出来ない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
近年,東南アジアは,私達にとって,身近な地域となってきています.中部国際空港からマレーシアのクアラルンプールまで7時間,エアーアジアですと,チケット料金は,往復で3万円台と安くなりました.今後は,そうした格安航空会社を利用し,マレーシアやその他の東南アジア諸国からも多くの旅行客が日本にやってくることでしょう.そこで問われるのは,彼らとどう接するべきか?という問題です.
本講義では,東南アジアの社会,宗教に関するトピックスをあげ,彼らと国際交流する上での基礎知識を教授したいと思います.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は学習・教育到達目標(A)<視野>及び<技術者倫理>とJABEE基準1(1)(a)及び(b)に対応する.
・授業は講義形式で行う。講義中は集中して聴講する.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
下記授業計画の「到達目標」を網羅した中間試験,定期試験を1回ずつ実施する.また,レポートも出題し,目標の達成度を評価する.各「到達目標」に関する重みは概ね均等とする.合計点の80%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
前期中間試験,前期末試験を80%,レポートの結果を20%として評価する.ただし,前期中間試験,前期末試験とも再試験を行わない.
<単位修得要件>
前期中間試験,前期末試験,レポートの結果,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
本教科は,社会人類学の基礎的な理論とアジア地域の諸文化について学ぶ科目である.
<レポート等>レポートのための自宅学習を課す.
<備考>本講義を通じて、学生は東南アジアの言語の基礎について学ぶ.授業では,レジメを用い,解説をしていく.なお,毎回,授業の感想の提出を求めるので,内容の把握に努めること.                                    

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 イントロダクション 1.社会人類学の基本的な概念を理解する.
2週 グローバリズムと社会進化論① 2.古典的な社会進化論について理解する.
3週 グローバリズムと社会進化論② 3.社会進化論が社会人類学に与えた影響について理解する.
4週 グローバリズムと社会進化論③ 4.社会進化論の革新への指向性がグローバリズムを生んだことについて理解できる.
5週 台湾アミ族の母系社会① 5.母系社会の概要を理解する.
6週 台湾アミ族の母系社会② 6.台湾の歴史と日本との関係について解説する.
7週 台湾アミ族の母系社会③ 7.母系社会における母方おじの役割について理解する.
8.あるアミ族の青年の離婚問題から母系社会の変容を理解する.
8週 中間試験 目標1~8の内容を説明できる.
2ndQ
9週 日本人の宗教観① 9.日本人の宗教観に神道や仏教が与えた影響を理解する.
10週 日本人の宗教観② 10.日本人の宗教観に天皇崇拝が与えた影響を理解する.
11週 日本人の宗教観③ 11.日本人とイスラームとの関係について理解する.
12週 日本人の宗教観④ 12.現在の日本人がなぜ無宗教を標榜するのか理解する.
13週 イスラームとジェンダー① 13.ジェンダー(性差)に関する研究動向を理解する.
14週 イスラームとジェンダー② 14.イスラームは女性に対して差別的ではないことを理解する.
15週 イスラームとジェンダー③ 15.マレーシアの事例からイスラームとジェンダーの関係について理解する.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学国語国語論理的な文章(論説や評論)の構成や展開を的確にとらえ、要約できる。3
論理的な文章(論説や評論)に表された考えに対して、その論拠の妥当性の判断を踏まえて自分の意見を述べることができる。3
文学的な文章(小説や随筆)に描かれた人物やものの見方を表現に即して読み取り、自分の意見を述べることができる。3
常用漢字の音訓を正しく使える。主な常用漢字が書ける。3
類義語・対義語を思考や表現に活用できる。3
社会生活で使われている故事成語・慣用句の意味や内容を説明できる。3
専門の分野に関する用語を思考や表現に活用できる。3
実用的な文章(手紙・メール)を、相手や目的に応じた体裁や語句を用いて作成できる。3
報告・論文の目的に応じて、印刷物、インターネットから適切な情報を収集できる。3
収集した情報を分析し、目的に応じて整理できる。3
報告・論文を、整理した情報を基にして、主張が効果的に伝わるように論理の構成や展開を工夫し、作成することができる。3
作成した報告・論文の内容および自分の思いや考えを、的確に口頭発表することができる。3
課題に応じ、根拠に基づいて議論できる。3
相手の立場や考えを尊重しつつ、議論を通して集団としての思いや考えをまとめることができる。3
新たな発想や他者の視点の理解に努め、自分の思いや考えを整理するための手法を実践できる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
他者の意見を聞き合意形成することができる。3
合意形成のために会話を成立させることができる。3
グループワーク、ワークショップ等の特定の合意形成の方法を実践できる。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
グループワーク、ワークショップ等による課題解決への論理的・合理的な思考方法としてブレインストーミングやKJ法、PCM法等の発想法、計画立案手法など任意の方法を用いることができる。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3

評価割合

試験課題相互評価態度発表その他合計
総合評価割合80200000100
配点80200000100