卒業研究

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成30年度 (2018年度)
授業科目 卒業研究
科目番号 0092 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 10
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 通年 週時間数 10
教科書/教材 教科書:各指導教員に委ねる,参考書:各指導教員に委ねる,情報セキュリティ教材[高学年分野別導入教材]
担当教員 機械工学科 全教員

到達目標

研究の遂行を通して,機械工学に関する専門知識と実験技術を把握し,習得した知識・能力を超える問題に備えて継続的・自律的に学習し,習得した知識をもとに創造性を発揮し,限られた時間内で仕事を計画的に進め,成果・問題点等を論理的に記述・伝達・討論することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1研究を通して把握した機械工学に関する専門知識と実験技術を,研究の問題解決に応用できる.研究の遂行を通して,機械工学に関する専門知識と実験技術を把握している.機械工学に関する専門知識と実験技術を,研究の遂行を通して把握できない.
評価項目2習得した知識・能力を超える問題に備えて継続的・自律的に学習し,習得した知識をもとに創造性を発揮できる.習得した知識・能力を超える問題に備えて継続的・自律的に学習できる.習得した知識・能力を超える問題に備えて継続的・自律的な学習ができない.
評価項目3限られた時間内で仕事を計画的に進め,成果・問題点等を論理的に記述・伝達・討論することができる.限られた時間内で計画的に仕事を進めることができる.限られた時間内で計画的に仕事を進めることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
研究の遂行を通して,機械工学に関する専門知識と実験技術を把握し,これまで学んできた学問・技術の総合応用能力,課題設定力,創造力,継続的・自律的に学習できる能力,プレゼンテーション能力および報告書作成能力を育成し,解決すべき課題に対して創造性を発揮し,解決法をデザインできる技術者を養成する.
授業の進め方・方法:
・本内容は学習・教育到達目標(A)<意欲>,(B)<専門>,<展開>,(C)<発表>に対応する.また,本内容は JABEE基準1(2)(d)(2) a),b),c),d),(e),(f),(g),(h)に対応する.
・「授業計画」における「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
・学生各自が研究テーマを持ち,各指導教員の指導の下に研究を行う.テーマの分野は次の通りである.
◇機械材料・材料力学に関するテーマ,◇機械工作・生産工学に関するテーマ,◇設計工学・機械要素に関するテーマ,◇流体工学に関するテーマ,◇熱工学に関するテーマ,◇機械力学・制御に関するテーマ ,◇知能機械学・機械システムに関するテーマ
・10月あるいは11月に実施する中間発表会で,それまで行ってきた卒業研究の内容を発表する.
・学年末時に卒業研究論文を提出する.また,学年末時の最終発表会で卒業研究の発表を行う.
各科の情報セキュリティ導入教材を受講する.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
授業計画に示す「到達目標」1~7の習得の度合いを,中間発表および最終発表は全教員が,また卒業研究論文は主査および副査が評価する.100点満点で60点以上の得点を取得した場合に目標を達成したことが確認できるように,卒業論文およびそれぞれの発表の評価レベルを設定し,卒業研究論文を60%,中間発表を10%,最終発表を30%として評価する.
<学業成績の評価方法および評価基準>
卒業研究論文(60%),中間発表(10%),最終発表(30%)として100点満点で評価する.
<単位修得要件> 
学業成績で60点以上を取得すること. 
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 研究テーマに関する周辺の基礎的事項についての知見,あるいはレポート等による報告書作成に関する基礎的知識.
<レポート等>
理解を深めるため,適宜,関係論文,書物を与え,また,レポート等の課題を与える.
<備考>
卒業研究では,それまでに学習したすべての教科を基礎として,1年間で1つのテーマに取り組むことになる.それまでの学習の確認とともに,テーマに対するしっかりとした計画の下に,自主的に研究を遂行すること.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 1.研究を進める上で準備すべき事柄を認識し,継続的に学習することができる.
2週 2.研究を進める上で解決すべき課題を把握し,その解決に向けて自律的に学習することができる.
3週 3.研究のゴールを意識し,計画的に研究を進めることができる.
4週 4.研究を進める過程で自らの創意・工夫を発揮することができる.
5週 5.中間発表と最終発表において,理解しやすく工夫した発表をすることができ,的確な討論をすることができる.
6週 6.卒業論文を論理的に記述することができる.
7週 7.卒業論文の英文要旨を適切に記述することができる.
8週
2ndQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週
後期
3rdQ
1週
2週
3週
4週
5週
6週
7週
8週
4thQ
9週
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力人文・社会科学英語英語運用能力向上のための学習英文資料を、自分の専門分野に関する論文の英文アブストラクトや口頭発表用の資料等の作成にもつながるよう、英文テクニカルライティングにおける基礎的な語彙や表現を使って書くことができる。3
分野横断的能力汎用的技能汎用的技能汎用的技能日本語と特定の外国語の文章を読み、その内容を把握できる。3
他者とコミュニケーションをとるために日本語や特定の外国語で正しい文章を記述できる。3
他者が話す日本語や特定の外国語の内容を把握できる。3
日本語や特定の外国語で、会話の目標を理解して会話を成立させることができる。3
円滑なコミュニケーションのために図表を用意できる。3
円滑なコミュニケーションのための態度をとることができる(相づち、繰り返し、ボディーランゲージなど)。3
書籍、インターネット、アンケート等により必要な情報を適切に収集することができる。3
収集した情報の取捨選択・整理・分類などにより、活用すべき情報を選択できる。3
収集した情報源や引用元などの信頼性・正確性に配慮する必要があることを知っている。3
情報発信にあたっては、発信する内容及びその影響範囲について自己責任が発生することを知っている。3
情報発信にあたっては、個人情報および著作権への配慮が必要であることを知っている。3
目的や対象者に応じて適切なツールや手法を用いて正しく情報発信(プレゼンテーション)できる。3
あるべき姿と現状との差異(課題)を認識するための情報収集ができる3
複数の情報を整理・構造化できる。3
特性要因図、樹形図、ロジックツリーなど課題発見・現状分析のために効果的な図や表を用いることができる。3
課題の解決は直感や常識にとらわれず、論理的な手順で考えなければならないことを知っている。3
どのような過程で結論を導いたか思考の過程を他者に説明できる。3
適切な範囲やレベルで解決策を提案できる。3
事実をもとに論理や考察を展開できる。3
結論への過程の論理性を言葉、文章、図表などを用いて表現できる。3
態度・志向性(人間力)態度・志向性態度・志向性周囲の状況と自身の立場に照らし、必要な行動をとることができる。3
自らの考えで責任を持ってものごとに取り組むことができる。3
目標の実現に向けて計画ができる。3
目標の実現に向けて自らを律して行動できる。3
日常の生活における時間管理、健康管理、金銭管理などができる。3
社会の一員として、自らの行動、発言、役割を認識して行動できる。3
法令やルールを遵守した行動をとれる。3
技術が社会や自然に及ぼす影響や効果を認識し、技術者が社会に負っている責任を挙げることができる。3
自身の将来のありたい姿(キャリアデザイン)を明確化できる。3
その時々で自らの現状を認識し、将来のありたい姿に向かっていくために現状で必要な学習や活動を考えることができる。3
キャリアの実現に向かって卒業後も継続的に学習する必要性を認識している。3
これからのキャリアの中で、様々な困難があることを認識し、困難に直面したときの対処のありかた(一人で悩まない、優先すべきことを多面的に判断できるなど)を認識している。3
高専で学んだ専門分野・一般科目の知識が、企業や大学等でどのように活用・応用されるかを説明できる。3
企業人として活躍するために自身に必要な能力を考えることができる。3
コミュニケーション能力や主体性等の「社会人として備えるべき能力」の必要性を認識している。3
総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力総合的な学習経験と創造的思考力工学的な課題を論理的・合理的な方法で明確化できる。3
公衆の健康、安全、文化、社会、環境への影響などの多様な観点から課題解決のために配慮すべきことを認識している。3
要求に適合したシステム、構成要素、工程等の設計に取り組むことができる。3
課題や要求に対する設計解を提示するための一連のプロセス(課題認識・構想・設計・製作・評価など)を実践できる。3
提案する設計解が要求を満たすものであるか評価しなければならないことを把握している。3
経済的、環境的、社会的、倫理的、健康と安全、製造可能性、持続可能性等に配慮して解決策を提案できる。3

評価割合

中間発表最終発表卒業研究論文合計
総合評価割合103060100
配点103060100