電気電子製図

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気電子製図
科目番号 0038 科目区分 専門 / 必修
授業形態 授業 単位の種別と単位数 履修単位: 2
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 2
教科書/教材 教科書:[電気製図]文部科学省検定済教科書(実教出版),「製図練習ノート」長澤 貞夫  著(実教出版),[Jw_cad 電気設備設計入門]Obra Club 著(エクスナレッジ),参考書:「図学と製図」幸田 彰  著(培風館),「電気製図」福嶋 美文 著(朝倉書店)
担当教員 花井 孝明,山田 伊智子,各学年 担任

到達目標

電気電子製図の概要・製図の基礎・図記号および平面図形の基礎と正投影法,および電気設備・電子回路用CADソフトについて理解し,基礎的な製図の課題を作製することにより,電気電子製図に関する基礎知識と読図および製図技法を利用して,種々の図面を作成することができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1製図道具を使用して,規定どおりの線および文字を正確に描くことができる.製図道具を使用して,規定どおりの線および文字を描くことができる.製図道具を使用して,規定どおりの線および文字を描くことができない.
評価項目2立体図から第三角法による正投影図を正確に描くことができる.立体図から第三角法による正投影図を描くことができる.立体図から第三角法による正投影図を描くことができない.
評価項目3主要な電気機器の図記号を正確に描くことができ,機器の名称を正しく表示することができる.主要な電気機器の図記号を描くことができ,機器の名称を表示することができる.主要な電気機器の図記号を描くことができ,機器の名称を表示することができない.
評価項目4電気設備用CADソフトの取り扱いに十分習熟し,屋内配線図を正確に描くことができる.電気設備用CADソフトの取り扱いを理解し,屋内配線図の概略を描くことができる.電気設備用CADソフトを正しく取り扱うことや,屋内配線図の概略を描くことができない.
評価項目5電子回路用CADソフトの取り扱いに習熟し,正確に動作する電子回路基板の図面と加工データを作成することができる.電子回路用CADソフトの取り扱いを理解し,部分的に動作する電子回路基板の図面と加工データを作成することができる.電子回路用CADソフトを正しく取り扱うことや,電子回路基板の図面と加工データを作成することができない.
評価項目63次元CADソフトの基礎的な使用法を十分に習得し,機械部品の図面を正確に描くことができる.3次元CADソフトの基礎的な使用法を理解し,機械部品の図面の概略を描くことができる.3次元CADソフトを正しく取り扱うことや,機械部品の図面の概略を描くことができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
工業製図の基礎として製図技法の学習は重要である. 電気電子製図では電気・電子関係の図面や情報・通信機器の回路図面の読図と製図法について学習し,製図に関する基礎知識と製図技法の基本を理解し,製図技法を使いこなす能力を付けることを目標とする.
授業の進め方・方法:
・すべての内容は,学習・教育到達目標(B)<専門>とJABEE基準1(2)(d)(2)a)に相当する.
・授業は講義・実習形式で行う.講義中は集中して聴講し,実習には遅滞のないよう取り組む.
・「授業計画」における各週の「到達目標」はこの授業で習得する「知識・能力」に相当するものとする.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>製図の基礎については,製図練習ノート提出(10%),製図実習の課題で提出された製作図(90%)により評価する.電気電子関係の製図については,課題で提出された電子図面100%で評価する.
達成度評価における各「知識・能力」の重みは概ね同じである.評価結果が百点法で60点以上の場合に目標の達成とする.
<学業成績の評価方法および評価基準>製図練習ノートの評価点を2割,製図課題の評価点を8割として平均点で評価する.CADに関しては,製図課題を10割として評価する.
<単位修得要件>学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>製図の基礎では平面図形と円錐曲線の学習と共に数学の幾何学を復習しておくこと.また,製図の基礎と電気電子関係の製図では製図資料と教科書等を参考にして,充分に時間をかけて積極的に「正確」・「明瞭」な図面を書き上げる意欲と努力が大切である.
<レポートなど>基礎製図では,演習課題を5枚程度と「製図練習ノート」.電気電子製図では,7ファイル程度の製図課題提出を求める.CADソフトで作成した図面はMoodleに提出する.
<備考>社会の変革にともない,工学にたずさわる者の教養として,電気回路・電子回路,計装装置などの接続図の読図および各種製図法の基本的事項を理解し,習得していることが必要である.工業技術の基本であるため積極的な取り組みが大切である.本教科は後に学習する「電子回路設計」「電気機器」に強く関連する教科である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 電気電子製図の概要,標準規格と電気電子製図に関する規格,製図用具と製図用紙および余白の取り方 1. 製図の概要と標準規格および電気電子製図規格と製図用具・製図用紙について説明できる.
2週 線の種類と使用法,製図用文字・文章,電気電子関係の図記号と電気電子用図記号および共通図記号 2. 製図で使用する線の種類と用途および文字の種類と電気電子関係の電気電子用図記号について説明できる.
3週 製図実習 製図器具の使用法、線 文字1 3. 製図用具を正しく使用することができる.
4. 平面図形と円錐曲線・正弦波曲線を作図することができる.
4週 製図実習 線 文字2 上記3. 4.
5週 製図実習 曲線 だ円1 上記3. 4.
6週 製図実習 曲線 だ円2 上記3.
5. うずまき線,サイクロイド曲線・インボリュウト曲線を理解し,作図できる.
7週 製図実習 投影法と正投影図 上記3.
6. 正投影図、第三角法の投影法を理解し、作図できる.
8週 製図実習 投影図1 上記3. 6.
2ndQ
9週 製図実習 投影図2 上記3. 6.
10週 製図実習 電気電子用図記号1 上記3.
8. 電気電子用図記号を正しく作図することができる.
11週 製図実習 電気電子用図記号2 上記3. 8.
12週 製図実習 直流安定化電源回路1 上記3. 8.
13週 製図実習 直流安定化電源回路2 上記3. 8.
14週 製図実習 デジタル集積回路1 上記3. 8.
15週 製図実習 デジタル集積回路2 上記3. 8.
16週
後期
3rdQ
1週 Jw_cadの設定,直線・円の作図,回路名番の作成 9. 電気設備用CADソフトの取り扱いの基礎知識を習得し,CADを用いて簡単な図形や文字,表を描くことができる.
2週 回路名番の作成,文字操作 上記9.
3週 盤図の作成,補助線の入力 10. CADソフト内蔵の電気シンボルを利用し,盤図を作成することができる.
4週 盤図の作成,図形の読み込み 上記10.
5週 電灯コンセント設備図の作図 11. CADソフト内蔵の電気シンボルを利用し,電灯コンセント設備図を作成することができる.
6週 電灯コンセント設備図の作図 上記11.
7週 電灯コンセント設備図の作図 上記11.
8週 図面のレイアウト 上記11.
4thQ
9週 回路用CADソフトEagleの設定と部品図の作成 12. 電子回路用CADソフトを用いて,電子回路基板の部品図を描くことができる.
10週 LEDフラッシャーの回路図の作成I 13. 電子回路用CADソフトを用いて,電子回路基板の回路図を描くことができる.
11週 LEDフラッシャーのボード図と加工データの作成 14. 電子回路基板のボード図を描き,加工データを作成することができる.
12週 LEDフラッシャーのボード図と加工データの作成 上記14.
13週 3次元CADソフトSolidWorksによる製図の基礎 15. 3次元CADソフトの使用法の基礎を理解し,簡単な図面を描くことができる.
14週 3次元CADソフトSolidWorksによる製図の基礎 上記15.
15週 3次元CADソフトSolidWorksによる製図の基礎 上記15.
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

製図練習ノート製作図レポート相互評価態度発表その他合計
総合評価割合545500000100
配点545500000100