工学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 工学実験
科目番号 0101 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 「機械工学実験テキスト」 (鈴鹿工業高等専門学校・機械工学科)
担当教員 近藤 邦和,民秋 実,白井 達也,打田 正樹,正木 彰伍

到達目標

機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方や実験手法を理解しており,データの正確な解析,工学的考察ができ,さらに,得られた結果を論理的にまとめ,報告できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方や実験手法を理解している.機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方を理解している.機械工学および基礎的な電気工学に関する代表的な装置・計測機器の取り扱い方を理解していない.
評価項目2実験結果の正確な解析,工学的考察ができる.実験結果の正確な解析ができる.実験結果の正確な解析ができない.
評価項目3得られた結果を論理的にまとめ,報告できる.得られた結果を論理的にまとめることができる.得られた結果を論理的にまとめることができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工学実験は,機械工学・電気工学に関する基礎的な物理現象を実験によって十分に理解し,講義では得られない具体的な基本的概念の習得を目的とする.さらに各種測定器の原理,操作方法,データの解析方法を学習する.また,実験結果を簡潔かつ正確にレポートにまとめる能力の習得を目指す.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B) <専門>に相当している.
・本授業では,各授業の始めの30分間を用いて,前回の実験の報告書をチェック(口頭試問含む)した後,実験を行う.
注意点:
実験は6班に分け,各班に設定された実験テーマを行う.授業計画に示した各週に行うテーマは1グループの例である.他のグループは順に異なる実験テーマを行うことになる.各実験の報告書については,翌週の実験開始30分間を用いて,当該担当教員がチェック(口頭試問含む)を行なう.要求される内容を全て満たさない報告書は受理しない.
本教科は後に学習する「卒業研究」,「特別研究(専攻科)」の基礎となる教科である.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
第1~3学年で学ぶ数学や物理のほか,工学基礎実験,機械工作実習,機械工作法,機械加工学,電気工学概論,メカトロニクス,材料力学Ⅰ,熱・流体工学基礎,総合実習,工学演習などの機械や電気工学に関する基礎的知識が必要となる.
<学業成績の評価方法および評価基準> 
成績は,各テーマの報告書を100点満点で採点し,その平均点で評価する.
<単位修得要件> 
各テーマに対応する報告書をすべて提出し,学業成績で60点以上の評価を受けること.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ガイダンス(テーマ説明,誤差/有効桁数など基礎知識) 1.報告書の作成様式を理解し,明瞭・明確な報告書を作成できる.
2週 報告書作成に関する個別指導 上記1
3週 電位降下法による電気抵抗の測定およびブリッジ回路による電気抵抗の特性測定 2.電位降下法とブリッジ回路の原理を理解し,その使用法を習得している.
4週 真円度の測定 3.仮想中心および三点接触法により与えられた試料の真円度を計測することができる.
5週 PLCを用いたシーケンス制御 4.シーケンサの原理を理解し,基本的なラダー図を読解できる.
6週 産業用ロボットの操作とプログラミング 5.多関節ロボットの機構について説明でき,ロボットの制御プログラムを理解できる
7週 モンテカルロ法による円周率の推定 6.モンテカルロ法の理論を理解し,実際に円周率を推定するプログラムを作成できる.
8週
4thQ
9週 引張試験 7.鋼材の応力ひずみ線図が理解でき,弾性定数を計算できる.
10週 ねじり試験 8.軸のねじりに関する理論を理解し,材料の横弾性係数やせん断強度,破壊エネルギーを測定することができる.
11週 周波数特性評価 9.周波数特性の概念が理解でき、その評価ができる.
12週 フィードバック制御系の性能評価 10.フィードバック制御系を理解でき、その制御系の周波数特性評価ができる.
13週 円柱表面上の圧力分布測定 11.円柱表面上の圧力分布測定データより圧力係数と抗力係数を求めることができる.
14週 円柱後流の速度測定 12.熱線流速計の原理を理解し,円柱後流の速度を測定することができ,測定データより抗力係数を求めることができる.
15週 報告書の作成 上記1
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力工学基礎工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)工学実験技術(各種測定方法、データ処理、考察方法)物理、化学、情報、工学における基礎的な原理や現象を明らかにするための実験手法、実験手順について説明できる。3
実験装置や測定器の操作、及び実験器具・試薬・材料の正しい取扱を身に付け、安全に実験できる。3
実験データの分析、誤差解析、有効桁数の評価、整理の仕方、考察の論理性に配慮して実践できる。3
実験テーマの目的に沿って実験・測定結果の妥当性など実験データについて論理的な考察ができる。3
実験ノートや実験レポートの記載方法に沿ってレポート作成を実践できる。3
実験データを適切なグラフや図、表など用いて表現できる。3
実験の考察などに必要な文献、参考資料などを収集できる。3
共同実験における基本的ルールを把握し、実践できる。3
レポートを期限内に提出できるように計画を立て、それを実践できる。3

評価割合

実験報告書合計
総合評価割合10000000100
配点10000000100