基礎数学B

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成31年度 (2019年度)
授業科目 基礎数学B
科目番号 0008 科目区分 一般 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 1
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:「 新編 高専の数学1」(田代嘉宏他 森北出版)問題集:「基礎数学問題集」(数学教室編集),ドリルと演習シリーズ「基礎数学」(TAMSプロジェクト4編集).参考書: 「数学入門(上)」(遠山啓著 岩波書店)
担当教員 大貫 洋介

到達目標

二次以下の式で定義される方程式・不等式で定義される図形や,場合の数についての基本性質を理解し,自在に扱える.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1 2次の関数・方程式・不等式に関する問題を解くことができる.2次の関数・方程式・不等式に関する応用的な問題を解くことができる.2次の関数・方程式・不等式に関する基本的な問題を解くことができる.2次の関数・方程式・不等式に関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目2 平面上の図形に関する問題を解くことができる.平面上の図形に関する応用的な問題を解くことができる.平面上の図形に関する基本的な問題を解くことができる.平面上の図形に関する基本的な問題を解くことができない.
評価項目3 個数の処理に関する問題を解くことができる.個数の処理に関する応用的な問題を解くことができる.個数の処理に関する基本的な問題を解くことができる.個数の処理に関する基本的な問題を解くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
中学ですでにある程度学んでいる二次関数と二次方程式,二次不等式の性質,そして二変数の二次以下の方程式・不等式で表される平面図形,個数の処理について学ぶ.すなわち,二次関数とそのグラフ・二次方程式・二次不等式などを系統的に理解し自在に扱えるだけの学力をつけ,日常生活や確率で使うことの多い,場合の数を考えられる能力を身につける事を目指す.
授業の進め方・方法:
全ての内容は,学習・教育到達目標(B)<基礎>に対応する.
「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
演習の時間はグループ学習により授業を進める.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準> 下記授業計画の「到達目標」の習得の度合いを前期中間試験,前期末試験,後期中間試験,学年末試験及びグループ学習課題や個人に課す課題により評価する.各到達目標の重みは概ね均等とする.評価結果において100点法で60点以上の成績を取得したとき目標を達成したとする.
<学業成績の評価方法および評価基準> 前期中間・前期末・後期中間・学年末の試験結果を70%,授業中に課すグループ学習課題を15%、その他の個人に課す小テスト,課題等の結果を15%として,それぞれの期間毎に評価し,これらの平均値を最終評価とする.ただし,定期試験(学年末試験を含む)で60点に達していない者には再試験を課し,再試験の成績が定期試験の成績を上回った場合には,60点を上限としてそれぞれの試験の成績を再試験の成績で置き換えるものとする.
<単位修得要件> 学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲> 中学で学んだ数学の知識を必要とする.特に,三平方の定理,三角形の合同条件・相似条件,円周角と中心角の関係,資料の整理,確率等を復習しておくこと.
<レポート等> グループ学習実施の際にグループごとに課題を課す.長期休業中および各単元ごとに個人に対する課題を課す.
<備考> 配布する予習課題を利用し授業までに予習を確実に実施すること.授業中に終わらなかった課題等は,教科書で調べる,教員に質問するなどして,しっかり理解してから次の授業に臨むこと.授業内の資料はmoodleを用いて配布するので取り扱いに慣れておくこと.本教科は後に学習する微分積分Ⅰ,線形代数Ⅰの基礎となる教科である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 授業の概要,関数とグラフ,標準形で表された二次関数 1.実数に対し実数を対応させる操作である関数の概念を把握している.
2.二次関数の標準形への変形(平方完成)が具体例でなら確実にでき、そのグラフをかくことができる.
2週 グラフの平行移動と二次式の平方完成 3.グラフに平行移動や鏡映等を行うために、グラフの方程式の変数x、yにどんな操作をしたらよいか理解している.
3週 二次関数の最大値・最小値の求め方 上記2.
4週 二次方程式,その解の公式の導き方 4.二次方程式の解の公式の証明が導け、解の公式を使える.
5週 負の数の平方根,虚数,解の公式との関係 5.複素数の意味を理解し、四則演算ができる.
6週 虚数単位と複素数,複素数の四則演算,共役複素数と絶対値 上記5.
7週 解と係数の関係とその応用 6.解と係数の関係を理解し、利用できる.
8週 前期中間試験 上記1~6.
2ndQ
9週 二次関数のグラフとx軸との上下関係と判別式 7.二次関数のグラフと二次式の判別式の関係を理解し、二次方程式の解の判別が正確に行える.
10週 放物線と直線が接するための条件,交わるための条件 上記7.
11週 二次不等式,そのグラフによる解法 8.一次・二次不等式をグラフを用いて解くことができる.
12週 連立一次不等式 上記8.
13週 連立二次不等式 上記8.
14週 数直線上の二点間の距離と内分・外分する公式 9.二点間の距離について理解している.内分・外分の公式を理解し使える.また、三角形の重心を求めることができる.
15週 平面上の二点間の距離と内分・外分公式,三点の重心 上記9.
16週
後期
3rdQ
1週 一次方程式としての直線の方程式 10.一次式=0で定義される直線を理解し、平行条件・垂直条件を使うことができる.
2週 二直線の平行・垂直条件 上記10.
3週 円とその方程式 11.円の方程式を理解し利用できる.
4週 円と直線,または二円が交わったり接する条件 12.円と直線が接する条件、交わる条件を理解している.
5週 アポロニウスの円 13.軌跡の問題を解くことができる.特に、アポロニウスの円、楕円、双曲線の方程式を導くことができる.
6週 だ円と焦点 14.座標軸に長軸が平行な楕円や、主軸が平行な双曲線の方程式を理解し使える.
上記13.
7週 双曲線と焦点,漸近線 上記13、14.
8週 後期中間試験 上記10~14.
4thQ
9週 不等式が表す領域 15.二次以下の不等式で定義される簡単な領域を理解している.
10週 場合の数の考え方と和の法則,積の法則 16.和の法則・積の法則を理解し使い分けることができる.
11週 順列,階乗 17.順列・組合せを理解し使うことができる.
12週 重複順列,円順列 上記17.
13週 組み合わせ 上記17.
14週 二項定理 18.二項定理を理解し使うことができる.
15週 場合の数の演習 上記16~18.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週
基礎的能力数学数学数学複素数の相等を理解し、その加減乗除の計算ができる。3
解の公式等を利用して、2次方程式を解くことができる。3
簡単な連立方程式を解くことができる。3
1次不等式や2次不等式を解くことができる。3
2次関数の性質を理解し、グラフをかくことができ、最大値・最小値を求めることができる。3
2点間の距離を求めることができる。3
内分点の座標を求めることができる。3
2つの直線の平行・垂直条件を利用して、直線の方程式を求めることができる。3
簡単な場合について、円の方程式を求めることができる。3
放物線、楕円、双曲線の図形的な性質の違いを区別できる。3
簡単な場合について、不等式の表す領域を求めたり領域を不等式で表すことができる。3
積の法則と和の法則を利用して、簡単な事象の場合の数を数えることができる。3
簡単な場合について、順列と組合せの計算ができる。3

評価割合

試験課題グループ学習課題合計
総合評価割合701515100
配点701515100