到達目標
渦巻きポンプの構造,仕様が説明でき,仕様を満たす設計が完成でき,組立図および各部品図の製図が完成できる.
ルーブリック
| 理想的な到達レベルの目安 | 標準的な到達レベルの目安 | 未到達レベルの目安 |
評価項目1 | 渦巻きポンプの構造,仕様が説明でき,設計に応用できる. | 渦巻きポンプの構造,仕様が説明できる. | 渦巻きポンプの構造,仕様を理解していない. |
評価項目2 | 渦巻きポンプの設計書を完成し,期日までに,手書きによる製図が完成できる. | 渦巻きポンプの設計書を完成し,手書きによる製図が完成できる. | 渦巻きポンプの設計書を完成し,手書きによる製図が完成できない. |
評価項目3 | 渦巻きポンプの設計書に従い,期日までに,CADによる各部品図の製図が完成できる. | 渦巻きポンプの設計書に従い,CADによる製図が完成できる. | 渦巻きポンプの設計書に従い,CADによる製図が完成できない |
学科の到達目標項目との関係
教育方法等
概要:
流体工学に関する課題として,渦巻きポンプの設計および製図を行う.ポンプに要求される性能,およびその性能を満足するポンプの諸元を決定するための知識の修得を目指す.また,実際の製図を通して,各構成要素の役割を考えた上での総合的な設計に対する理解を深める.
授業の進め方・方法:
・第1週~15週までの内容はすべて,学習・教育到達目標(B)<専門>,[ JABEE基準1(2)(d)(2)a)]および(B)<展開>,[ JABEE基準1(2)(d)(2)d)] に相当している.
・授業は演習形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「到達目標」1~10を,設計書および製図図面により評価する.評価に対する「到達目標」の各項目の重みは同じである.満点の60%の得点で,目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>
設計書(60%),組立図(20%),部品図(20%)により評価する.ただし,設計書および図面のすべてが提出されない場合,0点で評価する.
<単位修得要件>
提出物をすべて提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
本教科の学習には,第4学年までの水力学,機械設計法,材料力学の知識および機械製図の習得が必要である.
<自己学習>
授業で保証する学習時間のほか,設計書(計算書)および組立図,部品図作成に要する学習時間が必要となる.設計書,部品図(CAD),組立図(手書き)を,それぞれの期限までに提出すること.
<備考>
各項目での計算書および図面は,その都度チェックを受ける必要がある.
授業計画
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週 |
授業内容 |
週ごとの到達目標 |
前期 |
1stQ |
1週 |
ポンプの分類と構造,揚水設備などの概要と設計課題の解説 |
1.各自の設計課題に応じて管路系の損失が計算できる.
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2週 |
ポンプ性能 : ポンプ口径,全揚程の解説と設計演習 |
2.全揚程,比速度の計算ができる.
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3週 |
電動機の所要動力の解説と設計演習 |
3.電動機の所要動力が計算できる.
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4週 |
羽根車(経験的係数を用いて表した設計用線図による設計法)の解説と設計演習 |
羽根車の設計について説明できる.
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5週 |
羽根曲線の製図 : 羽根車側断面図と三円弧法による羽根曲線の製図 |
4.三円弧法により羽根形状が決定できる.
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6週 |
羽根通路内の流れの減速率を算出し,羽根曲線形状などの再検討 |
羽根車の再検討を行うことができる.
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7週 |
吐出ケーシング(経験的方法によるケーシングの設計)の解説と設計演習 |
5.経験的方法を用いてケーシングの設計ができる.
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8週 |
ケーシングの設計と同時に製図を行い,その形状を検討 |
ケーシングの設計を行い、その形状の検討ができる.
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2ndQ |
9週 |
軸および軸受〔軸に作用する力(軸推力,ラジアル推力など)〕についての解説と設計演習 |
6.許容応力,危険速度を考慮して軸の設計ができる.
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10週 |
軸および軸受の設計(軸の強度計算と軸受の選定)についての解説と設計演習 |
7.軸受の選定およびその他の部品の設計を行い,設計書を完成できる.
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11週 |
設計書に基づいて組立図を製図①.設計値の再検討 |
8.手書きにて組立図の製図が完成できる.
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12週 |
組立図の製図②,設計値の再検討を行う |
上記8
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13週 |
組立図の製図③,設計値の再検討を行う |
上記8
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14週 |
部品図の製図(羽根車,軸) |
9.羽根車,軸の部品図がCADにより完成できる.
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15週 |
部品図の製図(吐出ケーシング,吸込カバー) |
10.吐出ケーシング,吸込カバーの部品図がCADにより完成できる.
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16週 |
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モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標
分類 | 分野 | 学習内容 | 学習内容の到達目標 | 到達レベル | 授業週 |
基礎的能力 | 数学 | 数学 | 数学 | 積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。 | 3 | |
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。 | 3 | |
ベクトルの定義を理解し、ベクトルの基本的な計算(和・差・定数倍)ができ、大きさを求めることができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの成分表示ができ、成分表示を利用して簡単な計算ができる。 | 3 | |
平面および空間ベクトルの内積を求めることができる。 | 3 | |
問題を解くために、ベクトルの平行・垂直条件を利用することができる。 | 3 | |
空間内の直線・平面・球の方程式を求めることができる(必要に応じてベクトル方程式も扱う)。 | 3 | |
行列の定義を理解し、行列の和・差・スカラーとの積、行列の積を求めることができる。 | 3 | |
逆行列の定義を理解し、2次の正方行列の逆行列を求めることができる。 | 3 | |
行列式の定義および性質を理解し、基本的な行列式の値を求めることができる。 | 3 | |
線形変換の定義を理解し、線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
合成変換や逆変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
平面内の回転に対応する線形変換を表す行列を求めることができる。 | 3 | |
評価割合
| 課題(設計書) | 課題(組立図) | 課題(部品図) | 合計 |
総合評価割合 | 60 | 20 | 20 | 100 |
配点 | 60 | 20 | 20 | 100 |