電気電子工学実験

科目基礎情報

学校 鈴鹿工業高等専門学校 開講年度 平成29年度 (2017年度)
授業科目 電気電子工学実験
科目番号 0042 科目区分 専門 / 必修
授業形態 実験・実習 単位の種別と単位数 履修単位: 4
開設学科 電気電子工学科 対象学年 2
開設期 通年 週時間数 4
教科書/教材 教科書:「電気基礎」上・下(コロナ社),電気電子工学実験指導書(鈴鹿高専),参考書:「電気工学」,「電気回路」,「電気計測」などに関する多数の教科書・参考書
担当教員 花井 孝明,山田 伊智子,橋本 良介

到達目標

 電気回路に関する定義や基本法則,及び基本的な電気計測機器の原理を理解した上で,実験を通じて電気計測機器の正しい使用法を体得し,得られた実験データの整理や実験誤差などに関する検討ができ,レポートとして論理的にまとめることができる.

ルーブリック

理想的な到達レベルの目安標準的な到達レベルの目安未到達レベルの目安
評価項目1電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を十分に理解したうえで実験に臨むことができる.電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を概ね理解したうえで実験に臨むことができる.電気電子工学および安全に関する基礎知識,専門用語等を理解したうえで実験に臨むことができない.
評価項目2実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を十分に理解し,積極的に実験に取り組むことができる.実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を概ね理解し,実験に取り組むことができる.実験の目的・原理・実験方法・機器の取扱い方法を理解し,実験に取り組むことができない.
評価項目3実験で得られたデータを整理・図表化し,適切な考察等を論理的にまとめたレポートを作成して,期日までに提出することができる.実験で得られたデータを整理・図表化し,考察等をまとめたレポートを作成して,期日までに提出することができる.実験で得られたデータを整理・図表化し,考察等をまとめたレポートを作成して,提出することができない.

学科の到達目標項目との関係

教育方法等

概要:
電気電子工学に関する基礎的な物理現象を実験によって理解し,講義では得られない具体的な基本的概念を習得する.特に2年の実験では,電気電子計測機器の使用に慣れ親しみ,基本的な測定法を学ぶことを主な目的とする.
授業の進め方・方法:
・授業内容は学習・教育到達目標(B)<基礎><専門>および(C)<発表>に対応する.
・前期は実験に必要な知識を講義する.
・後期は授業計画に記載のテーマについて,10班に分かれ実験を行う.
注意点:
<到達目標の評価方法と基準>前期の授業で行う下記授業計画の「到達目標」1~4について,3回実施する試験の平均を40%で評価する.それぞれの重みは同じとする.さらに,後期の実験では,実施した6テーマの実験に関する「到達目標」1~13をレポートの内容および口頭試問の結果により60%で評価する.それぞれの重みは同じとする.前期40%および後期60%で分けた点数の合計が満点の60%の得点で目標の達成を確認する.ただし,未実施の実験あるいは未提出のレポートがある場合には単位を認めない.
<学業成績の評価方法および評価基準>前期に実施する3回の試験の平均点を40%,レポートの内容や実験への取り組み等の総合評価を60%として評価する.
<単位修得要件>全ての実験テーマのレポートを提出し,学業成績で60点以上を取得すること.
<あらかじめ要求される基礎知識の範囲>「電気電子工学序論」で学んだ知識,および数学・物理の基礎知識.本教科は,電気電子工学序論,電気回路の学習が基礎となる教科である.
<レポートなど>実験は班単位で行うが,レポートは各自が必ず提出する.各テーマで指定された提出期限に遅れた場合は,減点あるいは再実験を課す.
<備考>実験の前に,各テーマの予習を行っておくこと.本教科は,後に学習する電気回路,電子回路,電気電子計測,電気電子工学実験の基礎となる教科である.

授業計画

授業内容 週ごとの到達目標
前期
1stQ
1週 オームの法則 1.電流,電圧,電気抵抗の各項目およびそれらの関係を理解し,それらに関する計算ができる.
2週 直列回路,並列回路の計算 1.電流,電圧,電気抵抗の各項目およびそれらの関係を理解し,それらに関する計算ができる.
3週 ブリッジ回路 1.電流,電圧,電気抵抗の各項目およびそれらの関係を理解し,それらに関する計算ができる.
4週 キルヒホッフの法則 2. 電気回路の基本法則などの事項を理解し,それらに関する計算ができる.
5週 重ね合わせの理,第2回試験 2. 電気回路の基本法則などの事項を理解し,それらに関する計算ができる.
6週 導体の抵抗 1.電流,電圧,電気抵抗の各項目およびそれらの関係を理解し,それらに関する計算ができる.
7週 正弦波交流 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
8週 正弦波交流 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
2ndQ
9週 正弦波交流とベクトル 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
10週 交流回路の計算,第2回試験 3.交流の表示法について理解し,それらを使いこなせる.
11週 測定値の取り扱い 4. 基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる.
12週 電圧計と倍率器 4. 基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる.
13週 電流計と分流器 4. 基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる.
14週 各種電気計器 4. 基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる.
15週 各種電気計器,第3回試験 4. 基本的な電気計測機器の原理を理解し,それらを正しく使用できる.
16週
後期
3rdQ
1週 実験にあたっての安全教育および報告書の作成についての指導 5. 安全教育および報告書の作成法について理解している.
2週 各実験テーマについての講義 6.各実験の目的および概要を理解している.
3週 第3~15週は10班に分かれ,以下のテーマについて1週または2週にわたっての実験を行う. 7.電気電子工学の基礎実験をグループで協力して実施でき,実験結果についてのレポートを作成して,指定された期日までに提出できる.
4週 テスターの校正と使用法              8.テスターなどの計器の校正の手法を習得している.
使用法を習得している.
5週 電位降下法による抵抗測定 9.オームの法則を実験から理解し,抵抗の概念を習得している.
6週 オシロスコープの取り扱い方 10.交流波形の観測を行い,オシロスコープの使用法を習得している.交流について理解している.
7週 キルヒホッフの法則 11.キルヒホッフの法則を実験から体得し,応用ができる.
8週 ホイートストンブリッジによる抵抗測定 12.ブリッジの原理を理解し,抵抗測定法を習得している.
4thQ
9週 電気工事実技実習 13.第2種電気工事士の模擬単位作業試験を体験し,資格取得のための技能を習得している.
10週
11週
12週
13週
14週
15週
16週

モデルコアカリキュラムの学習内容と到達目標

分類分野学習内容学習内容の到達目標到達レベル授業週

評価割合

試験実験レポート相互評価態度発表その他合計
総合評価割合40600000100
配点40600000100