機械設計製図

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 令和03年度 (2021年度)
授業科目 機械設計製図
科目番号 0139 科目区分 専門 / 必修
授業形態 演習 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 機械工学科 対象学年 5
開設期 後期 週時間数 4
教科書/教材 教科書:「ポンプの設計 (改訂版)」 横山重吉著 (パワー社)参考書:JIS資料
担当教員 鬼頭 みずき

到達目標

渦巻きポンプの構造,仕様が説明でき,仕様を満たす設計が完成でき,組立図および各部品図の製図が完成できる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1渦巻きポンプの構造,仕様が説明でき,設計に応用できる.渦巻きポンプの構造,仕様が説明できる.渦巻きポンプの構造,仕様を理解していない.
評価項目2渦巻きポンプの設計書を完成し,期日までに,手書きによる製図が完成できる.渦巻きポンプの設計書を完成し,手書きによる製図が完成できる.渦巻きポンプの設計書を完成し,手書きによる製図が完成できない.
評価項目3渦巻きポンプの設計書に従い,期日までに,CADによる各部品図の製図が完成できる.渦巻きポンプの設計書に従い,CADによる製図が完成できる.渦巻きポンプの設計書に従い,CADによる製図が完成できない

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
流体工学に関する課題として,渦巻きポンプの設計および製図を行う.ポンプに要求される性能,およびその性能を満足するポンプの諸元を決定するための知識の修得を目指す.また,実際の製図を通して,各構成要素の役割を考えた上での総合的な設計に対する理解を深める.
授業の進め方・方法:
・第1週~15週までの内容はすべて,学習・教育到達目標(B)<専門>,(B)<展開>,に相当している.
・授業は演習形式で行う.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>
「到達目標」1~10を,設計書および製図図面により評価する.評価に対する「到達目標」の各項目の重みは同じである.満点の60%の得点で,目標の達成を確認する.
<学業成績の評価方法および評価基準>
設計書(60%),組立図(20%),部品図(20%)により評価する.ただし,設計書および図面のすべてが提出されない場合,0点で評価する.
<単位修得要件>
提出物をすべて提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 
本教科の学習には,第4学年までの水力学,機械設計法,材料力学の知識および機械製図の習得が必要である.
<自己学習>
授業で保証する学習時間のほか,設計書(計算書)および組立図,部品図作成に要する学習時間が必要となる.設計書,部品図(CAD),組立図(手書き)を,それぞれの期限までに提出すること.
<備考> 
各項目での計算書および図面は,その都度チェックを受ける必要がある.

授業の属性・履修上の区分

アクティブラーニング
ICT 利用
遠隔授業対応
実務経験のある教員による授業

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
後期
3rdQ
1週 ポンプの分類と構造,揚水設備などの概要と設計課題の解説 1.各自の設計課題に応じて管路系の損失が計算できる.
2週 ポンプ性能 : ポンプ口径,全揚程の解説と設計演習 2.全揚程,比速度の計算ができる.
3週 電動機の所要動力の解説と設計演習 3.電動機の所要動力が計算できる。
4週 羽根車(経験的係数を用いて表した設計用線図による設計法)の解説と設計演習 羽根車の設計について説明できる。
5週 羽根曲線の製図 : 羽根車側断面図と三円弧法による羽根曲線の製図 4.三円弧法により羽根形状が決定できる.
6週 羽根通路内の流れの減速率を算出し,羽根曲線形状などの再検討 羽根車の再検討を行うことができる。
7週 吐出ケーシング(経験的方法によるケーシングの設計)の解説と設計演習 5.経験的方法を用いてケーシングの設計ができる.
8週 ケーシングの設計と同時に製図を行い,その形状を検討 ケーシングの設計を行い、その形状の検討ができる。
4thQ
9週 軸および軸受〔軸に作用する力(軸推力,ラジアル推力など)〕についての解説と設計演習 6.許容応力,危険速度を考慮して軸の設計ができる.
10週 軸および軸受の設計(軸の強度計算と軸受の選定)についての解説と設計演習 7.軸受の選定およびその他の部品の設計を行い,設計書を完成できる.
11週 設計書に基づいて組立図を製図①.設計値の再検討 8.手書きにて組立図の製図が完成できる.
12週 組立図の製図②,設計値の再検討を行う 上記8
13週 組立図の製図③,設計値の再検討を行う 上記8
14週 部品図の製図(羽根車,軸) 9.羽根車,軸の部品図がCADにより完成できる.
15週 部品図の製図(吐出ケーシング,吸込カバー) 10.吐出ケーシング,吸込カバーの部品図がCADにより完成できる.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
専門的能力分野別の専門工学機械系分野製図公差と表面性状の意味を理解し、図示することができる。4
CADシステムの役割と基本機能を理解し、利用できる。4
歯車減速装置、手巻きウインチ、渦巻きポンプ、ねじジャッキなどを題材に、その主要部の設計および製図ができる。4
熱流体連続の式を理解し、諸問題の流速と流量を計算できる。4
ベルヌーイの式を理解し、流体の諸問題に適用できる。4
運動量の法則を理解し、流体が物体に及ぼす力を計算できる。4
ダルシー・ワイスバッハの式を用いて管摩擦損失を計算できる。4
ムーディー線図を用いて管摩擦係数を求めることができる。4

評価割合

課題(設計書)課題(組立図)課題(部品図)合計
総合評価割合602020100
配点602020100