機械設計製図

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 機械設計製図
科目番号 0102 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 機械工学科 対象学年 4
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:「手巻ウインチ」 長町拓夫(コロナ社),参考書:「手巻きウインチ・クレーン」 大西 清 著(オーム社)他,「機械設計製図演習4,ブロワ・プレス・クレーン」 押田良輝他 著(オーム社)  他
担当教員 末次 正寛,陳 妍

到達目標

二つの設計課題をとおして,安全かつ低コストな機械製品の設計が行え,さらに的確な製作の指示を作成者へ図面で出すことができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1設計課題の各部品機械要素の機能・設計・計算式が材料力学の知識と関連付けて理解でき,部品それぞれの機能や全体構造が理解できる.更に,複雑な機構へ応用できる.設計課題の各部品機械要素の機能・設計・計算式が材料力学の知識と関連付けて理解でき,部品それぞれの機能や全体構造が理解できる.設計課題の各部品機械要素の機能・設計・計算式が材料力学の知識と関連付けて理解でき,部品それぞれの機能や全体構造が理解できない.
評価項目2各機械要素の設計手法を習得し,応力の算出ならびに寸法の決定ができる.更に,複雑な機構へ応用できる. 各機械要素の設計手法を習得し,応力の算出ならびに寸法の決定ができる.各機械要素の設計手法を習得し,応力の算出ならびに寸法の決定ができない.
評価項目3CADで各部品図の作成ができ,より高度な図面指示ができる.CADで各部品図の作成ができる.CADで各部品図の作成ができない.
評価項目4組立図を作成でき,わかりやすい工夫を加えることができる.組立図を作成できる.組立図を作成することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
機械工学技術者は課せられ機能を有する機械やプラントを設計計算して,それを製作する図面を作成しなければならない.課題の「手巻ウインチ」,「パワープレス」は主要な機械要素で構成されており,これまでに学習した専門教科の知識の範囲内で設計できる.一連の設計手法を学習し,これに基づいて製図をすることによって機械工学の総合的な知識を修得する.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>およびJABEE基準1.2(d)(2)a)に対応している.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする。
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
授業計画に示す「到達目標」 1~8の確認を提出物(設計書,部品図,組立図)で行う.1~8に関する重みは同じである.合計点の60%の得点で,目標の達成を確認できるレベルの課題を課す.
<学業成績の評価方法および評価基準>
設計書 45%,図面(組立図 25%・部品図 30%)により評価する.提出期限に遅れた場合には,100点満点で評価した点数の60%を評価とする.
<単位修得要件>
学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>
機械製図の第三角法による製図法を理解していること.また,機械設計製図,材料力学,機械設計法,機械工作法や機械工作実習などこれまでに学んだ機械工学科全ての教科の知識を理解していること.
<自己学習>
授業で保証する学習時間のほか,予習・復習・設計書作成・図面作成に必要な学習時間が必要となる.本教科は第3学年までに学ぶ機械設計製図(3年)の学習が基礎となる教科である.
<備考>
パソコンCADによる第三角法による機械製図の作図であり,平素の演習結果を提出して成果を積み重ねること.また,機械設計製図は機械工学の総合的な教科である.これまでに習得した知識を駆使し,各人のアイデアを生かして構造・形状を考案すること.本教科は後に学習する機械設計製図(5年)の基礎となる教科である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 機能や構造の概要ならびに設計すべき部品の設計基準の解説 1. 手動ウインチの各部品機械要素の機能・設計・計算式が材料力学の知識と関連付けて理解でき,部品それぞれの機能や全体構造が理解できる.
2週 各部品機械要素の機能・計算式の解説(ワイヤロープ,巻胴,減速機構) 2. 各機械要素の設計手法を習得し,応力の算出ならびに寸法の決定ができる.
3週 各部品機械要素の機能・計算式の解説(巻胴軸,差動ブレーキ・逆転防止装置) 上記 2
4週 各部品機械要素の機能・計算式の解説(中間軸・ハンドル軸,軸受け・フレーム) 上記 2
5週 設計書の作成 3. 部品の許容応力は設計基準で示された材料を選定し,荷重の状況を判断して関係資料から決定することができる.
6週 設計書の作成 上記 3
7週 設計書の作成 上記 3
8週 設計書の作成 上記 3
2ndQ
9週 CADによる部品図の製図 4. CADにて各部品図の作成ができる.
10週 CADによる部品図の製図 上記 4
11週 CADによる部品図の製図 上記 4
12週 CADによる部品図の製図 上記 4
13週 CADによる組立図の製図 5. CADにて組立図の作成ができる
14週 CADによる組立図の製図 上記 5
15週 CADによる組立図の製図 上記 5
16週
後期
3rdQ
1週 パワープレスの概要,課題の解説 6.可傾式プレスの構造を説明できる.
2週 クランク軸の解説と設計 上記6
3週 減速歯車の解説と設計 7.減速器の減速比配分が計算できる.
4週 フライホイールの解説と設計 8.フライホイールのエネルギー計算ができる.
5週 ブレーキホイールとカップリングの強度計算の解説,ボルスタープレートの強度計算の解説 上記8
6週 各種仕様における設計書の完成および提出 上記8
7週 組立図(正面図)の製図 9.計算書に基づいて組立図および各部品図の製図ができる.
8週 組立図(正面図)の製図 上記9
4thQ
9週 組立図(側面図)の製図 上記9
10週 組立図(側面図)の製図 上記9
11週 部品図の製図 上記9
12週 部品図の製図 上記9
13週 部品図の製図 上記9
14週 部品図の製図 上記9
15週 部品図の製図 上記9
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。3
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4

評価割合

課題(設計書)課題(図面)合計
総合評価割合4555100
配点4555100