熱力学

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 熱力学
科目番号 0096 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「機械系教科書シリーズ11 工業熱力学」 丸茂,木本著(コロナ社)
担当教員 鬼頭 みずき

目的・到達目標

熱力学に関する諸現象および基本的事項を理解し,熱機関,蒸気サイクルの設計に必要な専門知識,およびそれらの特性に関する専門知識を習得し,各種熱機関の設計に応用できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1熱力学に関する諸現象および基本的事項を理解し,各基本的な熱現象を数式あるいは数値を使って説明できる.熱力学に関する諸現象および基本的事項を理解し,仕事・熱量・状態量を求めることができる.熱力学に関する諸現象および基本的事項を理解し,仕事・熱量・状態量を求めることができない.
評価項目2各種熱機関の出力,理論熱効率を導くことができる.各種熱機関の出力,理論熱効率を求めることができる.各種熱機関を理解していない.
評価項目3蒸気サイクルの設計に必要な専門知識,およびそれらの特性に関する専門知識を習得し,各種熱機関の設計に応用できる.蒸気サイクルの設計に必要な専門知識,およびそれらの特性に関する専門知識を習得し,蒸気の状態変化,蒸気線図と蒸気表を用いた蒸気の状態量を求めることができる.蒸気の状態変化,蒸気線図と蒸気表を用いた蒸気の状態量の計算方法を理解していない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
熱力学は熱エネルギーの変化や転換を問題とする物理学に基づいているので,これを理解するためには,式の変化を追跡,理解するだけでなく,式に表される諸量の物理的意味や適応限界を念頭におきながら熱に関する諸現象を理解し,自由に計算できる段階に指導する.
授業の進め方と授業内容・方法:
・本科目内容は,前期および後期を通じて,すべて学習・教育到達目標 (B) <専門> に相当する項目である.
・授業は講義形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「到達目標」1~24の確認を小テスト,前期中間試験,前期末試験,後期中間試験および学年末試験で行う.1~24に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの試験を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
各定期試験において60点に達していない者で平均点の半分以上を取得した者には,再試験を行う場合があるが,実施する場合,再試験の成績が再試験の対象となった試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件>
学業成績の評価方法によって,60点以上の評価を受けること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
一般物理,化学,数学などの基礎知識に基づいて,主として工学的見地より,様々な熱機関,エネルギー変換の基礎理論を解明していく学問であり,数学の微積分,微分方程式,エネルギー式,運動方程式の知識が基礎となる.
<備考>
熱力学の基本法則である第一法則と第二法則を完全に理解・把握し,熱と仕事の同等性およびエネルギーの有効性と無効性の概念を明確にする.各熱機関の熱効率(オットー,ディーゼル,サバテ,ランキン,ブレイトンサイクル)の定義とその特性を理解する.また,燃焼と地球環境汚染,公害等の関連についても考察し,判断力を養う.本教科は後に学習する熱工学、流体工学の基礎となる教科である.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容・方法 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 熱力学の第一法則の復習 1.熱力学第一法則,比熱の式,エンタルピーを説明し,第一法則を理想気体へ適用できる.
2週 熱力学の第一法則の復習と熱力学の第二法則 上記1
3週 熱力学の第二法則 2.自然界におけるエネルギー移動の方向性,可逆・不可逆の概念が説明できる.
4週 カルノーサイクル,逆カルノーサイクル 3.カルノーサイクルの意義が説明できる.
5週 クラジウスの方程式,エントロピー 4.エントロピーの定義が説明できる.
6週 固体あるいは液体のエントロピー変化
理想気体のエントロピー変化
5.各状態変化におけるエントロピー変化を計算できる.
7週 自由エネルギーと自由エンタルピー
エクセルギーとアネルギー
6.エクセルギーとアネルギーの計算ができる.
8週 中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
2ndQ
9週 ガスサイクル 7.空気標準サイクルについて説明でき、平均有効圧の計算ができる.
10週 オットーサイクル
ディーゼルサイクル
8.各種サイクルについて説明でき,理論熱効率を導くことができる.
11週 サバテサイクル 上記8
12週 ブレイトンサイクル 上記8
13週 圧縮機の理論サイクル 9.圧縮機の必要な仕事が計算できる.
14週 冷凍機,ヒートポンプの理論サイクル 10.冷凍機,ヒートポンプの成績係数が説明できる.
15週 前期範囲のまとめ・解説 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
16週
後期
3rdQ
1週 等圧下での水の蒸発現象 11.水の状態変化が説明できる.
2週 水および水蒸気の状態量 12.水および水蒸気の状態量を求めることができる。
3週 水蒸気の h, s および x とその関係式 13.かわき度に関する計算ができる.
4週 飽和蒸気表と過熱蒸気表の見方 14.飽和蒸気表と過熱蒸気表を用いて計算ができる.
5週 水蒸気の h-s 線図 15.水蒸気の h-s 線図を用いて計算ができる.
6週 ランキンサイクル 16.ランキンサイクルの熱効率を導くことができ,h-s 線図を用いてランキンサイクルの熱効率を計算できる.
7週 ランキンサイクルの効率改善法 17.再熱サイクル,再生サイクルを説明できる.
8週 後期中間試験 これまでに学習した内容を説明し,諸量を求めることができる.
4thQ
9週 定常流一次元流れ 18.連続の式と一般エネルギーの式を使って計算ができる.
10週 流れの基礎式 19.音速の式を説明できる.
11週 動圧と静圧,全温度と静温度 20.全温度が計算できる.
12週 ノズル内の流れ 21.ノズルの流出速度が計算できる.
13週 臨界状態での流れ 22.臨界圧力の説明ができる.
14週 末広ノズル,背圧と速度の関係 23.先細ノズルと末広ノズルの設計計算ができる.
15週 摩擦のある流れ 24.摩擦のある流れの計算ができる.
16週

評価割合

試験合計
総合評価割合100100
配点100100